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2005年11月29日(火) 00時35分01秒

「使える弁証法」

テーマ:
「使える弁証法」難しい題だが、非常に分かりやすく書かれている。ここで紹介されているのが、ヘーゲルの弁証法に書かれている「螺旋的発展の法則」である。螺旋階段は、回りながら階段を登っていく。一見、同じような繰り返しに見えるが確かに上に登っている。これと同じことが、インターネットの世界で起っているというのだ。

例えば、ネットオークション、e-ラーニング、電子メール、オープンソースなどは、市場の競り、寺子屋、手紙、奉仕活動という一昔前に流行ったことが繰り返されている。姿形を変えて、圧倒的に便利になって、インターネット時代に復活している。

このような現象が見えるようになるには、論理思考ではだめで、ヘーゲルのような哲学的思索が必要と説いている。木でなく森が見えるようにならなければならない。また、この「螺旋的発展の法則」は、西洋文明から東洋文明への大きなうねりをも起こし、日本がその融合のキャスティングボードを握っていると言っている。この考え方は、奇しくも藤原正彦氏が、「国家の品格」で言っていることと非常に近い。

本書には、このような法則がいくつか紹介されている。インターネットを通して今を理解するための参考になる好書である。インターネットが本格化して10年が過ぎようとしている。そろそろ、インターネットや、それを取り巻く現象は何だったのかを考え直す時期に来ているのではないかと思う。

「使える弁証法」
田坂 広志 著
東洋経済
2005年11月26日(土) 03時59分53秒

国家の品格

テーマ:ブログ
藤原正彦氏の新書を読んだ。ここで、説明するまでもないが、お父さんが新田次郎、お母さんが藤原てい、という人である。現在は、お茶の水女子大学の数学科の教授である。彼の文章は、文藝春秋などで時々読んでいたのだが、本書は彼の考えの集大成である。私は本を読むときには気に入ったところには、2Bのシャーペンで線を引いたり書き込みをしたりするのだが、この本は、ほとんど全ページ線だらけになってしまった。

数学の先生であるにも関わらず、いや、数学を究めた先生だからかもしれないが、論理の限界を述べている。数学者らしく、その根拠をゲーデルの「不完全性定理」から引いているが、簡単に言うと、「野に咲くスミレの美しさは論理では証明できない」ということである。白と黒をはっきりさせて、論理と合理性だけを追求した今の改革では、日本の荒廃を止めることはできないと言っている。そのためには、「卑怯なことはやるな」という武士道精神に戻ることが必要だと強調している。世界を救うのは、この美しい日本の精神だと言っている。

企業では、コンプライアンスということが叫ばれている。これは、良いことのように見えるが、裏を返すと法にさえ触れなければ何をやっても良いということでもある。コンプライアンスなんて変な言葉に頼らなくても、とにかく、「卑怯なことはやるな」で全てが解決するような気がする。「グローバルスタンダードを導入せよ」という、アメリカの身勝手な論理に惑わされずに、日本人が本来持っている良い物をもう一度見直して、品格のある日本を取り戻したいものである。

小さな本なので、心ある人は、是非、読んでみて欲しい。そして、この本のエッセンスが、新しい憲法のどこかに反映されるようになって欲しい。

国家の品格
藤原正彦 著
新潮新書(ISBN 4106101416)
680円
2005年11月22日(火) 23時50分15秒

「icon スティーブ・ジョブズ 偶像復活」

テーマ:
「icon スティーブ・ジョブズ 偶像復活」 を読んだ。かなり読み応えがあった。ジョブズの最も新しい伝記だ。彼ほど、生き様がドラマになるCEOも珍しい。

インドを放浪したり、禅に傾倒したり、アップルから追放されたり、離婚したり、トイストーリーをヒットさせたり、アップルに戻ったり、iPodを成功させたり、波乱万丈に見えるが、野次馬が勝手に評価を下しているだけでジョブズ自身は、淡々と自分のやりたいことをやっているだけだ。

この本を読むと、今でも好きなことに熱中している、生き生きとしたジョブズに会うことが出来る。そこに、最近の日本では死語になりつつある「志」の高さを感じることができる。

「Stay hungry, stay foolish.(ハングリーであれ。馬鹿であれ)」

やはり、この言葉につきる。
2005年11月22日(火) 03時56分56秒

姿を見せた100ドルノートPC

テーマ:ブログ
ついに、貧しい国の学校に通う子ども達のために開発された100ドルノートPC が姿を現した。チュニジアで開催された世界情報社会サミットで、MITのネグロポンテ氏とアラン・ケイ氏が発表した。500MHzで動作するプロセッサ、1Gバイトのメモリ、Linuxオペレーティングシステムが搭載されている。手回し発電機も入っていてバッテリーの切れる心配もない。

それにしても、アラン・ケイ氏が関与しているとは思わなかった。30年も前に考えた、ダイナブック の夢がここに実現したと言っても良いだろう。彼は、ずっと、子供たちと、子供たちのために仕事をしてきた。子供たちの感性が一番だといつも言っていた。その集大成がここにある。この夢のノートPCを使って子供たちがどんなアプリケーションを作っていくのかが楽しみだ。

雑踏を離れて電源も何もない山の中で、私も是非使ってみたい。
2005年11月20日(日) 07時27分58秒

三浦雄一郎氏の講演

テーマ:健康
先週、コクヨ創業百周年記念の講演会で、三浦雄一郎氏のお話を聞く機会があった。彼は冒険家としてはあまりにも有名だが、お父さんの三浦敬三氏(101歳)と共に、長寿一家としても最近注目されている。

生活習慣病、肥満、怠惰な生活から一念発起して、5年かかりで自分の体を鍛え直し、見事に70才で世界で一番高い山、エベレストの頂点に立ったという話だった。次の目標は、北京オリンピックの年に、75才で中国側からもう一度エベレストに登り、万里の長城経由で下りてくるという計画を持っているそうだ。

講演に中のエッセンスをご紹介すると以下の通りである。

【夢実現の5原則】
・夢は大きく持つ
・具体的な目標は小さくする
・まず、一歩を踏み出す
・諦めないで継続する

【生き方の5原則】
・長生きする
・元気でいる
・美味しい物を食べる
・徳をつむ
・ぽっくり逝く

【健康法の5原則】
・頑張りすぎない
・ゆっくりとやる
・スペシャルドリンク(牛乳、ヨーグルト、胡麻、黒砂糖、酢卵・・・)
・鼻呼吸
・舌だし運動

最後に、ホームページに出ていた三浦雄一郎氏の文章をご紹介する。この中に、講演の内容が凝縮されている。

「人は幾つになっても夢を持つこと、その夢の実現に向かって努力し続けること、さらに困難や危険を承知の上での諦めない一歩づつ、小さな一歩づつの積み重ねがいつか世界一の頂上に立てるのだということを教わりました。70歳と7ヶ月、世界最年長登頂。この記録はいつか破られるであろうけど、親子で登頂できたのです。人間は年をとっても良いこともある、と実感できた瞬間です。」http://www.snowdolphins.com/
2005年11月17日(木) 02時31分29秒

機織り体験

テーマ:子供
娘の誕生日のプレゼントを近くのトイザラスに買いに行った。店舗はもう、クリスマスの飾り付けで賑やかだった。子供たちは、そこに入るや否や、切れた凧のように消えていった。

ゲームコーナーが広いスペースを占めていて、これが売れ筋なのだろうと思った。本体も高いが、ソフトが山のようにあって、ゲームを買ってしまうと後の出費が大変だと思った。ビジネスモデルとしては間違っていないが、それには、ハマりたくないと思った。

店内を回っていたら、隅っこに「くまのプーさん ぱたぱたおりき」というのがあった。本格的なマフラーなどが織れるらしい。使い方を店員に聞いてみたが、誰も理解しておらず、あまり売れていない商品らしい。しかし、価格が安く、娘も興味をもったので買うことにした。無難な物に落ち着いて良かったと思った。

家に帰って組み立ててみたが、マニュアルを読んでも全然わからない。織り機の仕組みを知っているという前提で書かれているので専門用語がどんどん出てくる。これが組み立てられないと、親父としての沽券にかかわる。汗が出てきた。こんなことなら、ゲームを買っておけばよかったという思いが一瞬、頭をよぎった。

2時間くらい悪戦苦闘して、ようやく原理がわかり、織り始めることが出来るようになった。横糸を引き寄せるための「筬クシ(おさくし)」や横糸を巻くための「杼(ひ)」という部品の名前は初めて聞いた。対象年齢は8歳以上と書いてあったが、8歳でこの機械がセット出来たら天才だと思った。

毛糸で縦糸をセットして、筬クシと杼を使って織っていくのだが、力の入れ具合がかなり難しい。単純作業だがやっていると心地いい。本などの知識では、機織りはつらい仕事というイメージがあったが、本当はかなり楽しいのではないかと思った。調子に乗って一人でやっていると、娘から私にもやらせてよ、というクレームが入った。

結局、休日の一日を機織りで潰してしまった。娘はどう思ったか分からないが、ゲームより貴重な体験が出来たと思った。
2005年11月10日(木) 22時09分17秒

コクヨの便箋

テーマ:ブログ
ノートや原稿用紙で有名なコクヨ が、今年で創業100年を迎える。そこの社員の知人から、100周年記念の復刻版の便箋をいただいた。中をあけると、会社からの手紙が入っていた。

「昭和7年、当時の便箋の使い手は、地方から大阪などの首都圏に出て働く子供たちでした。元気で頑張っていることを離れて暮らす父母に伝えるための必需品だったのです。創業者の黒田善太郎は、そんな子供たちにこそ喜んで使ってもらえる便箋を作りたいと考え、地道なヒアリングのすえ、従来の便箋より一回り小さく、罫線幅が広い便箋を作りました」

良い話だと思った。親を思う子の心、それを汲み取って、その子供たちのために商品を作った創業者の黒田善太郎氏の思いに感動した。やはり100年持ちこたえた企業は違うと思った。コクヨは、最近、片手で持てる幅の狭いノートを出したが、ここにも、創業者の黒田善太郎氏のDNAが受け継がれている。
2005年11月10日(木) 21時39分40秒

葉っぱビジネス

テーマ:ブログ
徳島県勝浦郡上勝町に葉っぱを売っている「株式会社いろどり」 という会社がある。売っている商品は柿やイチョウ、松、もみじ、笹など、どこにでもあるような葉っぱである。葉っぱを取っている人は、農家のお年寄りの方で、余暇を使って作業しているのでコストはほとんどゼロ。かなりのお年寄りが自らパソコンを操作して戦略を立てているという。

平成11年の創業なので、もう、6年くらい商売をやっている。インターネットという新しいメディアが、今まで考えつかなかった新しいビジネスを生み出した好例の一つだと思う。田舎のお年寄りが元気に働いている姿は、会社のパソコンで暇を潰しているどこかの大企業の窓際族に比べて生き生きしているように見える。地位や名誉という報酬でなく、働きがいや生き甲斐という尺度で仕事を選ぶのも賢い選択肢の一つではないかと思った。
2005年11月05日(土) 23時43分51秒

「万里のファイアウォール」

テーマ:IT
読売新聞の記事によると、中国へのインターネットの入り口には、中国政府が設けた「万里のファイアウォール」と呼ばれる装置が入っているそうだ。また、インターネットは言論統制がされていて、国家の統一を侵害する反体制寄りの記事や海外のニュースサイトの中国政府に都合の悪い記事は一切、掲載されていないらしい。中国には、フィルタのかかった情報しか海外から入ってこないらしい。中国は、国を挙げて情報セキュリティに取り組んでいるという記事だった。

インターネットは、カウンターカルチャーの連中が作った草の根ネットワークから発展したものだ。それを国が奪って、国民を操る糸のように使うのは勘弁してもらいたい。中国のように、情報セキュリティという名目で、インターネットを規制していくのは正しい方向とは思えない。少なくとも、日本では、インターネット上の発言が、国から干渉されるようになって欲しくない。インターネットをボランティアがここまで育ててきたように、セキュリティの問題も同じ手法で解決したいものだ。

老子の言葉に、「大きな国を治めるには、小魚を煮るようにしろ」というのがある。小魚を煮るときに干渉しすぎて、あちこちを突っつくと身が崩れて食えた物ではなくなる、小煩いことをしないで、じっくり煮込むのが良いということだ。この言葉をもう一度読み直し欲しい。
2005年11月05日(土) 12時08分06秒

みかん狩り

テーマ:子供
三浦海岸には子供の頃、海水浴には来たが、ここでみかん狩りが出来るとは思わなかった。今日は、幼稚園のみかん狩りだった。駅から10分ほど津久井浜の方に戻った所にみかん園があった。入り口でビニール袋とハサミが渡される。思ったよりたわわになっていた。ビニール袋はすぐいっぱいになってしまい、あとは、食べ放題だが、そんなに食べれるものではない。子供たちは、暇を持て余してかけずり回っている。これで一人800円、うちの幼稚園だけでも100人は超えているので、かなり良い商売だと思った。

帰りは、自由解散ということで、どこかで食事をしていこうということになった。三浦海岸の駅前に、マグロの刺身を売っている店があり、その隣に定食店があった。メニューを見ると、マグロの刺身定食というのがあった。即決で、子連れということも忘れて入ってしまった。中には、昼から赤い顔ををして「いいちご」を飲んでいる地元の人らしいおじいさんがいるだけだった。生ビールとマグロの刺身定食を頼んだ。メニューを見ると、当たり前だが、娘が食べるものがない。店のおばさんが気を利かせてくれて、小さい茶碗にご飯をよそってくれた。マグロを少し多めにもらって二人で食べた。

予想通り、マグロはうまかった。ビールもうまかった。何のためのみかん狩りなのか分からなかったが、とにかく大満足の一日だった。

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