メオダムです。
ブログ・ネタの持ち合わせがなく、休日に外出することも無い日々をしばらく送ってしまっていました。
このネタ切れ状態は、本日も改善されていないのですが、苦肉の策として過去の資料を編集して一本のブログに仕立て上げさせていただこうと思っています。
今回ご紹介するのは、サムット・ソンクラーム県です。
タイにぱ現在77の地方行政単位である「県」が存在しますが、その77県の中で「最も小さい県」がサムット・ソンクラーム県となっています。地理的にはバンコクの西70キロほどのシャム湾に面して、この県を過ぎたあたりからちょうどマレー半島部がほぼ直角の角度をなして南に向かっているような位置関係にあります。
バンコク周辺の沿海部には「サムット」と名のつく県が3つあります。たとえば、サムット・プラカーン県、サムット・サコーン県、そしてこのサムット・ソンクラーム県です。このサムットとはタイ語で「海洋」とか「海原」と言った意味だそうです。
「ソンクラーム」とはタイ語で「戦争」と言う意味ですので、このサムット・ソンクラームとは「戦いの海原」と言う意味になります。
タイは主に14世紀から近世まで、隣国ミャンマーとライバル関係にあり、特にアユタヤ時代には幾度も戦争を仕掛けたり、仕掛けられたりし、18世紀ついにアユタヤはミャンマーに攻め滅ぼされてしまってます。その後もアユタヤ王朝の遺臣タクシンによるトンブリ王朝の時代もミャンマーとの戦いは続いています。当時の勢力関係から言うと、タイ西部の山岳地帯の多くはミャンマー側の勢力下にあり、山から攻め下ってくるミャンマーの軍隊をタイ側が迎え撃ったのが、このあたりであったようです。そんなことから「ソンクラーム」の名前が付いたようです。
最近人気急上昇中の「メークロン線路市場」もこのサムット・ソンクラーム県にありますし、ホタル鑑賞や週末の午後から夜にかけて開催されるアンパワー水上マーケットもサムット・ソンクラーム県です。今回は日本でも有名になったこれらの観光地ではなく、まだあまり知られていませんが、メオダムがお勧めしたい思っていますスポットをご紹介します。
まずはじめにご紹介したいのが、ワット・バーングンというお寺です。
このお寺の見所は二つあります。ひとつは人工的なもので、もうひとつは自然の力によるものです。
ワット・バーングンの入口。門を守っている像も昔の兵士の姿をしています。それに門もお寺の門と言うよりトーチカに似ています。
このお寺の境内には数え切れないほどのセメントで作られた等身大の像が並んでいます。
この等身大の像はいずれもムエタイ戦士の姿をしており、それぞれが対になって戦っています。
案内では、ミャンマーとの戦いを再現しているとの事でしたが、向かい合ったムエタイ戦士を見ていると戦争しているというより、ムエタイの訓練をしているように見えます。それに、着ているものも同じだし、とても敵味方の区別など付きそうありません。
こうした等身大のムエタイ戦士像がずらりと並んでいると、結構圧巻です。しかし、一体一体を近くでよく見てみると、セメントがひび割れていたり、腕がもげている戦士も目立ちました。汚れも目立つので、ゴシゴシとタワシで洗ってあげたくなります。
さて、自然派のメオダムがこのお寺でお薦めしたいのがカンボシアのアンコール遺跡群の中にあるタプロームを思い起こさせるような、樹木に包み込まれたお堂です。
このワット・バーングンは、ミャンマーに対する要塞の跡地に200年ほど前に立てられたものだそうで、その後ミャンマーはイギリスの植民地になってしまうなどして、ミャンマーがタイへ攻め込んでくることも無くなり、長い年月の間忘れられた存在となっていたようで、その間に成長の早い熱帯の樹木が繁茂して、お堂を菩提樹が包み込んでしまったのだそうです。
お堂がすっぽりと包み込まれています。これほどの規模になると、包まれていると言うより、大木に穴が開いていて、そこにお堂を作ったみたいに見えます。
祭壇が飾られた正面の入口から入ると、金箔を貼り付けられた仏像が安置されています。
お堂といっても結構大きくて、菩提樹に包み込まれたお堂の内部には何人もの人たちが入って、黄金に輝く仏像を拝んでいます。お釈迦様は菩提樹の下で悟りを開かれたと言われていますが、まさか菩提樹に包まれたお堂の中ということはなかったのでしょうか、、、。
なお、この菩提樹は印度菩提樹で、日本で一般的に言われる菩提樹とは種類が違うそうです。日本の菩提樹がどんな木だったか思い出せなかったので、調べてみると日本で菩提樹と言われている木は、シナノキと言う植物だそうで、お釈迦様が悟りを開かれた(印度)菩提樹だと、熱帯以外では育たないので、代わりにシナノキを菩提樹の代役とさせたそうです。シューベルトの歌曲「リンデンバウム」もつまり菩提樹ではなかったわけですね。でも、「シナノキ」では歌曲としてのイメージに合いそうにないかな。
いったいどれほど多くの人たちがこの仏像に金箔を貼り、願い事をしていったことでしょう。金箔を全身に貼られた仏様は、それらの人々の願いをお聞き届けになられたかどうかわかりませんが、ミャンマーとの戦争で犠牲となった兵士や人々の霊を見守るかのように、穏やかなお顔をされていらっしゃります。
少し離れたところから見ると、巨大な大木とお堂が一体化しているように見えます。
この印度菩提樹は、ガジュマルなどと同様に別名「絞め殺しの木」と言われています。他の樹木に絡みつき、包み込んで、まるで大蛇が巻きついて絞め殺してしまうような性質を持っています。
タプロームの樹木も菩提樹だったかは、記憶にありませんが、やはり同じような性質の樹木ではないかと思っています。
かつての古戦場も、現在は平和な境内になっています。犬だって、ホラこの通り、寝転がって遊んでいます。
お寺での殺生は禁じられているので、犬たちも好き勝手に住み着いています。
続いて、メオダムのお薦めは、ドンホイロートです。ここは巨大な干潟があり、細長いマテ貝(タイ語でホイロート)が獲れることで有名です。
映画「戦場にかける橋」で有名な「クワイ川マーチ」のクワイ川は、クウェー川と実際には発音されています。映画の舞台となったカンチャナブリでは、クウェー川ですが、河口付近では「メクロン川」と名前を変えて、サムット・ソンクラーム県をグネグネと蛇行しながら流れてから、シャム湾に注いでいます。この大河メクロン川河口沖に広がるのがドンホイロートです。
ここには昨年社内の仲間と潮干狩りに行ってきました。ちょうど大潮で、数キロ先の沖のほうまで海水が引いて干潟が広がり、私たちが泥を掻くと小ぶりのハマグリのような貝がたくさん取れました。このハマグリに似た貝をタイ語でホイ・タラップと呼ぶようです。ホイとは貝のことで、タラップとは軟膏などを入れる小さな器のことだそうです。
東京近郊でもアサリの潮干狩りが千葉の木更津の先あたりで春先から初夏にかけて楽しめるようですが、潮干狩りといっても実際には天然ものと言うより、養殖ものを浜に撒いているらしく、浜を管理している漁協さんに入場料や、獲れた貝の重量に従ってお金を払うようになっていたかと思います。
でも、ここドンホイロートでは、無料で好きなだけ貝掘りが楽しめます。
名物はマテ貝ですが、メオダムたちはハマグリに似た貝を掘りに専念しました。
遠くまで干潟が広がって歩いていけるのですが、海岸に近いところだけはなぜか海水が残り、深さも腰の辺りまで水が来るので、小船で干潟まで渡してもらわなくてはならず、無料といってもこの船賃だけは必要なようです。
ここの干潟の泥は黒く、そしてとても粒子が細かくて、粘着質です。そのためビーチサンダルなどだとサンダルの裏が泥に吸い付かれ、足を持ち上げるのが困難になります。無理をするとサンダルの鼻緒が抜けてしまいそうなので、裸足に限ります。はじめはヌメリとした粘度のある泥に素足で踏み出すのは抵抗がありましたが、慣れてしまうとなかなか気持ちよく、子供の頃の泥遊びを思い出しました。
貝を探して、泥を掻き掻き、移動を続けていると、海岸が遠く見えるほど沖の方まで来てしまいます。泥の干潟には、ところどころに引き潮から取り残され、逃げ遅れてしまったのかカブトガニやシャコの死骸が散見されます。また、泥の表面には無数の小さなカニたちが動き回っています。これらの光景を見ているだけで、タイはまだまだ自然が豊かなんだなぁと感じます。
太陽が大きく西に傾いても、まだ泥と遊んでいる子供たちがいました。
私たちの獲った貝は、小ぶりの貝をボンゴレ・スパゲティーにしたり、中くらいはワイン蒸し、そして大粒は七輪で炙って「焼き浜」にして楽しみましたが、とても食べきれないほどでした。どれも新鮮で、自然の恵みに感謝です。
なお、このサムット・ソンクラーム県は、タイでも有数の漁港があることで知られ、特に近海ではプラトゥーと呼ばれる見た目がアジにそっくりな魚が名物です。アジに似ていますが、本当はサバの仲間だそうで、タイの人たちは、セイロで蒸したり、干物にしたり、油で揚げたりして、タイ庶民の定番のメニューとなっています。特にナムプリックという塩辛定食には欠かせない魚となっています。
このセイロに入っているのがプラトゥーという小ぶりのサバの仲間です。小さなセイロに詰めやすくするように、首をお辞儀をするように折られていて、魚にとっては大きな迷惑でしょうが、なんとなくかわいらしく思えます。この姿を見るとメオダムは俳優・西田敏行さんのハマリ役「釣りバカ日誌」という映画を思い出します。
なお、地元の市場の値段の安さは、バンコクから来たメオダムを驚かせます。セイロ3つで50バーツだそうです。
最後に、メオダムのお薦めは、バンコクからサムット・ソンクラームへ向かう沿道に広がる塩田風景です。
特に朝だと、海水を蒸発させて作った塩の結晶をピラミッド型の小山に盛り上げる作業をしている光景を見ることができます。
まるで雪掻きでもしているかのように真っ白な塩の結晶を集め、小山を作り、さらに天分棒で小山を運び出してピラミッドを作ります。白い塩の反射で、目がチカチカしてきそうです。働いている人たちも、女の人は手ぬぐいで顔を覆って日焼けを防ごうとしています。
これだけの塩だと、いったいどれほど天秤棒で往復しなくてはならないのでしょうか、気の遠くなるような重労働です。
なお、塩田の作業は朝方だけのようですが、昼間でも塩田の風景は楽しめます。塩田は海から海水を引いてくるのですが、海は塩田のすぐ横にあるわけではなく、かなり離れたところにあり、海水は風力を使ってくみ上げられています。そして、くるくると回る風車で海水をくみ上げているところを随所で見かけられます。
こんな風車が蜃気楼のように喉かに回っている昼下がりの塩田風景も、メオダムは好きです。
この風景はバンコクから観光名所ダムナンサドゥアク水上マーケットへ向かう道中でも見られます。ダムナンサドゥアク自体、サムット・ソンクラームを抜けて、少し行ったラチャブリ県にあります。
このハイウェイの沿道には、塩田から天日で干し上げた天然塩を格安で売っています。この天然塩でメオダムは普段料理に使っていますが、天然だと思うと、やっぱり美味しいような気がします。
泥の海と、塩田に引かれた海水の色を思い出すと、なんだか「衛生的に大丈夫かなぁ」とはじめは若干心配になりますが、実際に料理に使うと、スーパーで売っている塩より、ずっと深い味わいがあり、塩辛さだけではなく、ミネラル分の持つ甘さも感じます。サラサラの塩ではなく、湿り気が少し残っていて、煮物などに使っても良いし、パスタを茹でるときには安いので惜しげもなくたっぷり使えて最適です。
このあたりを車で走っていると、ナムプラーの工場をよく見かけます。
ナムプラーは小魚を塩漬けにして作る発酵食品です。塩漬け発酵させて染み出してきた液体を集めたもので、魚から作った醤油とも言われています。中国では漢字で「魚醤」と書きます。
このあたりにナムプラー工場が多いのは近海で小魚が豊富に獲れることや、豊富な塩があるからで、タイを代表する調味料「ナムプラー」を作るのに最適なのでしょう。
これらのナムプラー工場で働いている工員の多くが、隣国ミャンマーなどからの出稼ぎ労働者たちです。地理的にもミャンマーに程近いし、こうした工場は安価な労働力を求めています。
かつて、敵対しあい、敵味方双方多くの血が流されてきたサムット・ソンクラームの地で、現在はタイの人もミャンマーの人も一緒になってナムプラー工場で働いています。「戦いの海原」で獲れた地元の魚や塩を使って、タイとミャンマーの労働者たちが汗を流して働いていることに思いを寄せると、県名とは反対に平和で豊かな海原が広がっていることに、嬉しさが込みあがってきます。
サムット・ソンクラームはダムナンサトゥアク水上マーケットへの入り口に当たり、沿道の風景はダムナンサドゥアクへのツアーへご参加いただいてもお楽しみいただけます。本来、ツアーの催行に責任を負うべき立場としては、申し上げてはいけないことかもしれませんが、ツアーの途中で、沿道で売られている天然塩を買うくらいは、ガイドさんにお願いしても良いかもしれません。
また、アンパワー水上マーケット・ツアーや線路市場ツアーならば、もっとサムット・プラカーン県をたっぷり楽しんでいただけると思います。
ダムナンサドゥアク水上マーケット http://www.his-bkk.com/tour/op_detail/water_floating_market.php
ダムナンサドゥアク水上マーケット とローズガーデン http://www.his-bkk.com/tour/op_detail/water_floating_market_and_rose_garden.php
アンパワー水上マーケット http://www.his-bkk.com/tour/op_detail/amphawa_floating_market.php
線路市場ツアー http://www.his-bkk.com/tour/op_detail/railway_market_muai_thai.php
もし、ツアーではなく個人で行かれる場合、電車が楽しいと思いますが、現地での足が不便です。
慣れていらっしゃれば、トゥクトゥクやボートを雇って回ることもできるかと思います。
ただし、バンコクへの戻りの公共交通機関は比較的早くなくなります。遅くまで遊ぶと帰って来れなくなりますのでご注意ください。





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ナコーン・ラーチャシーマー駅着































も併設しているから



















」に限られました。




















































































