『頭文字D』で鮮烈な(というと語弊があるか)主役をやってのけた周杰倫の最新作が話題になっているようです。

張芸謀(チャン・イーモウ)監督の『満城尽帯黄金甲』がそれで、共演の鞏俐(コン・リー)も、その自然な演技を絶賛しているとのこと。

とすると、イニDのあの演技は、素というわけではなく、ちゃんと演技していたわけ?(い、いや……失礼)


本当にイニDのジェイは、自然で、普通で、わざとらしい演技もなく、なんというか、あまりにも素って感じだったわけですが……それが演技だとすると、まぢで大物っぽい気がします。


ともあれ、別個、イニDの話はしたいと思うので、まずはジェイの新作に期待ってことで。

AD

C.S.ルイスの「ナルニア国物語」完全映画化です。

原作に愛があるので、複雑な気分で見に行きましたが、がつんとやられて帰ってきました。

完敗……じゃなくて、感動です、えぇ。


冒頭、ロンドン空襲シーンからはじまります。

ペヴェンシー家の四人兄弟(ピーター、スーザン、エドモンド、ルーシー)は、母とともにロンドンで暮らしているのですが、それは父親が戦争にいってるからなんですね。

で、空襲がひどくなって、疎開することになる。

母親から、みんなを守ってと言われているピーターは、父親らしく振る舞おうとするけれど、父親を愛しているエドモンドはそんな兄に反発している。

冒頭、この兄と弟の葛藤がよく描かれているので、その後のエドモンドの行動がすごく納得できるし、決してエドモンドだけが悪い子じゃないんだってことが理解できます。


子供たちのつまった疎開列車も、行く先々でどんどんほかの子供がおりていって、四人兄弟が降り立った駅に人影はなく、お迎えかと思った車も通りすぎていってしまいます。

すっかり途方にくれた子供たちを、馬車が迎えにきます。

疎開先の教授宅の家政婦がまた、こわそうな人なんだなぁ。

いかにもこの時代にはいそうです。子供たちに次から次へと一方的にルールを押しつける、家庭教師のようなご婦人です。


はじめての田舎でルーシーはすっかりたそがれ、明日はきっといいお天気になるから外に遊びにいきましょうというスーザンの言葉もむなしく雨降りになってしまいます。

そこで機転をきかせたピーターがかくれんぼの鬼になって、ルーシーは二階の小部屋に置かれた衣装ダンスを見つけ、ナルニアへと旅立つのです。

雪の森の中、ガス街灯が一本、永遠の灯をともしているそのシーンが、もう感動。

そしてフォーンのタムナスとの出会いと別れ、こちらの世界に戻ってきたルーシーの言葉を、兄や姉は信じません。

何しろこの衣装ダンス、いつでもナルニアに抜けるとは限らないのです。


とにかく純真無垢なルーシーがいいですね。それとフォーンのタムナス、最高です。

氷の女王がまた、素晴らしい迫力で、全編を支配してくれます。

ナルニアに渡って、ビーバー夫妻に出会うあたりからディズニー映画の本領発揮。

動物はすべてCGらしいのですが、動物映画で培ったノウハウを余すところなく展開しているので、違和感がなく、とても自然に見えます。

あまりCGらしくないんですよ。


アスランは普通にライオンっぽかったです。

原作の挿絵もそんな感じだったので、これもさほど違和感はなかったですね。

全体は予言にしたがって、四人の人間の子供が、氷の女王に打ち勝って、ナルニアを再建するという、いってしまえばそれだけの話なのですが、ピーターとエドモンドの成長ぶりが眼目となります。

そのぶん、アスランと出会って合戦に向かうあたりは原作を知っていると唐突なんですけど、唐突さを感じさせない脚本が生きていますねぇ。

あと子供たちのルートを縮めるために登場したサンタクロースも、なかなかナイスな演出でした。


しかし何年かのちの成長した四人が、子役によく似ていたなぁ(^_^;)。


茶目っけたっぷりの教授が、個人的にポイント高かったです。


ところで次回は『カスピアン王子の角笛』なのかな?

AD