Facebookを中心にMySpace、GoogleなどのOpensocial陣営も勢力を拡大してきて、今はまさにソーシャルウェブの全盛期になってきた感があります。

ソーシャルでは無いものはWEBにあらずというくらい、各サイトのソーシャル化も進んできています。この動きを更に加速つけているのがFacebook Connectで、Facebook Connectを導入するといとも簡単に一般サイトをソーシャル化できるという優れものです。GoogleもFriend Connectを導入するなど、SNSのプラットフォームをオープンにする争いと共に、外部のサイトを如何に取り込むかという争いも始まりました。

この様に、色んなサードパーティーも絡みつつ、規模が拡大していっている、ソーシャルウェブ生態系なのですが、完全に欠けているものがマネタイズの手段です。このラストワンピースがはまった時に、生態系は経済圏へと変化し、本格的な進化をWEBにもたらすと思います。

現状、SNS上のサードパーティがマネタイズする手段は2つです。

1,アプリ上に表示させる広告
2,クレジットカード等を利用したゲームアイテム課金

アプリ広告は将来的には可能性は大きいと思うのですが、現状では如何せん市場規模が小さすぎで、クレジットカードによる少額決済がPCインターネットではあまり上手くいかないことは既に実証済みです。

アメリカなどではマネタイズ手段が不明確な段階でも驚くようなバリュエーションで投資するVCが少なからずあるので、こうした生態系がまわってたのですが、日本でマネタイズ手段が不明瞭なまま例えばmixiアプリを専門でつくるアプリベンチャーに資金が下りるのはかなり難しいと思います。

サードパーティにマネタイズの手段を提供することが今後のソーシャルウェブ生態系を発展させる上で最重要だと思います。

このマネタイズの手段として最有力なのは、ポイント(課金)のAPIの解放だと思います。

つまり、SNS側がサードパーティに代わって、アフィリエイト、WEBマネー、キャリア課金、クレジットカードなどでユーザーからまとめて集金して、ユーザーのポイント利用に応じて収益を分配するというモデルです。

こうすると、ユーザーは各アプリ毎にポイントを買ったりする不便から解放され、サードパーティはいちいち課金の仕組みを構築する不便から解放され、一気にこの生態系を発展させることに繋がると思います。

ただ、SNS側はポイント等から入ってくる利益を独占したいと考えがちなので、基本このAPIは解放したがらないと思います。ただ、Facebookが自サイトのユーザーをサードパーティに解放したら、結局、他社も追従せざるを得なくなった様に、ポイントAPIに関しても同じことが起こると思っています。

問題は、誰がいつパンドラの箱を空けるかだと思います。