コウⅥ5 | 恋愛小説 くもりのちはれ

『なぁ・・・教えてくれよ・・・今か2週間後か・・・どっちも一緒じゃねぇ?』


歩道橋の高い手摺の上・・・道路側に足を垂らし座る黒岩。


佇む無言の俺達・・・静寂を破ったのはリコの言葉。


一緒じゃない・・・


一言目は聞き取れないほどの小さな声・・・


でも、間違いじゃないと確信したかの様に


まっすぐに黒岩を見つめ再度、大きな声で叫ぶ。


『一緒じゃないよ。ぜんぜん違うよ。今、生きるか、死ぬかって事でしょ!!』


優!!!死んじゃ嫌だよ!!!




〈 駅の改札前で待ってる 〉


駅にむかって歩く俺の携帯に、リコからメールが入る。


先輩達と駅に向かってると返信をして数分後・・・


『コウ君、優が、おかしい!!!すぐ来て!!!』


慌てた声で助けを求めるリコからの電話。


先輩と木村さんと俺が、急いで走ってたどり着いた歩道橋。


見上げた視線の先には、今にも車道に落ちそうな体勢の黒岩。


その近くで、震えるように立っているリコ。


なぜ、こんな状況に陥っているのか・・・


どうしてこんな展開になったのだろうか・・・


俺は息切れしそうになりながらも、階段を一気に駆け上がる。


思考よりも先に・・・そう、本能で・・・


「何ものからも、必ずリコを守る。」


以前誓った言葉に、忠実なように・・・身体は勝手にリコの元へと動く。


『コウ君・・・優が・・・』今にも泣き出しそうなリコ


リコを泣かさない為に・・・俺は動く。


「大丈夫。俺が何とかするから」震えるリコの肩を抱き寄せる。



どうか・・・クリックをお願いします。(#⌒∇⌒#)ゞ

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ   人気ブログランキングへ

にほんブログ村