ほめりだいのブログ

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2017年冬季特別号 その7(2017/03/22

 

アキレウスは続けます。

 

λλὰ σο μέγ ναιδὲς μ σπόμεθ φρα σ χαίρς,
τιμ
ν ρνύμενοι Μενελά σοί τε κυνπα
πρ
ς Τρώων: τν ο τι μετατρέπ οδ λεγίζεις:

κα δή μοι γέρας ατς φαιρήσεσθαι πειλες, (1-158~161)

  いや、大恥知らずのお前、そのお前に俺たちはついてきたのだ、お前を喜ばすために

  メネラーオスと犬面のお前のために代償を得ようとして

  トロイア人達から、そんなことをお前は全く顧慮せず気にもかけない

  剰え自分で俺の分け前を取り上げると脅してさえいる

 

159行目の τιμν は「名誉」ともとれますが、ここではより具体的・物質的に「代償」ととる方がよいようです。ホメーロス世界においては代償は即名誉でした。

160行目の τν は158、9行目全体、アカイア勢の骨折りを指します。但しピエロンはこの τν について、古註には別の解釈があったことを紹介しています。即ち、すぐ前の Τρώων を受けた接続詞ととり、「おまえはトロイアの攻略を本気で慮っていない(唯一の手段たる俺を失うのだから)」という趣旨だとの解釈です。前者の解釈がより自然だと思われますが、これも面白い解釈です。

161行目のκα δή についてピエロンは “ pour comble, bien plus ” と訳語をつけています。日本語なら「剰え」といったニュアンスでしょうか。

そして最後にこう言います。

 

νν δ εμι Φθίην δ, πε πολ φέρτερόν στιν
ο
καδ μεν σν νηυσ κορωνίσιν, οδέ σ ΐω
νθάδ τιμος ἐὼν φενος κα πλοτον φύξειν. (1-169~71)

もはやプティーエーに帰る、その方が遙かによいのだから

曲がった船で家に帰るのが、思わない、お前のために

ここで不名誉を蒙りながら富と財を汲んでやろうなどとは

 

171行目にτιμος ἐὼν(不名誉を蒙りながら)とあります。これは159行目にあったτιμν ρνύμενοιとの対照です。お前等兄弟の「代償=名誉」を得ようと戦ってきたのに、俺は「報償=名誉」なしでいるなど御免蒙る、の気持ちです。

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