久しぶりに続きを書きます。


ちょっとこむずかしくなってしまいました。

世界一わかりやすい本を引用しながら、難しくしてしまいました…。


では、『世界一わかりやすい金利の本』 P.033 からです。



『今後、金利が上がりそうなとき

住宅ローンは固定金利が有利、変動金利は不利』


『今後、金利が下がりそうなとき

住宅ローンは固定金利が不利、変動金利は有利』


と書かれています。



正直、卒倒しそうです。「そんなことは、誰でも知っている!」


心の中で絶叫してしまいますね。



2011年の住宅金融支援機構の統計によると、

新規借り入れの約半分の人が変動金利を選択しているので、

今後は金利が下がりそう、または上がらないと予想しているということがわかります。


ということは、「金利は上がらないですよね?!」

と半分の人は聞いているのです。


それに対して、プロがどのように金利を予測しているかを本書のP.210を見てみましょう。


「金利に限らず経済、マーケット(市場)動向を的確に予測していくためには、以下の3つのステップをとります。


1 情報収集

2 フィルタリング

3 シナリオ構築


このステップを何度も繰り返し、自分が構築した『予測シナリオ』の精度を判断し、

必要であれば、修正していくという、絶え間ない作業を、地道に根気よく続けるのです。」


そして本書では、「景気」「物価」「金融政策」「財政政策」「需給」などの複数の要素を常に念頭においている、と記載されています。


この5つの要素だけでなく、たとえば「為替」や「株価」のような別の要素などを組み合わせて重回帰分析 を行い、より実際の金利の動きに近い予測モデルを作ります。


簡単に言えば、過去のデータは、景気(たとえば実質GDP成長率)や、物価(たとえばCPI)などが、その数字の組み合わせから金利が何%になるかがわかっているので、その組み合わせにより金利が計算できる秘密の方程式を推測しているのです。


そうすれば、将来の物価が+1%の時は、金利が何%になるということが、簡単に計算できるからです。


(それが高い精度で秘密を解き明かすと、スゴイといわれるのですが、そんなに当たらないのが、悲しいところです。)


では、この方程式がわかっても金利の予測ができたことにはなりません。それは、それぞれの要素がどうなるかがわからないからです。



そこで、それらの要素が複雑に影響を及ぼしあいながら、どう変化するのかを予測するのが、シナリオなのです。


では、どんなシナリオをたてるのかといえば、参考にグロービスのMBA経営辞書の解説でシナリオ分析 をみてみると次のように書かれています。


(以下は引用)

戦略立案する上で、不確実性(リスク)要因に対処するため、複数の異なる条件で戦略を分析する手法


具体的には、複数の条件でNPVを計算することが


戦略を実行したときにダウンサイズ(悲観的)やアップサイド(楽観的)に振れたときに収益投資どれだけ変化するかを求める。


それによって、プロジェクトのダウンサイズ・リスクに財務的にどこまで耐えられるか、アップサイドに触れたときに経営資源が手当てできるかなどを検討する。

戦略を実行したときに、
計画通りに進むことはない。


シナリオ分析することで、アップサイドやダウンサイドに振れたときの対応策を事前に検討し、適切準備ができる。

シナリオ分析では、各シナリオがどの程度起こりうるか、定量的に確率を押さえておくことも重要 である。


一般的に80%の振れ幅で、悲観的シナリオ10%、楽観的シナリオ10%の確率で起こりうるレベルで振れ幅を考えることが多い。

(引用終了)



簡単に言えば、以下の3つのシナリオをたてて、

金利がどのように変化をするかを把握するということですね。


1 80%の確率で起こるメインシナリオ

2 10%の確率で起こる悲観的シナリオ

3 10%の確率で起こる楽観的シナリオ


そして、そのシナリオの精度を高くすることに努力をするしますが、金利予測をあてること、それ自体は予測の目的ではないのです。


シナリオ分析の目的とは、シナリオごとの金利の影響を分析することで、避けるべき事態を把握し、準備をすることです。


予測を一つしかたてなければ、予想外の事態になった時に、思わぬ落とし穴があるかもしれないからです。


だから、プロに将来も金利は上がりませんよね、と問いかけても、望む答えは返してはくれないのです。



変動金利を選んでしまった方々は、

10%の確率で起こる悲観的にシナリオになった場合、

家計にどのような影響があるかをきちんと把握し、

そしてその準備をきちんとしているのでしょうか?


専門家の私は、半分もリスクをとっている人がいることがとても心配なのです。


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