経済財政の中長期試算について
テーマ:ブログ2012年1月24日(火)、内閣府が「経済財政の中長期試算」についてという資料を公表した。消費税を段階的に10%に増税した場合の、日本の財政(基礎的財政収支=プライマリーバランス)がどうなるかをシュミレーションしたものだ。
この資料を見て驚愕したのは、民主党政権が掲げる「中長期の財政方針」、所謂、2015年に基礎的財政収支の赤字幅を半減する。更に2020年に基礎的財政収支を黒字化するとの国際公約が守れない数字が記載されていることだ。
経済成長見通しを慎重に判断したケース(名目成長率1%第半ば、実質成長率1%強)も、成長戦略が上手くいって急成長したケース(名目成長率3%程度、実質2%程度)の両ケースで、2020年に基礎的財政収支は、▲16.6兆円、▲8.9兆円の赤字となっている。
野田総理は、自民党の谷垣総裁の代表質問に、この様な見通しを内閣府が出しているにも拘わらず、2020年の基礎的財政収支の黒字化は可能であると答弁しており、これは詭弁としか言いようがない。もし、本当に黒字化出来るなら、収支見通しを修正し、その内容を国民に説明すべきである。
自公政権時代の2009年、骨太の方針2009の追加資料として、中長期試算が行われた。民主党政権と自公政権の政策の違い、出発点の経済数値の違いはあるが、同じ様な成長見通しで、慎重ケースの場合、成長ケースの場合、おのおの2020年の基礎的財政収支は▲1.3兆円、+13.2兆円であった。2023年には、両ケース共、基礎的財政収支は+3.2兆円、+21兆円と黒字化する見通しであった。
民主党政権下の試算で信じられないのは、何時、基礎的財政収支が黒字化するか示されていない点である。慎重シナリオでは、もしかすると2030年代まで、基礎的財政収支が黒字化しないのではと思わせられる数値である。
それは、団塊の世代が、2025年頃から75歳になることを考えると、消費税10%では、基礎年金の全額税負担という民主党の年金政策を除いても、財源が基礎的財政収支の黒字化のためには足りないことを意味していると推測される。
民主党はこれ以上、国民を欺くのではなく、誰もが理解出来る日本の将来像を示すべきである。勿論、自民党もそれを行って行く。
大阪市の橋本市長が、大阪維新の会で、次期衆議院選挙に向けて、政策を含む日本の将来像を示すと発言された、石原慎太郎都知事も橋本市長同様、船中八策を新党のために草案することにやぶさかでないと発言している。それは、既存政党が日本の将来像を示せない中、政治の活性化のために重要な試みであると考えられる。
自民党も、民主党に真似されること恐れず、政策を含む日本の将来像をしっかりと示すことが必要である。
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