友人Mの証言13 | 恋愛小説 くもりのちはれ

※前頁12を少し訂正しました。再読してくださいo(_ _*)o


『なぁ・・・何とかしろよ・・・ミキが原因だろ』突然アキラが声を掛けてくる。


「私?えっ・・・何のこと」


ミーティングが終わると部員達全員、争う様にグランドへと出て行く。


私は、ミーティングルームに誰もいなくなるのを確認して、扉に鍵を掛ける。


そんな私の事を待ってたのか・・・廊下の隅、壁にもたれ佇むアキラ。


『他に理由が思いつかねぇから・・・』


あの花見の日からミキが部活休んでたからか・・・それとも・・・何かあったからか


あいつ絶不調・・・試合にも出してもらえねぇかもしんねぇ・・・


「ハルが?ハル調子悪いの?」


やっぱりお前が原因か・・・口には出さないが、そんな表情のアキラは


『不調も不調・・・だから絶不調だって』


「そうなんだ・・・アキラ・・・私、今日ちゃんとハルと話すつもりだったんだ・・・」


廊下を二人歩きながら話す。


『あのさ、その話って・・・更にアイツに追い討ちかけたりしないよな?』


「大丈夫・・・ど、どうしたの?」話してる最中なのに・・・不意にアキラの顔が強張る。


『いやっ・・・まいったな・・・』アキラの視線の先に目をやると・・・井上先輩?


『俺さ・・・あの人にいつか睨み殺されるよ・・・きっと』


ううん・・・否定はできないな・・・ものすごく悪意的な視線・・・


うわぁーなんか、アキラも大変なんだ・・・加奈の元彼だからかな?


怖い人に目をつけられちゃったのね。


『やっと行ったよ・・・まったく』溜息混じりに呟くアキラ。


なんだか、怯えるアキラの表情が、面白くて顔を覗き込む。


そんな私の背後をものすごく慌てたような足音。


『勘弁してくれよ・・・俺、なんか悪い事したか?』ブツブツと言い出すアキラ。


背後の足音が私の後ろで止まる・・・んっ・・・もしかして・・・


『俺は、何もしてねぇぞ。怖えよ、その顔・・・』アキラが弁解のように話す。


振り返る私・・・そこにいるのはハル・・・


うそっ・・・どうしよう・・・まだ、まだ・・・心の準備ができてないのに・・・


『アキラ、キャプテンが呼んでる』


ハルはアキラに声を掛けると私の事を無視するかのように、戻っていこうとする。


どうして・・・私、もう嫌われちゃったのかな・・・でも、でも・・・やっぱり伝えなきゃ


「ハル・・・待って」私は咄嗟にハルのシャツの裾を掴んだ。


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