エステルは、大きな召しを持っていた。

ペルシャ王アハシュエロスから発せられたユダヤ人を滅ぼせとの法令文書が発せられた時のことである。

ユダヤ民族にとって、史上最大ともいえる危機。

その時、王妃だったエステルに、彼女の養育者モルデガイが、「王のところに行って、自分の民族の為に王に哀れみを求めるように彼女に依頼する。

そしてこう言う。

4:13 モルデカイはエステルに返事を送って言った。「あなたはすべてのユダヤ人から離れて王宮にいるから助かるだろうと考えてはならない。

4:14 もし、あなたがこのような時に沈黙を守るなら、別の所から、助けと救いがユダヤ人のために起ころう。しかしあなたも、あなたの父の家も滅びよう。あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、この時のためであるかもしれない。」

 

 

本当に、神の摂理、神のご計画とは、計り知れない。

エステルは、単に捕囚の民の一人に過ぎず、しかも両親は既に死に、モルデカイが引き取って育てていた、そういう名もなき一人に過ぎない。

しかしその彼女は、信じがたいことに王妃になる。世界帝国ペルシャ王の前王妃が、その座から下ろされ、次の王妃を選ぶべく、王国すべての州から選抜された娘から、異邦人の彼女が最終的に選ばれるのである。とんでもない確率の奇跡である。

そんなことが起こってしまう。

だから、「この時の為に、あなたは来たのかもしれない。」といわれる。

 

そして、エステルはこう言う。

4:16 「行って、シュシャンにいるユダヤ人をみな集め、私のために断食をしてください。三日三晩、食べたり飲んだりしないように。私も、私の侍女たちも、同じように断食をしましょう。たとい法令にそむいても私は王のところへまいります。私は、死ななければならないのでしたら、死にます。」

 

 

 

結果として、ユダヤの民は、大逆転の末、救われる。

神はすべてを支配され、布石を打たれ、人に思いを与え、ご計画を実行なさる。

そのことが、エステル記には、ちりばめられている。

そういう意味で、人間の力とか策略とかは、まったく神の前には、無に等しい。

ユダヤ民族の滅亡をたくらんだ王の腹心ハマンの運命はまさにそれである。

ハマンは、自分にひれ伏さないモルデカイに憤りを感じ、彼だけでなく、民族を根絶やしにしようとする。

そういう意味で、聖書にも書いてあるように、憤りは、地の思いであり、神に逆らう思いとなる。プライドもそうである。本当に気をつけよう。

 

一方で、エステルのようにスケールは大きくなくとも、神は私たち一人ひとりに対して、ご計画を持っている。必ずある。

とても小さく思えることかもしれない。目立たないことかもしれない。

しかしそれは必ず人の為になることだろう。

誰かを助けることだろう。

神は、あなたにそれを啓示なさるであろう。

サインを送るであろう。

私も、それを経験した。

しかも、約40年経過後、その意味がわかった。

詳しくは、私の本にそれを書いた。

皆さんにも、必ず神のご計画があるし、そのサインを送っていると思う。

神のあなたに対するご計画を知ることができますように。

 

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