4月2日の記事 でご紹介したように、ソフトコンタクトはハードコンタクトよりも化粧などの油汚れ(油膜)や、その他の汚れが付着しやすいのです。



そこで今回は、2weekの使い捨てレンズを使って、実際に油汚れのついたソフトコンタクトを洗浄すると、どのように変化するかを撮影してみました。



※今回の記事はミラフロー洗浄のソフト版ですが、ハード版も書きました。→こちら



レンズの汚れ具合(コンタクト自体の撮影)に関しては、撮影方法が少し趣向が変わっておりまして、下の画像のように、携帯電話のカメラにレンズを乗せて撮影しました。

(上記を行った画像にはサーチをつけました)

※撮影に使った携帯は別です。これは私の昔の携帯です。 (↓↓↓)


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使用するレンズは、クーパービジョン 社の『2WEEKアクエア 』です。 (↓↓↓)


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今回使った油汚れは、メンソレータムです。 (↓↓↓)


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こんな風にヘラを使ってレンズにつけます。 (↓↓↓)


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これはレンズを開けたばかりのキレイな状態をピンセットでつまみました。 (↓↓↓)


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↑の状態を携帯のカメラに乗せて撮影すると、下のような画像になります。 

新品だから、キレイですよね!サーチ  (↓↓↓)


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先程のヘラについた油汚れを新品のソフトにつけます。 (↓↓↓)


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↑の油汚れをレンズ全体に広げます。 (↓↓↓)


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↑のレンズを携帯のカメラに乗せて撮影すると・・・。

見事に視界が曇っていますよね?

これは人為的な汚れなので、実際はここまでは曇らないですけど、イメージはわきますよね?サーチ  (↓↓↓)


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さて、ソフトコンタクトの汚れを洗浄するときには、MPS(1本で洗浄・すすぎ・保存・消毒が出来る)か、クリーナーを使用します。

ただ、MPSはすすぎ・保存も兼ねるため、眼に入っても大丈夫な弱い洗浄液のため、激しい汚れ落としには不十分です。


そこで、クリーナーを使うわけですが、洗浄専用液のため効果は高いです。

ただ、化粧や頑固な油汚れなどには、通常のクリーナーではやはり不十分なことが多いです。


では、ソフトコンタクトクリーナーの中でも洗浄効果に最も優れているのは何か?

チバビジョン 社の『ミラフロー』(MIRAFLOW)です。

『ミラフロー』は、2種類の界面活性剤(非イオン性界面活性剤・両性界面活性剤)が主成分となっており、これら成分の絶妙な配合が油汚れ落としに非常に有効に働いているだけでなく、表記はされていないですが、ソフトコンタクトクリーナーとしては油落としの決定版であるIPA (イソプロピルアルコール)を世界で唯一配合しています。

さらに防腐剤・研磨剤無添加で、名実ともに世界最強のクリーナーでしょう。

って、これじゃあ、まわしものみたいですが、2番手以降を大きく引き離しダントツの世界一なのは確かです。

事実『ミラフロー』でないと落ちない汚れもあります。

あと、ソフトコンタクトを使わない私が、何故か大変お気に入りの商品でもあります。


これが『ミラフロー』(MIRAFLOW)です。

(画像は25mlバージョンです。) (↓↓↓)


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まずは、さきほどの汚れたレンズを掌に乗せます。 (↓↓↓)


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そして、レンズにミラフローを垂らします。

説明書きには2~3滴と書かれていますが、すすぎ残しのないように1滴でもいいそうです。 

実際に1滴でも効果は十分なようです。

それよりも、一度の滴数が多いと、すすぎ残ししやすいらしいので注意とのことです。    (↓↓↓)


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このように、よくこすり洗いします。

ミラフローは原液のままこすれば良いのですが、少々ベトベトしてこすりにくいという場合は、ソフトコンタクト用の保存液などを混ぜると、サラサラしてこすり易くなります。 (↓↓↓)


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ミラフローでの洗浄が終わったら、次にすすぎ液で濯ぎます。

今回は生理食塩水(ソフトレンズの濯ぎ可です)を使いました。 (↓↓↓)


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レンズを濯いでいます。

洗浄液の成分をしっかり落とすためです。

洗浄よりもすすぎを念入りにするのは、コンタクトも例外ではありません。

今回はひとりで撮影していたため、ピンセットを使いましたが、実際は親指と人差し指にはさんでレンズを持ちます。 (↓↓↓)


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ミラフローによる洗浄・すすぎが完了しました。

あんなにあった油汚れがかなり落ちて、透明性がかなり回復しています。 (↓↓↓)


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さて、↑のレンズを携帯のカメラに乗せて撮影すると・・・。

なんと、かなりキレイですよね。 

ほとんど汚れや曇りはありません!サーチ (↓↓↓)


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どうですか?

凄いでしょ?

どこかのテレビショッピングみたいな文章でしたが、この予想以上の快挙には実際に行った私が驚きました。

もちろん、油汚れ(メンソレータム)をつけて、すぐに洗浄したというのはありますが、凄いですよね?

皆さんも実際に行ったら、同じようになりますよ。

興味ある方はやってみて下さい。


話は変わりますが、実際にソフトコンタクトをお使いで、結構汚れに悩まされている方は多いです。

特に化粧をはじめとする油汚れは対策が難しいとお感じの方も少なくありません。


それに、視力検査のときに、レンズの汚れ具合によっては十分な視力が出ず、不要にレンズの度数を上げられることもあるかもしれません。


だから、コンタクトを作りに行くときは、レンズもしっかり洗浄して検査するべきですし、普段からもしっかりとケアしておきましょう。


今回、『ミラフロー』での洗浄をご紹介したのも、意外とクリーナーの有効性が知られていないからです。

ソフトコンタクトのケア用品の中には、すすぎやこすり洗いをせずに、漬け置きだけで完結してしまう商品もあります(消毒効果は前述のMPSより高いです)。

一見、便利なようですが、『こすり洗い&すすぐ』という概念を知らなかったり、有効性を指摘しても面倒くさがったりする方もいると聞いています。

もし、起きてレンズを眼に入れるときに床などに落としてしまったら、漬け置きタイプのみだと『こすり洗い&すすぎ』の術がないので、手の打ちようがありません。

クリーナーとすすぎ液があれば、十分にすすいだ後、眼に入れることが出来ます。


ところで、今回ご紹介した『ミラフロー』ですが、昨年の5月に終売が発表されて、現在はメーカーにも在庫がないです。

ただ、IPA含有のソフトコンタクト洗浄液は世界中捜しても『ミラフロー』だけで、代替品がないため、ユーザーのみならず、業界からも継続の要望が高まっています。


参照記事:日本眼科医会 が提出したミラフロー継続の要望書→こちら


一般ユーザーの方達からの支持・要望も高いようです。

もし、ミラフローが復活したら、ソフトコンタクトのユーザーさんには大変有効&お薦めですので、是非とも使って下さいね。


4月30日追記:『ミラフロー』についての詳しい解説記事をアップしました。→こちら

5月22日追記:何と!『ミラフロー 』の再発売が5月24日に決定しました。→こちら

5月27日追記:店頭に並んだ『ミラフロー15ml』を購入しました。かつての25mlとの違いを掲載しました。→こちら

2012年9月9日追記:何と!『ミラフロー15ml』が2012年9月5日メーカー出荷分から『ソフト・酸素透過性ハード兼用』に変わりました。→こちら

2012年9月10日追記:今回の記事はミラフロー洗浄のソフト版でしたが、ハード版も書きました。→こちら



最後に今回の取材は、知人の眼科専門医を通じて、某施設に多大な協力をいただきました。

この場を借りてお礼申し上げます。


コンタクト&ケア用品無償提供→シード社ニュースリリース
ケア用品無償提供(3月22日付)→チバビジョン社ニュースリリース 
ボシュロム社もケア用品無償提供(3月22日付)

オフテクス社もケア用品(ハード用・ソフト用)無償提供(3月25日付)



追記1:日本コンタクトレンズ学会 から被災者でコンタクト使用者への使い方(3月21日付)→こちら

追記2:被災地(宮城県)の眼科診療状況(3月22日付)→こちら


関連記事1:ソフトコンタクトの煮沸消毒器
関連記事2:被災地で眼鏡・コンタクトが必要な方とその周囲の方へ
関連記事3:コンタクトレンズのデータを自分でも認識しよう~ディスポ(使い捨てコンタクト)編
関連記事4:被災者に無償提供される眼鏡・コンタクトを使うときの注意点。
関連記事5:コンタクトレンズのデータを自分でも認識しよう~ハードコンタクト(コンベレンズ)編
関連記事6:コンタクトレンズのケースを撮影しよう!~ハード編

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