ひろのひとりごと

日本は財政危機ではありません。
日本にはびこっている財政破綻論に異議を唱えます。
「日本経済が頂点に立つこれだけの理由」にて作家としてデビュー致しました。
※当ブログのグラフは自由に使って頂いて構いません。


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以前のエントリーでも書きましたが、今の日本の土木、建設業界では人手不足、供給能力不足の問題に直面しています。

2013年8月時点で建設業界での人員過不足は2.1%の不足とのことです。(季節調整値1.3%の不足、3000の業者へのアンケート結果)

建設労働需給調査結果(平成25年8月調査)
http://www.mlit.go.jp/toukeijouhou/chojou/rodo.htm


公共事業の経済波及効果を否定したいわけではありませんが、その経済効果は工事を受注し実行して初めて発現します。
しかし、供給不足が存在する状態では予算をつけても、その予算を完全に消化することはできません。

つまり、公共投資拡大の頭を抑えこまれてしまっている。
これが今の日本の現状であるかと思います。


一応、公共事業の供給不足問題は認識していましたが、正直ここまで余裕がないとは思っていませんでした。
国土強靭化をぶち上げれば人がそれなりに集まると考えていたのですが、長引くデフレ不況、その間のマスコミの土建業批判と予算の削減により虐げられてきたこの業界が復活するには時がかかるのだと思います。

以下のグラフは公的固定資本形成(公共事業費)と建設業許可業者数の推移ですが、

グラフ&エクセルダウンロード

公的固定資本形成の増減に対して、建設業者数が遅れて追従しているのが分かります。

大体5年くらいの遅れでしょうか。
すなわち、国土強靭化により公共事業を拡大しても供給能力が元に戻るには5年くらいの時間がかかってしまうという事ですね。


現在の建設業の出来高の推移(前年同月比)ですが、昨年終わりから増え始めています。

建設総合統計 国土交通省
http://www.mlit.go.jp/toukeijouhou/chojou/sougou_gaiyou.pdf


今年8月の出来高は3兆9813億円、前年同月比で16.1%の増加です。
これだけ増えれば建設業界で人出不足が生じるのは仕方がないのかなと思います。


また、注目して欲しいのは赤色の公共の部分だけではなく、青色の民間発注の工事も増えているという事です。

これは恐らく、安倍政権による大規模な量的緩和実施(またはその期待)により、民間の投資や工事、住宅発注が増加したからなのではないかと思います。

建設業は公共事業だけではありませんので。


もしここで、今現在日本が直面している公共事業の供給制限無視し、公共事業の予算を拡大しようとすると、予算消化のために発注単価を引き上げるということになるかもしれません。

そうなると、建設業者は発注単価の高い公共事業に殺到し、民間企業や家計は工事を発注しようにも発注できないという事態になる可能性が高いです。
民間が工事を発注するには、引き上げられた公共事業の発注単価と同等か、それ以上の単価を提示しなければならなくなり、投資を取りやめる民間企業が増えると思います。

これは民間の投資機会、ビジネスチャンスを潰す・・・、すなわち政府の政策による民業圧迫、クラウディングアウトが発生してしまうという事になります。

日本全体では、まだまだデフレであり、デフレギャップが存在しておりますが、特定の業種、建設業に対しては既に供給不足、需要過多が発生しているのです。

ではどうするのか?

・今後、国土強靭化により公共事業を継続的に拡大していくことを政府が強力にコミットして業界に人を集める
・さらなる量的緩和を実施してインフレ期待を醸成する。(日銀法の改正が望ましい)
・公共事業以外の分野(供給が比較的余っている分野)に幅広く財政出動を行い、景気の下支え
・場合によっては公共事業の規制の緩和

以上が考えられます。

・・・最近、

安倍政権は公共事業を拡大する気がない、国土強靭化をする気がないのでは? 
という声をちらほら聞きますが、供給制約が存在する以上、公共事業を拡大しようにも一気に拡大することができないのが実情であるかと思います。カネはあるんですけどね。

もし今、無理に公共事業を拡大しようとしたら、民間経済にいろいろと歪が出てしまうかもしれません。

そうなると民間に不満が噴出し、マスコミに格好の「公共事業批判のネタ」を提供してしまうことになりかねず、国土強靭化自体が頓挫してしまう可能性も考えれます。

また、公共事業の供給不足を補うために、移民を受け入れようという声も上がって来るかもしれません。
というかもう既に出ている?


15年以上日本を蝕んでいたデフレのダメージは想像以上に大きいものだと思います。
あせらずに一つずつ今できることを着実にこなし、じっくりと腰を据えて取り組む必要があります。


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