サヴァン症候群で特殊な能力を秘めた正体不明の青年・アタルが、事件現場で警察が見つけられなかった証拠に気づいて解決の糸口となるキーワードを発し、彼を取り巻く刑事たちがその言葉をヒントに事件の真相を追及していく姿を描いたミステリー作品。

1話完結のストーリーで、アタルの素性も徐々に明かになって行く。

主人公、アタルの特殊な能力とは、物質や医学関連など多方面に亘る膨大な知識を記憶しており、現場にある物や痕跡を見ただけで、生産国または成分を言い当てたりする。

空中を舞っていたり、机上に置かれている何枚もの写真を一目見ただけで記憶する他、特定の年月日を言えば曜日や出来事を答えられるが、それらを伝える際は文脈に関係のないキーワードとして発する。

またその言葉と関連のある物を直接購入して伝える場合もある。

発達障害のため他者とのコミュニケーションは苦手で会話も難しい。

相手の教えることが伝わったら「アップデートしました」と言い、場の状況に対応できるよう理解するが、そのためには相手が同じことを3回繰り返し言い聞かせる必要がある。

嫌なことを強要されると背後に回った相手に肘打ちを食らわせたり、自分や相手の腕に噛み付く。何か物事を考えるとき、頬に手を当てる癖がある。

事件の捜査を始める時には「mission accepted(捜査を始めます)」と呟き、
解決すると「mission accomplished(捜査終わりました)」と呟いて、涙を流すが、途中から、血が出るほど手を握り締めるようになった。

また、中盤から睡眠を取らなくなり、ついには昏睡状態に陥る。
(Wikipediaより)

 

ドラマ「ATARU」で中居正広さんが演じた主人公は、サヴァン症候群という障害を持つ人物として、その類稀な能力を使って難事件を解決していました。

ATARUは、発達障害の中でも特に重症と言える「自閉症」に近い障害で、特に突出した能力がある方を、サヴァン症候群と呼びます。

サヴァンとは、フランス語で“賢人”と言う意味です。

アタル君の自閉症的な反応や、しぐさなどが、コメディ的なニュアンスを与え、「クスッ」と笑えるアクセントになっていますが、実際の自閉症の方をかなり忠実に再現されている様に思います。

たまに手のひらを「ヒラヒラ」させたりするのも特徴で、その理由はまだ明らかにされていないのですが、「キラキラ」するものや、「ヒラヒラ」するものを眺めているのが好きなようで、それを眺めて心を落ち着かせようとしていると言う説が有力かと思います。

自閉症と呼ばれる人から、アスペルガー症候群の方までを、広い意味で「発達障害」と呼びます。

前回ご紹介したBONESのテンペランスさんや名探偵モンクさんの様なアスペルガー症候群の方は、アタル君ほどコミュニケーション能力に問題があるわけではありません。



その度合いはかなり人によって幅が広く、まったく両親とも意思疎通がままならなかったり、知的にも障害がある自閉症から、

ADHD(注意欠陥多動性障害)
と呼ばれる注意力が散漫でいつも落ち着きがない多動の方(小学校などで、しばしば見受けられ、動き回るために授業にならず、学級崩壊と呼ばれる状態にまで深刻になる社会現象があります)

勉強のある一部分の分野だけが理解できない学習障害(数学などは得意だが、国語の成績が極端に悪いなど)、そして社会にも適応できており時折「この人、天然?」と思われる程度のアスペルガー症候群の方まで様々です。


ただ、いずれも先天的なもので、現代医学では治す事が出来ません。ただお薬で、気持ちを落ち着かせたり、脳の活性を促したりはできるようです。


また、
心理学的なアプローチで、専門家からソーシャルスキル(社会に出た時の対応の仕方)を学んでおく必要
はあるかも知れません。


ですから、
周囲はもちろん本人も、自分がアスペルガー症候群とは気づいておられない
ケースまで、実に様々な様です。


誰でもそうバランス良く生きて行くことは無理ですから、どなたにもアスペルガー症候群的な要素はあるのかも知れないと思います。つまり個性ですね。

ただ幼いころから、「何か自分は他の人と違うみたいだな」と思われる方は多いようです。

ここで言いたいのは、例えばこれを読んでおられる方の中で、何か

人とコミュニケーションを取る時に、違和感なり、すれ違いや理解されないと思われる様な事が多い場合、少なからずアスペルガー症候群的な要因があるかも知れない

と言う事です。


アスペルガー症候群の方の思考の仕方や受け取り方は、一般的なものと違いますので、どこが違うのか、人に合わせるにはどう対応したら良いのかを、自分で理解しておく必要があるように思います。


でないと、

「なぜ自分だけが人から理解してもらえないのか」

「なぜ自分の言動で他人が不機嫌になってしまったりするのか」

「どう言えば自分の気持ちが、相手に伝わるのか」


などわからないために、自分でもどうして良いかわからず、いじめの被害をうけてしまったり、孤独感を募らせてしまわれたり、仕事を進める時に不具合が生じたり、人を好きになったり、恋愛関係になってもなかなか上手く行かない事が想定されるからです。

そうしたアスペルガー症候群的な要因のために、心的外傷(トラウマ)などが生じ、対人恐怖症や社会不安などの心の病になってしまうことを、「2次障害」と言います。

このように才能に富んだ方々ではありますが、コミュニケーションが人とかみ合わないなど苦労も多く、なかなか天は二物を与えないものなのかなと思ったりします。


特殊な能力が、後天的に目覚め、活躍する主人公のドラマがあります。

やはり、中井さんと同じジャニーズ事務所の岡田准一さんが演じた「SP」です。
次回は、この「SP」を題材にしてみたいと思います。



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