1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>
2009年11月17日

日本の女帝の物語―あまりにも現代的な古代の六人の女帝達

テーマ:BOOK-新書
日本の女帝の物語―あまりにも現代的な古代の六人の女帝達 (集英社新書 506B)/橋本 治
¥756
Amazon.co.jp

先日正倉院展で
光明皇后の「藤三娘」の文字に、深い感銘を受けた。

光明皇后の前後は女帝の時代だ。

平安時代以前の日本には、六人の女性天皇がいた。

推古天皇、皇極天皇、斉明天皇(皇極天皇重祚)
持統天皇、元明天皇、元正天皇、孝謙天皇、
称徳天皇(孝謙天皇重祚)、

の六人八代の天皇が、西暦592年から770年の間に立っている。

この方々は、すべて天皇の娘で
そのうち皇后であった方が、三名おられる。

この時代の天皇の系譜は、ややこしい。

天武天皇の皇后は、天智天皇の娘で
後の持等天皇だ。

父が同じでも、母が違えば結婚できたらしい。
また、叔父、姪の関係でも夫婦になれたようだ。

そんなわけで、歴史と人物が複雑に入り組んでいる。

この本は、橋本治の独特の口調で
古代の女性天皇について、系譜をわかりやすく解説している。

著者は言う。
古代の日本では、「天皇が男でなければならない」という考え方をしなかったということです。



男子の継承者がいるのに、天皇になられた方いる。
それについて、著者は「他の有力な男子の皇位継承者の即位を阻止するため」
とういう説を出してきている。

また皇后については、
天皇の正妻である后には、「天皇の血を引いた女性」しかなれませんでした。
だから「后」の上に「皇」の一字を付けて「皇后」と言うのです。

そして光明皇后は、「天皇家の血を引いた女性」でない
初めての皇后だという。(仁徳天皇の后を除いて)

そうしてみると
光明皇后の「藤三娘」という署名には
自分は藤原氏の娘、という自負と誇りが強く込めらているように思う。



今、また卑弥呼の話題が再燃してきている。
古代の天皇、女性、祭祀に思いを寄せるのも
また、興味深い。









≪目次: ≫

はじめに
第一章 「女帝」とはなんなのか?
1 「女帝」とはなんなのか?    「女帝」がたつ理由/推古天皇の即位/皇極天皇の即位/「中継ぎ」として存在する女帝達/「二度の即位」をする女帝/いたって現代的な女帝達/それで人は納得したのか?
2 「中継ぎの女帝」の背後にあるもの    「女帝」の資格/たとえば、「中小企業の社長夫人」/壬申の乱に勝った天武天皇とその妻/最強の女帝持統天皇の背景/女達も平気で戦場に行く/進んで「中継ぎの天皇」になる持統天皇/母親のメンタリティ/日本で最初の上皇は女性だった

第二章 「皇」の一字
1 もう一人の天智天皇の娘    文武天皇が譲位をした女帝/その天皇はどの天皇の血筋か/消される「天武天皇の血筋」/「天武天皇の血筋」が消される理由/「最有力」だったかもしれない天武天皇の皇子/天智天皇の孫の声/「一人前の女性の天皇ならいいが、子供の天皇はだめ」という正論/元明天皇の「背後」にあるもの/皇太后になれなかった(?)内親王/持統天皇の異母妹で持統天皇の嫁/聖武天皇よりも有力な皇位継承候補者/「女」であることに対して、どこからも文句は出ない/天皇家だけの「特別」
2 「皇」の一字    天智天皇の妻は誰?/「天皇家の娘」しか后にはなれない/「半ば伝説」の天皇達/外の一族の娘よりも、天皇家内の娘/葛城一族と天皇家の一族/側近官僚の時代/その皇統が途絶えたら――/入り婿の天皇と正嫡の皇子/どうして推古天皇は「厩戸皇子の子」を推さなかったのか?/「本流」という考えが生きていた時代/弟から「天皇のあり方」を学ぶ前女帝/天皇を「絶対の権力者」にした最初の天皇/「天皇だったことがある女性」の強大さ/聖武天皇の困惑

第三章 聖武天皇の娘とその母
1 聖武天皇の母と妻    臣下の母と皇女の妻/女帝の時代のねじれ現象/奈良時代は「女帝の時代」で「女の時代」/天平の后/誇り高い聖武天皇に、長屋王が言ったこと/頑固で誇り高い聖武天皇の「特別」/元明天皇のお諭し/聖武天皇のもう一人の女性/「長屋王の変」という陰謀/「絶対者」になった聖武天皇/その後の聖武天皇
2 孝謙天皇とその母    天皇になる教育を受けた唯一の女性/「結婚」という選択肢を持たないままの女帝/時代はひそやかに「爆弾」を抱える/橘奈良麻呂という人物/藤原仲麻呂と光明皇太后/皇太后の時代/女帝も皇太后も悪くはないのに、陰謀ばかりはひそかに進む/藤原仲麻呂の権力掌握/廃太子事件と橘奈良麻呂の乱/女帝の時代の無残/破局の到来/たとえば「安禄山コンプレックス」というようなもの/戦う女帝の孤独/女帝の時代の「その後」は――/女帝の時代はなぜ終わったのか

おわりに




同じテーマの最新記事
2009年11月11日

第61回正倉院展

テーマ:日々是好日

御即位二十年記念
第61回正倉院展
|奈良国立博物館
http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2009toku/shosoin/shosoin_index.html


本の世界の迷子です-正倉院展


正倉院展を見に奈良に行ってきた。

雨にもかかわらず、大変な人だった。
会場は暗く、たくさんの人の中で陳列品を見るのは、とても大変だが
それぞれが、素晴らしい物ばかりだった。


紫檀木画槽琵琶
本の世界の迷子です-正倉院展

平螺鈿背円鏡

本の世界の迷子です-正倉院展


楽毅論
本の世界の迷子です-楽毅論

この楽毅論は、光明皇后の御書。
「天平十六年十月三日 藤三娘」という奥付をみると
天平十六年とは、西暦744年で、今から1265年前ということになる。

1200年の時を超えて、光明皇后の藤原氏の三女としての、誇りと自信に満ちた息遣いまでが
聞こえてくるような気がする。


展覧会を見た後、東大寺、二月堂、三月堂に行ってみた。

この写真は、二月堂の舞台から見た、
東大寺大仏殿の屋根、そして奈良の町。

本の世界の迷子です-正倉院展





2009年11月10日

ディア・ドクター

テーマ:MOVIE

ディア・ドクター


公式サイト  http://deardoctor.jp/


本の世界の迷子です-ディア・ドクター

この映画は、間違いなく私が今年見た日本映画の中で、ベスト1だと思う。

亮さんのブログ  映画と本 そして コーヒー
  の中でも、

絶賛されておられたのだが、
笑福亭鶴瓶がちょっと嫌味な感じがして、見に行かなかったが
ふと、映画1000円の日に近くで上映していたので、
見てみたところ、

これ、面白い!!

鶴瓶の関西弁の “人との距離の短さ” がよく生かされた映画だと思った。

この監督の前作、「ゆれる」では、
つり橋の風景が美しいのが印象に残った。
今回は、村の風景も美しいが、“おはなし”の面白さが上回っていると思う。


映画を見ている途中で、「この映画をどういう風に終わらせるのだろう?」
と、だんだん気になってきた。

でもこの映画のラストシーンは、なかなか素晴らしい。。
ふ~~~ゥ。こんな風に終わりにするのか、と思わずにんまりした。

この最後を見るためだけでも、値打ちがあったように思う。



本の世界の迷子です-ディア・ドクター


この映画の舞台は、高齢化の進んだ山間の村だ。

今、地方の医療の崩壊が問題になっている。
住みなれた土地や、家で暮らし続け死んでゆきたい。

こういう願いを支えることがなかなか難しい時代だ。

もう一つの問題は、

最近の医療は、あまり人に触れない。
医者は、検査の結果をながめるばかりだ。

この映画の医者は、夜中にも往診し、
死にゆく人を抱きかかえ、
点滴の間もそばに付き添い、安心させる。

そして、村人のひとりひとりの生活をも、すべて把握している。

大学を出たばかりの若い研修医は、そんな姿に驚き、
この医者(鶴瓶)のもとで、働きたいと言い出す。

そんな中で、医者の失踪事件がおきる。


本の世界の迷子です-ディア・ドクター


役者もいい人が出ていて、この監督の実力のほどが窺えた。

配役

* 笑福亭鶴瓶
* 瑛太
* 余貴美子
* 井川遥
* 松重豊
* 岩松了
* 八千草薫
* 香川照之

    



2009年11月08日

湖のほとりで

テーマ:MOVIE

湖のほとりで


公式サイト   
http://www.alcine-terran.com/lake/
本の世界の迷子です-湖のほとりで

北イタリアの小さな村でおきた殺人事件。
湖のほとりで殺された女性の死体は、美しく、また争った様子がない。

いったい犯人は、何の目的でこの殺人を犯したのだろう。

若さに満ち溢れた盛りに、殺された主人公のアンナ。
彼女はいったいどんな秘密を抱えていたのだろう。


本の世界の迷子です-湖のほとりで

イタリアというと、溢れる太陽、陽気な人々。
アモーレ、カンターレ、マンジャーレ。
愛して、歌って、食べての言葉イメージが強いが
この映画のイタリアは違う。
雪を抱く山々に囲まれた、小さな村、
冷たい空気、美しい湖。


本の世界の迷子です-湖のほとりで

この村の人々も、陽気さとは程遠く
悩みの多い思春期の青年、
障害のある子供を事故で死なせてしまった両親などが登場する。

捜査をする刑事にも、重い現実がのしかかっている。
妻がアルツハイマーにかかり、
もうすでに、娘のことも記憶から消えているのだ。

思春期の娘の距離に悩む父親の刑事。

それらの苦悩を、主演のトニ・セルヴィッロが、重厚に演じている。

本の世界の迷子です-湖のほとりで

この映画の醍醐味は、殺人事件の解明よりも
私にとっては、イタリアの別の面を知ることだった。

この映画のイタリアは、
ふと、須賀敦子さんの本を思い出させる。





2009年11月03日

母なる証明

テーマ:MOVIE
母なる証明  公式サイト

http://www.hahanaru.jp/


本の世界の迷子です-母なる証明

久しぶりに映画を封切り初日に見た。

五年の沈黙をやぶって現れたウォンビンにも興味があったが、
この監督の作品をもう一度見てみたかった。


殺人の追憶 [DVD]
¥2,750
Amazon.co.jp

私にとっての韓流は、ポン・ジュノ監督の
「殺人の追憶」から始まった。
この映画を見たときは、本当に驚いた。

行き詰る迫力、刑事の執念、本当に圧倒される迫力、

韓国映画の強い勢い目をみはった。




本の世界の迷子です-母なる証明


「母なる証明」も殺人事件が核となっ展開する。
知的障害をもつ息子に殺人の容疑がふりかかった母は、
なりふり構わず必死になって、息子の無実を証明しようとする。


この強い母も、息子を殺して自分も死のうとした過去があった。
事件は意外な結末をむかえるが、
この母のたくましさには、根元的な力を感じさせる。

最後の「お母さんはいないのかい?」と尋ねるシーンには
本当に心うたれる。
「あなたもお母さんがいれば、無実を晴らしてくれるだろうに」という意味だろうか。


韓国映画の力強さを感じさせる作品だった。

ウォンビンも好演していた。

そして音楽が、なんともいえずマッチしていて
冒頭母親が荒涼とした原っぱで踊るシーンと
最後のバスのシーンに使われていて印象的だ。



本の世界の迷子です-母なる証明





2009年11月01日

京都のこころAtoZ―舞姑さんから喫茶店まで

テーマ:BOOK-エッセイ
京都のこころAtoZ―舞姑さんから喫茶店まで (ポプラ文庫)/木村 衣有子
¥714
Amazon.co.jp

長いこと更新できなくて、申し訳ありませんでした。
いろんな方からお問い合わせをいただきありがとうございました。

9月に母が亡くなり、様々な行事、思いに忙殺されておりました。
これから、またぼちぼち綴っていきますので、よろしくお願いします。メモ




春と秋には、決まって雑誌の京都の特集号がたくさん出る。
春の桜と秋の紅葉は、日本人の情緒を刺激して
古都『京都』に向かうのだろうか。

この本の著者は、京都で大学生活を送り
卒業後もしばらく京都に残っていた人だ。

私のまわりにも、大学を卒業したあとも京都を離れたくないという人が多い。

私自身も、京都で大学生活を送り
卒業して離れ、またしばらくして京都に舞い戻った。
そして、今京都の近くに住んでいる。

京都にどっぷりと住んでいた時よりも、ちょっと離れて見るほうが
この街の良さがよくわかるのかもしれない。


この本に載っているところは、よく知っている場所もあれば
知らないところもある。


[B] BOOK の項目 『恵文社一乗寺店』は、
ほぼ週に一度は覗いている。
おしゃれで、雰囲気がいい。
ちょっと気取って、本を手にとりパラパラとめくってみる。
しばらく立ち読みしたり、
すてきな小物を眺めてみる。


もう一度、この本を手に旅行者の気分で
秋の京都を楽しむのもいいものだと思う。



著者 木村 衣有子さんブログ:
観音うらメモ http://mitake75.petit.cc/




○もくじ

[A] ART 『京都芸術センター』
[B] BOOK 『恵文社一乗寺店』の本棚
[C] CUP 『スマート珈琲店』のお土産
[D] DOMOTO INSHO 堂本印象
[E] E-HAGAKI 絵葉書
[F] FUMI-NO-KO 『嵩山堂はし本』の文乃香
[G] GREEN 緑青色
[H] HAGI 『梨木神社』のお守り
[I] ICHIZAWA-HANPU 『一澤帆布』の鞄
[J] JYO-RAKU 上洛
[K] KAWAI KANJIRO 『河井寛次郎記念館』
[L] LIBRARY 京都の本
[M] MAIKO 舞妓
[N] NANZEN-JI 『南禅寺』
[O] OHARA-JI 『龜屋良永』の大原路
[P] PERFUME お香
[Q] QURULI くるり
[R] RYOKAN 旅館の石鹸
[S] SOIREE 東郷青児と『喫茶ソワレ』
[T] TABLE 『進々堂』のテーブルセット
[U] USAGI 鳥獣戯画に描かれたうさぎ
[V] VIEW 京都の景色
[W] WA-SANBON 和三盆の甘さ
[X] X 上ル、下ル、西入ル、東入ル
[Y] YURI-KAMOME 千鳥とユリカモメ
[Z] ZEN 重森三玲の庭







2009年09月23日

ミレニアム2 上 火と戯れる女

テーマ:BOOK-ミステリ-
ミレニアム2 上 火と戯れる女/スティーグ・ラーソン
¥1,700
Amazon.co.jp

ミレニアム2 下 火と戯れる女/スティーグ・ラーソン
¥1,700
Amazon.co.jp

このミレニマムも長い!

そして ミレニアムと比べて、アクションの要素が強い。

リスベット・サランデルの過去の闇の謎が少しずつ明かされる。

わたし的には、の方が好きだけど、
リスベットが大金持ちになって、豪華マンションに移り住むなんて
カッコいいな~~。

この話では、人身売買が重要な導入となっているが、

同じテーマが、ヘニング・マンケルの「目くらましの道」 でも取上げられている。

それと、冷戦時代のロシアとの関係。

いろんな要素が詰め込まれたエンターテイメントの世界がたっぷり楽しめる作品。





2009年09月20日

訓読みのはなし 漢字文化圏の中の日本語

テーマ:BOOK-新書
訓読みのはなし 漢字文化圏の中の日本語 (光文社新書 352)/笹原宏之
¥861
Amazon.co.jp


日本人がどんなに漢字を愛してきたか、この本を読んでしみじみと思った。


漢字には、意味がある。

日本人はその意味を大切にして、日本語の中に組み込んできた。


漢字の本来の意味から、かけ離れていった読み、

また日本で作られた国字など、この本には漢字に関する知識が詰め込まれていて

面白い。


中国で生まれた漢字を日本語に合うように、その読みを本来の音とは別に

意味に適合させるために、日本では訓読みという方法を考え発達させてきた。



送り仮名は、仮名を混ぜて漢字を訓読みするための用法で、

また、振り仮名(ルビ)というのは、漢字の読みを示す。


この方法で、現代も新しい読みがたくさんあらわれてきている。


著者は、ネット、歌詞などから

次々と表れている新しい読みを収集して、日本語の変化をとらえようとしている。


「妖しい」を「やさしい」と読む例を

「激しさと妖しさ(やさしさ)を覚える」

1996年の安室奈美恵のヒット曲「You're my sunshine」(小室哲哉 作詞作曲)

の中から挙げている。



また戸籍には、漢字しか記されないことになっているので、

人名は、いろいろ面白い読みが表れてきている。


愛(らぶ)、聖夜(いぶ)、天使(エンジェル)、騎士(ないと)

すごいのは、宝冠(てぃあら)、鷹空(ほーく)。。。。。


人名で一番多いといわれているのは、「和」だが、

これをどうして「かず」と読むのかは、今もって謎らしい。


凸凹(でこぼこ)

この記号のような漢字は、日本で作られた国字だと間違って思われているようだが、

れっきとした中国の、それも唐代には現れている古い漢字だ。

古くは凸(なかだか)凹(なかくぼ)と読まれたり

今ネット上では凹凸(テトリス)など新奇な用法が続々と生まれてきている。



日本人はこのように目で見て漢字を楽しみ、

もはや漢字なしでは日本語成り立たなくなっている。


またその一方で、同じ漢字文化圏であった韓国、ベトナムでは漢字は衰退する一方だ。
中国以外で、このように漢字の文化を今も持ち続けているのは、
日本だけになってきている。
それは、
日本人が漢字に新しい意味を与え、
日本語に合うように訓読みという方法を考え出したからではないだろうか。





目次
第1章、訓読みの歴史
第2章、音読みと訓読み
第3章、多彩な訓読み
第4章、訓読みの背景
第5章、同訓異字のはなし
第6章、一字多訓のはなし
第7章、漢字政策と訓読み
第8章、東アジア世界の訓読み





2009年09月07日

上達の法則―効率のよい努力を科学する

テーマ:BOOK-心理
上達の法則―効率のよい努力を科学する (PHP新書)/岡本 浩一
¥714
Amazon.co.jp

この本は、kenn さんのところで知った。

何をやっても、初心者の域を抜け出せない私。
どうしたら、上達できるのだろう。

個人的には、この本の

第4章 上達の方法論 に納得できる部分が多い。

まず、得意なものにこだわる。

そして、精密に学ぶ。
ある部分を徹底的に精密に学ぶ。

この本では、音楽の「斉藤メッソド」に例をとっている。

ひとつのオーケストラ曲を選ぶと、おびただしいエネルギーを注入して
その一曲だけを長い時間をかけて仕上げていく方法である。
ときには、半日かけて、数小節しか進まないということがあったそうである。
ところが、このくらい精密に一曲を仕上げていくと、ある時点から、
曲というもの、演奏という行為について、目が開けるようになるということである。
その方が、浅く何曲も学ぶよりも、音楽の目を開かせることになったと多くの人が述懐している。


何年やっても上達しない人は、一度その方法を考えてみるのもいいかもしれない。
しかし、私にとっては、
上達するぞ!という情熱をいかにして持ち続けるかという事の方が難しい。




第6章の
上達を極める10のステップ は、大いに参考になると思う。
 
 1.反復練習をする 

 2.評論を読む

 3.感情移入をする
 
 4.大量の暗記暗唱をしてみる
 
 5.マラソン的な鍛錬をする
 
 6.少し高い買い物をする 

 7.独自の訓練方法を考える

 8.特殊な訓練法を着想するプロセス

 9.独自の訓練から基本訓練に立ち返る

 10.なにもしない時期を活かす
 
 






<目次>
第1章 能力主義と上達の法則
第2章 上達と記憶のしくみ
第3章 上達した人はどこが違うのか
第4章 上達の方法論―中級者から上級者になるステップ
第5章 スランプの構造と対策
第6章 上級者になる特訓法




2009年09月02日

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女

テーマ:BOOK-ミステリ-
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 上/スティーグ・ラーソン
¥1,700
Amazon.co.jp
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 下/スティーグ・ラーソン
¥1,700
Amazon.co.jp
確か春ごろ、児玉清さんが「今面白いのは、ミレニアム」と言っていたので、買っておいた。

このところ、なんだか勢いを感じるスェーデンのミステリー。
私の大好きな、ヘニング・マンケル もいるし。。

読み始めるのに、時間がかかったが、
読み出したら、なるほど面白い。

特に下巻に入ってからは、一気に読める。
上巻は、登場人物が多くて、名前と関係をつかむのに時間がかかった。

きっと、ミレニアム2、3になると
舞台設定がすでにわかっているので、もっと早く読めるのに違いない。


この物語の主人公は、雑誌「ミレニアム」の記者、
ミカエル・ブルムクヴィスト。
名誉毀損問題で裁判に負け、刑務所に入らねばならない。
雑誌も存続の危機に立たされる。

そんな彼に、スェーデンの産業界の大物、ヘンリック・ヴァンゲルから
30年以上前に起こった身内の殺人事件を調査して欲しいとの依頼が来る。

この殺人事件の解明が大きなやまだが、
もう一人の主人公、リスベット・サランデルも大きな謎をかかえる人物で
彼女の魅力によってこの物語は、成り立っているようだ。

身体一面にたくさんのタトゥーを入れ、
やせぎすで、人と交わらず、特異な能力を持つ。

そんな彼女が引き起こす次の物語も早く読んでみたくなった。

作者のスティーグ・ラーソンも、たいへんなミステリファンのようだ。
エリザベス・ジョージだとか、スーグラフトンの名前がこの物語の中にさりげなく出てくる。
亡くなったのがほんとに残念。




1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>