■カロリー制限 論争に終止符か

カロリー制限はやはり長寿に効果がある、とする研究結果を米国の二つの研究チームがまとめ、17日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。両チームは1980年代後半からアカゲザルで実験を続け、効果をめぐって相反する結果を発表。両チームが共同で実験データを再解析し、「効果あり」で結論が一致したという。

二つの研究チームは米国のウィスコンシン大学と国立加齢研究所。いずれも、好きなだけ食べさせる集団と、それよりも摂取カロリー量を3割減らした集団で生存年数などを比較する実験をしているが、大学は2009年と14年に「効果あり」、研究所は12年に「効果はなかった」と発表していた。

今回、両チームで15年7月までの互いの実験を比べると、カロリー制限を始めた年齢が大学は大人の7~15歳なのに対し、研究所は1~23歳と幅広かった。このため、研究所のデータについて、実験開始時の年齢を若年(1~14歳)と中高年(16~23歳)に分けて改めて解析すると、若年でカロリー制限を始めた場合は寿命が延びる効果はみられなかったが、中高年で始めた場合は効果がみられ、特にオスは平均寿命の推計が全体よりも9歳ほど長い約35歳だったという。

また、両チームの解剖データを調べたところ、開始年齢や性別にかかわらず、カロリー制限をしたグループのほうが、がんの発生率が15~20%ほど低かった。糖尿病や脳卒中など加齢に伴う病気も、より遅く発症していた。

東京都健康長寿医療センター研究所の石神昭人研究部長(老化制御)は「論争に一つの終止符が打たれた。約30年に及ぶカロリー制限の研究データは、人間にも置き換えることができそうだ」と話す。(小川裕介)

朝日新聞社

AD

【出生数100万人割れの衝撃】経済問題、子育てストレス…夫婦に立ちはだかる「2人目の壁」 打破への秘策ズバリあるのか

平成28年の年間出生数が100万人の大台を割り込む見通しとなった。厚生労働省が昨年末に公表した推計によると、28年の年間出生数は98万1千人にとどまる。若者の未婚や晩婚という根本原因に加え、戦後長く2人以上を維持してきた夫婦間の出生数が減少していることも、大きく作用している。「理想の子供は2人以上」と願う夫婦は多い中、「2人目の壁」を打破する秘策はあるのか。(社会部 篠原那美)

家計や仕事、年齢などで出産にためらい

「息子に弟か妹がいたほうがいいけれど、仕事との両立に不安を感じて踏み切れない」。4歳の長男がいる東京都中央区の女性会社員(33)は打ち明ける。

一般財団法人「1more Baby応援団」が既婚の男女約3000人を対象に実施した「夫婦の出産意識調査2016」によると、81・1%の夫婦が「2人以上」を理想とする一方、73・5%が家計や仕事、年齢などを考慮し第2子以後の出産をためらう「2人目の壁」を感じていることが分かった。

母親が「2人目の壁」を感じる理由として突出しているのは「経済的な理由」で84・4%。

フルタイムで働く母親の場合、「仕事上の理由」が58・3%だったのに対し、専業主婦では育児ストレスなどの「心理的な理由」が40・2%を占めた。

こうした傾向は国の統計にも表れている。国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、夫婦間に生まれた子の数が2人台を維持していたのは平成17年までで、22年の調査で初めて1・96となった。

この調査でも、妻が理想の子供数を持たない理由として、経済的な理由や高齢に加え、「育児の負担に耐えられない」が17・4%を占めている。

進まない夫の家事・育児参加

実際に夫の家事・育児参加は進んでいないのが現状だ。総務省が23年に実施した社会生活基本調査では、6歳未満の子供がいる家庭で夫が家事・育児をする時間は1日当たり1時間7分(うち育児は39分)にとどまる。妻は7時間41分(同3時間22分)だ。

米国の2時間58分(同1時間17分)やドイツの3時間(同59分)に比べると3分の1という低水準だ。

日本人口学会の安蔵伸治元会長は出生数の減少について「第2次ベビーブーム世代の女性が出産適齢期を過ぎたことや若い女性の婚姻率低下、晩婚化による高齢出産が根本的な原因」とした上で「長時間労働で父親が育児に参加できず、母親に負担がかかっていることも要因」と指摘。「子育て期間は夫婦とも定時帰宅し、家族で食卓を囲める『ファミリーファースト』の価値観が定着しないと出生数の回復は見込めないのではないか」と警鐘を鳴らす。

出生率を高めるための方策は

ただ、少子化の加速を裏付けるネガティブなデータしか存在しないわけではない。夫の家事・育児への貢献が、第2子以降の出生につながっているデータもあるのだ。

厚労省の26年「第13回21世紀成年者縦断調査」では、子供がいる夫婦の過去12年間の第2子以降の出生状況を分析。夫が休日に家事・育児をまったくしない場合、第2子以降の出生率が9・8%にとどまる一方、家事・育児時間が増えるほど出生率は高まり、6時間以上では84・5%にまで上昇した。

産経新聞の取材に、2人目の出産をためらっているとした前述の女性会社員は、次のようにも話していた。

「最近、会社員の夫が第2子を待望している。『保育園の送迎も、発熱時の呼び出しも、看病も全て、自分が受け持つ』とまで言ってくれた。少し心が動きました」

AD
先日自然妊娠された方が、無事に胎嚢確認できました。このブログを見られている方も、ぜひ私と一緒に赤ちゃんが無事に成長されるようお祈り下さい。どうぞよろしくお願いいたします。
AD