December 21, 2005

Vol.23 「仕切り玉(3)」

テーマ:ブログ

新人の頃は、「K村ぁ~お前は何ぼやる?」と聞かれると「5千」と応える程度で良かったが、実際に課長にやると言った数字のこの5千株は、どんな手を使ってもやらなければならない数字なのである。自分が言った数字が出来ない場合は「しょんべんをこく」つまり…「ノルマが未達」を意味するため、この5万株の各課のノルマから部下に割り振った数字が5万株に到達しなかった場合は、各課の課長が絶対に自分の客で処理をすることになる。課長は部下の数字と課全体の数字の全責任を店に対して追っており、出来る課長は部下の数字が仮にゼロでも必ず数字を出してくる。


ここからが地獄の始まりで、この仕切り玉のノルマは当然この10時少し前から11時前引けまでの間に処理されなければならない。最悪の場合、3時少し過ぎまでに場電分の処理として残されるケースも無いわけではないが、要するに30分程度でこの程度のノルマは片付けなければならない。


毎晩よく我々新人と一緒に飲みに行ったカラオケ好きの女好きのT岡店内主任の必殺技は「ダマ転」という技の持ち主であったが、この技は野村の営業マンであれば、ほとんど誰も教えてもらったことが無いのに、全ての営業マンが最初から完璧にマスターしていた。


つまり、普通この仕切り玉(値下がっている)を買ってくれるお客は一切いないので、仕方なく(ノルマに追われて)お客には「黙って(ダマ)」お客の預かり株券を「転売(別名転がす)」してしまうことを取って、「ダマって転がす」つまり「ダマ転」を頻繁に使用していたが、彼は何故かお客からのクレームはほとんど無い「お客からの問い合わせに天才的な話術」で誤魔化してしまう人であった。


彼は直通の電話が鳴るとほとんど自分では取らなかった。まず近くの我々が彼の直通に出て「はい。ノムラ證券です。(自分の電話は「もしも!」と出るが、人の直通電話であるからそこは一流企業を自負している我々としてはこのように上品さを出しながら電話にでることになる)」、彼のお客が「T岡君いる?」と言うと、まず我々は「どちら様でしょうか?」と相手の名前を尋ねることになっており、「はい。O島様ですね」と大きな声でT岡店内主任に聞こえるように言うと、T岡さんは必ずと言って良いほど、右手を左右に顔の前でウチワを仰ぐようにして、小さな声で「居ないって言ってくれ」と居留守を使っていた。で、この後が大変である…(続く)

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