音を見る45 五十鈴川と宮城道雄記念碑 | 邦楽ジャーナル 編集部のときどき日記

音を見る45 五十鈴川と宮城道雄記念碑

毎回、音色にかかわる言葉を書いています。こんな言葉を書いて!というリクエストも歓迎です。



お伊勢参り第2弾は 五十鈴川宮城道雄記念碑



伊勢の内宮参拝の前に写真のように五十鈴川御手洗場(いすずがわみたらし)で心身を清めます。きれいな水でお魚も沢山居ました。

 

内宮からおはらい町を抜けた先に宮城道雄記念碑があります。









「五十鈴川」は「春の海」等でも知られる宮城道雄の作曲作品。
収録CD各種を邦楽ジャーナル通信販売「HOW」でも取扱っています。
http://hj-how.com/SHOP/list.php?Search=五十鈴川

宮城道雄が初めて伊勢参拝したのが昭和9年、そのときの様子が随筆「伊勢神宮」に記されています。おなじく宮城道雄の随筆「五十鈴川」に、神宮の神楽殿からの御所望で『五十鈴川』『祭りの太鼓』の2曲を新たに作曲し、23年4月18日に奉納初演することになったことが書かれており、「五十鈴の川は、音もないほど静かに流れていた。その水で手を浄めると、冷たく清らかな感じがした。」とも書いています。

作曲の経緯から、現在も『五十鈴川』(約6分半)と『祭りの太鼓』(約4分半)は2曲続けて演奏されることが多いようです。

地歌箏曲研究家の中井猛氏が、次のように宮城道雄の話を書いています。
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"自分は今、伊勢神宮の神様の前で、箏を奏していると思ふと、夢のような心持であった。"と、随筆に書いておりますが、別の折に「とても緊張して終戦後の勉強不足を神様に叱られているような気がした」とも話しておりました。
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歌枕ではありませんが、曲の舞台となった場に実際に立ってみると、曲への想像が膨らんでくるような気が致します。

各地の郵便局に独自の風景印の消印がありますが、五十鈴川郵便局のは、お社、五十鈴川、宇治橋、勾玉をデザインした絵柄です。


おまけ

マンホールのデザインまでお伊勢さんらしくかわいいです。


なんとご当地限定ラベルのビール

書&文章
心に届く手書き毛筆 田坂州代