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2008年01月13日(日) 01時56分32秒

米国FRBの「大幅利下げ」は,スタグフレーション

テーマ:経済





引用元http://blog.livedoor.jp/gold_7777/白髪頭でズバリと斬る -じじ放談-より
米国は今、原油を初めとする商品価格の高騰によるインフレと、サブプライムローンの焦げ付きで始まった金融不安に脅えている。さらに、「大幅な住宅価格の低落」、「個人消費の減退」及び「雇用の減速」という実体経済面での危機が進行中であるから、米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長があわてるのも無理はない。

1月12日付け日本経済新聞・夕刊は「FRB議長:大幅追加利下げ示唆・景気下振れリスク懸念」と題する以下1,2,3の記事(抜粋)を掲載した。

1.FRB議長が事前に、強い表現で、大幅利下げの意向を示すのは異例。FRBは29・30日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で、昨年9月から4回連続の利下げを決める公算が大きい。

2.金利の誘導目標を、現行の年4.25%から年3.75%に引き下げるとの観測が市場では大勢だ。

3.議長は

(1)サブプライム問題に端を発した金融不安が長引き、住宅市場の冷え込みが激しくなっていると指摘。

(2)住宅価格の下落や株安、ガソリン高なども重なって、個人消費も鈍化しつつあるとの判断を示した。

(3)米経済を下支えしてきた雇用の減速にも懸念を表明し、「2008年の経済見通しが悪化した」と語った。「FRBが予想しているのは景気後退ではなく景気減速だ」としながらも、景気下振れリスクを警戒する姿勢を鮮明にした。

(4)原油価格や食品価格の上昇にも触れ、「消費者物価を押し上げる可能性がある」と強調した。インフレ警戒を維持する姿勢を示した。


(バーナンキが、2週間以上も前に「大幅利下げ」の予告を行ったのはなぜか?)

バーナンキが「異例の予告」を行ったのは、住宅バブルの崩壊による米国経済の失速が「放置できないほどに切迫し危機的である」と認識したからではあるまいか。つまり、月末の米連邦市場委員会で決定するまで「沈黙する」余裕がなかったのではないか。バーナンキもあせっているのだ。

バーナンキの「大幅利下げ予告」を受けて、10日のニューヨーク株式市場ではダウ工業株30種平均が大幅続伸し、前日比117ドル高の1万2853ドル09セントで取引を終えた。バーナンキ発言を受け、サブプライム問題による景気への悪影響が緩和されるとの期待が強まった。(以上、12日付け日本経済新聞・夕刊)

ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は、これまでも暴落しかけたことがあった。その都度、FRBが金利を引き下げ「何とか持ち直した」のである。つまり、疲れて行き倒れる寸前で「利下げ」という覚せい剤を注射して、一時的に元気を回復させてきたのだ。今回も1万3000ドルの大台を割り込んで大暴落の兆しが見え始めたから、バーナンキとしては「大幅利下げの予告」をして、何とか株価暴落を阻止したいとあせったのであろう。だから、2週間以上前の予告となったとはいえないか。

(公定歩合の利下げは、米国の経済危機を脱する「魔法の杖」なのか?)

サブプライムローンの支払いが不能となり、住宅を手放した人々が激増しているという。だからバーナンキが、破産者を減らすべく「金利引き下げ」を行うのは理解できる。破産者の激増と住宅の競売物件が激増すれば、住宅価格の低落傾向に歯止めがかからなくなる。住宅価格の低落により、金融機関は担保割れ物件が急増するから不良債権が積み上がる。住宅関連証券の価格が大幅に下落し評価損がふくらむ。

1990年代の我が国金融機関と同様、米国金融機関も「青息吐息」の状態となり生死の境をさまよう。金融不安は「貸し渋り」を誘発するから、健常なる個人も破産予備軍に転換する。企業も経営が悪化し「店舗や工場の閉鎖による従業員削減」に踏み切る。バーナンキは「景気の失速」との表現(大本営発表)で世間を騙そうとしているが、心中では「米国発世界恐慌の到来」を危惧しているのではあるまいか。

しかし、「公定歩合の大幅切り下げ」が、経済危機を回避する特効薬になるだろうか。我が国でも、日銀が「低金利→ゼロ金利」政策を断行して、景気回復に努めてきたが、症状は改善されず、「失われた10年」の間、日本経済は生死の境を彷徨してきた。最後に、無制限の公的資金を金融機関に投入することで危機を脱した。米国等のヘッジファンドがしかけた「東京株式市場の空売り」で日経平均株価は7600円まで暴落した。政府が「信用取引の空売り規制」をかけたことでようやく、株価は大底をうった訳である。我が日本経済は「ありとあらゆる政策」を総動員して、地獄の暗闇から這い出すことができた。


現在、米国の金融機関は、住宅バブルの崩壊に端を発したサブプライムローンの焦げ付きや、住宅関連証券等の莫大な評価損を積み増している。今や「輸血」と「介助」なしには、自力更生が困難な状態に陥った。我が国のバブル崩壊によって発生した症状と同じだ。

ということで「公定歩合の大幅引き下げ」は、一時的に痛みを緩和する「対症療法」に過ぎないというほかはない。

(「金利の大幅な引き下げ」の副作用)

「金利引き上げ」は過熱した経済を沈静化させる目的で行われる。かっては米国が、現在は中国が「インフレを抑制するために」公定歩合の引き上げを行っている。「金利の引き下げ」は、本来、インフレを加速させる要因となる。けれども、我が国のバブル崩壊後の「超低金利政策」はインフレを惹起しなかったばかりか、デフレから脱却することにも効果がなかった。

バブル崩壊による金融危機やデフレによって実体経済が破壊的打撃を受けたような危機的状況では、通常の経済理論が当てはまらないのではなかろうか。我が国の経済学者も喧々諤々「デフレ脱却」の方策を提言したと思うが、記憶に残るデフレ脱却の「経済理論」はなかったと思う。


米国は莫大なアフガン・イラク戦費を乱費しながら、貿易赤字と財政赤字という双子の赤字に悩んでいる。貿易赤字は年間7000億ドル(約76兆円)と膨大である。この貿易赤字を補填するため外国から「米国の債権・証券など」を購入してもらう必要がある。外国の資金を米国に呼び込むためには、米国債や各種証券は「高利回り」でなければならぬ。

サブプライムローンの焦げ付きと住宅価格の暴落は始まったばかりであるから、米国の金融危機はさらに深化すると想定できる。FRBはさらに金利を下げ「3.75%→3.25%→2.75%・・・」という低金利政策を続けるつもりなのか。我が日銀が行った「ゼロ金利政策」を踏襲つもりであろうか。

我が国は貿易黒字国であったから「外国からの資本導入」を行う必要はなかった。だが米国は、金利を引き下げながら「外国からの資本導入」という矛盾した政策をとることになる。外国の資本は「米国に投資することで利潤を得る」目的で投資している。我が日銀や大蔵省の如く「米国のサイフ」になっている国はいない。

「米国の金利」が大幅に低下すれば、米国への投資意欲を減退させる。加えて、「米ドル安」の流れがとまりそうにない。世界の貿易決済通貨であった米ドルの地位が危うくなった。ユーロやルーブルなどが、米ドル基軸通貨体制を切り崩している。米ドルの使用される領域が次第に狭くなりつつある。今後、他の通貨に対する米ドルの価値が低下することは避けられず、一層の「米ドル安傾向」が顕著になる。

「低金利とドル安」は、外国の投資家・国(ヘッジファンド)にとって魅力的な話ではない。むしろ、「米国への投資は遠慮したい」と考えるのではあるまいか。米国が金利を引き下げるほどに、外国からの対米投資は減少すると考えるべきだろう。結果、米国は膨大な貿易赤字を埋め合わせることができなくなる。

「あっち立てれば、こちらが立たず」というが、米国の矛盾は深刻である。解決策がないのだ。バーナンキも、おそらく長期的視点で「米国経済のあり方」を考える余裕はあるまい。とりあえず、「目先の火事」を消火することに忙殺されているのではなかろうか。


米国の金融機関の多くは早晩「破綻する」という警戒心を持ちたいものだ。原油高騰で莫大なカネを手にした湾岸諸国や為替操作と貿易黒字で想定外の外貨を蓄えた中国が「米国金融機関の救済資金」を提供しているが如何なものであろうか。

米国の金融危機がさらに深化し米国経済が失速していくならば、米国金融機関の不良債権と含み損は幾何級数的に積み上がるのではあるまいか。米国金融機関の不良債権と含み損が資産額を上回るようになれば、「貸したカネ」は戻ってこないし、資金協力で入手した転換社債は紙くずになるはずだ。最後に、米国政府は「金融機関への無制限の公的資金投入」という政策がとらざるをえないと考えるべきだ。

「米国の金融属国」と馬鹿にされてきた我が国としては、当面、米国の金融危機問題に深入りしないよう(強引に協力を求められても)、距離を保つ必要がある。

政府(財務省)や日銀が、米国の要請に応じて「国益を損なわないよう」監視を強めなければならぬ。彼らは長年「米国に奉仕する」仕事をしながら、日本国民の税金で給与を得てきた人種であるから油断できない。「鵜の目鷹の目」で監視しなければなぬ。

(我が国の「金融危機の教訓」を想起しておきたい)

我が国の株価が最安値をつけた2003年初め、三和銀行、三井住友銀行、みずほ銀行が1株5万円又は10万円以下、東京三菱銀行が30万円程度の株価であった。「米国系金融機関の「空売り」によって歴史的最安値に叩き込まれたと言われた。その上で、彼らは2003年3月頃から我が国の金融機関株を買占め、株価を高騰させて売り抜け、莫大な利益を得たといわれた。昨年だったか、ゴールドマン・サックス証券が従業員一人当たり7000万円というボーナスを支給できた背景には、彼らの「濡れ手に粟」のアクドイ商いがある。


「因果応報」であろう。これから、米国系金融機関株は「歴史的最安値」をめざして崩落するはずだ。米国金融機関は、我が国の「金融危機」を莫大な利益を獲得するチャンスとみなし、然るべき手を打ったのであった。

我が国は「失われた10年」の長いデフレで、米国金融機関のアクドイ手口を学ぶことができた。彼らから教えてもらった教訓を生かすべき時が訪れようとしている。

米国の金融危機は始まったばかりである。これから、不良債権と含み損が益々ふくらむはずである。「下げの途中で買いを入れるとヤケドをする」から、買いを入れるのは「米国金融機関株が歴史的大底」をつけてからだ。

マスコミの一部には「ドバイ、中国及びシンガポールの政府系ファンドが、米国金融機関を支援し始めた」ことに慌て、「日本も、金融支援に乗り出さないと、出遅れる」と喧伝するものもいる。だが、歴史的暴落の兆しが始まった段階で「買い」を入れるべきではない。「歴史的大底」を確認してから出動しても遅くはない。

米国の金融危機が「世界大恐慌」につながるのであれば、それはそれで仕方がない。むしろ「米国金融機関に投資しなかった」ことを僥倖として喜ぶべきである。世界大恐慌の大津波が襲来しても、各国均等に被害を与えるものではない。大災害を受ける国もあれば、軽微な被害で済む国もあろう。

1990年代は「日本経済の大恐慌」といってよいほどの惨状を我が国にもたらした。我が国は、自力で国難を乗り越えたのである。欧米・中国・韓国を初め世界からの支援を受けず自力で国難を克服した。米国には「利益」を供与こそすれ「恩義」を感じることは全くない。

米国の金融危機が「スタグフレーション」で止まるのか、それとも世界大恐慌まで進むのかは分からない。いずれにせよ、2008年から始まる世界経済の動乱期を冷静沈着な心構えで乗り切ることが、我が国の未来を決定する。

閣僚や官僚の諸君には、日本が沈没しないよう「粉骨砕身」してもらわねばならぬ。
引用終わり

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