ひろのひとりごと

日本は財政危機ではありません。
日本にはびこっている財政破綻論に異議を唱えます。
「日本経済が頂点に立つこれだけの理由」にて作家としてデビュー致しました。
※当ブログのグラフは自由に使って頂いて構いません。


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相変わらず国債バブルが~ の記事です。

長期金利上昇、国債バブル崩壊の懸念
大型補正予算が日本経済に与える影響は?
野口 悠紀雄 :早稲田大学 ファイナンス総合研究所顧問
http://toyokeizai.net/articles/-/12699

安倍内閣は、大型補正予算を編成する。これは、日本経済にどのような影響を与えるだろうか?
長期金利が上昇して、円高圧力が働く可能性が高い。その過程は、以下の通りだ。
補正予算の財源の大半は国債なので、新発債の発行が増えて需給が悪化し、国債価格が下がる(新発債の利回りが上昇する)。
ただし、日本銀行が国債購入を増やせば、利回り上昇は抑えられる。補正による国債増発は約5.2兆円なので、資産買い入れ基金を増額すれば、十分対処できる範囲だ。

しかし、ここで話が終わるわけではない。金利上昇は国債ストック全体に波及する可能性があり、それが大きな問題なのだ。
国債は基本的には同一の資産である。したがって、新発債市場で金利が上がると、既発債市場でも金利が上がる。それを予想して、金融機関や外国人投資家が保有国債を売ると、需給は大きく変わり、国債価格がさらに下がる。金融機関では、保有国債の価値が下がって、損失が発生する。新規の購入も減少する。需給悪化を緩和するため、日銀の追加購入への圧力はさらに強まる。
ところで、補正予算は総需要を一時的に増加させるだけだ。だから、効果を持続させるには、今回一回だけでは不十分で、今後も同程度の需要追加を続ける必要がある。
その財源である国債を、日銀がいつまでも買い支えられる保証はない。

為替レートへの影響はどうだろうか? 金融機関が保有国債を売却する段階にまで進むと、金利はかなり上がる。そして、海外からの資金流入を加速し、円高になる。すると貿易赤字が拡大し、補正予算の需要拡大効果は打ち消される。
この結果は、マクロ経済学の標準的なモデルであるマンデル=フレミング・モデルで予想されていることだ。財政政策で需要を追加しても、金利上昇を通じて為替レートが増価して貿易収支が悪化し、追加した需要が打ち消される。つまり、「開放経済では、財政政策は無効になる」というのが、経済学の標準的な結論だ(ただし、上で述べた利子率上昇は、このモデルが考えているのとは若干違うメカニズムだ)。

マンデル=フレミング・モデルの理論は

「財政支出を拡大しても国債発行による長期金利の上昇により通貨が買われ通貨高になる。すると輸出が減って財政出動の効果がキャンセルされる。」

ということなんですが、国債発行残高と長期金利の推移を見ると
※出典 日本銀行  国民経済計算確報

国債残高が増え続けているにも関わらず長期金利は上昇するどころか低下し続けています。

1990年には200兆円程しか無かった国債残高は今ではその4倍の800兆円。
それでも当時6.8%もあった長期金利は今では0.8%以下ですから・・・

国債を発行したら長期金利が上昇する~ ってまったく現実味が無いのですが。

続き

為替レートが経済動向を決める
「大型補正予算で経済活動が刺激される」というのは、「経済に需給ギャップがあるから、財政支出拡大で需要を追加すればよい」との考えだ。こう考えている人は、前述のメカニズムを考慮していない。
この人たちが依拠しているのは、一昔前の計量モデルや経済予測で用いていたモデルだ。これは、実物的なフロー量の均衡モデルで、「所得支出モデル」と呼ばれる。そこでは、消費や投資などのフロー変数しか考えられていない。為替レートや金利は、モデルの外で決まる変数として、一定の値が仮定されている。
しかし、現在の日本で最も重要な経済変数は、為替レートだ。為替レートは輸出に影響を与える。それが企業の利益に影響を与え、設備投資を決める。こうしたルートで、実物的なフローに影響が及ぶ(このメカニズムは、伝統的なマクロ経済学が想定しているものとは異なる)。
図に、2001年以降の実質実効為替レート、株価、民間設備投資を示した。04年頃から実質為替レートが円安に向かい、それに伴って株価が上昇し(つまり、企業の利益見通しが改善し)、それが設備投資を増やしている。経済危機後、実質為替レートは大幅に円高になり、現在に至るまで、大きな傾向的変化はない。これに対応して、株価も落ち込んだ水準でほぼ一定であり、また設備投資も目立って増えてはいない。
為替レートは、内外金利差などに反応する国際間資本移動によって決まる。資本移動がこのように大きな影響を持つのは、金融緩和のために短期資金の調達が容易になっているからだ。そして、国際間の資本取引が自由化されているので、投資資金がどこに向かうかで、金利と為替が決まるからだ。これが、過去10年間程度の世界経済の動向を決める基本的要因になっている。
このため、前記の所得支出モデルで考えると、経済の最も重要なポイントを見落とすことになる。

※実質実効為替レートと民間設備投資の推移については引用元の記事参照

つまり野口氏はこう言いたいのです。

・企業の投資動向は実質実効為替レートに左右される
・政府支出を拡大したら国債残高が増えて長期金利上昇→為替が円高に→企業の投資縮小

ん~、しかし現実には国債残高は増えても長期金利は上昇していません。

この原因を野口氏は

「日本の財政状況の深刻さを考えると、現在のような高い価格は不自然だ。国債はバブル状態だ。」

と、言っているのですがそれは違います。
そもそも国債って償還まで保有していると、 元本+利息分 と決まった金額が政府から渡される上限価格が決まっている債券なんですよね。
土地や株など上限価格が無い商品がバブル化するのなら分かりますが、上限が決まっている物にバブルは起きませんよ。

となると、考えられるのは「他に投資先がない」から仕方なく国債が買われている。これ以外に理由はないです。

企業の負債の推移を見てみると
  グラフ保存
※出典 国民経済計算

減ってます。
つまり企業は得た利益を投資に回さず内部留保の増大や、借金の返済に充てています。

そのお金が国内金融機関に流れているため、金融機関には民間に貸し出しきれなかった過剰貯蓄が積み上がり、その過剰貯蓄が国債購入に向かって、長期金利が下がっている。

というわけです。

つまり、現在の日本においては「企業が金融機関からお金を借りて投資を拡大」しなければ長期金利は上昇しません。

ですので野口氏が言っているように

長期金利上昇 → 企業の投資縮小

にはなりませんね。
実際には

政府支出で内需拡大 → 企業の投資拡大 → 長期金利上昇(?)

になります。原因と結果が逆ではないでしょうか。

しかし、結局長期金利が上昇するのなら企業投資は縮小するのでは?と、思われるかもしれませんが、政府支出拡大により内需が喚起されたのに企業が投資を縮小するとは考えにくいです。海外相手なら為替の影響はありますが、国内内需に為替は関係ありませんからね。

そこで、野口氏が作成したグラフは2001年以降のデータしかありませんでしたが、1980年からのグラフを試しに作成してみました。
 グラフ保存
※出典 日本銀行  国民経済計算確報

確かに近年は実質実効為替レートの影響を受け企業の投資が増減しているように見えますが、80年代は真逆の動きをしています。
80年代と言えば政府が財政支出を拡大し、国内の内需が増大していた時期。

つまり、円高になったとしても内需が拡大を続ければ企業が投資の手を緩めることは無いということです。
(ただ、加熱し過ぎはダメですが)

この原因は日本が外需異存国では無いからではないかと思います。
日本の外需依存度は10~15%程度で、先進国ではブラジルに次いで二番目に低い水準です。

これが韓国のような外需依存度が50%を超える国ならば為替の影響をモロに受けることになるでしょうけどね。

また、野口氏は2004~2007年に設備投資が拡大している理由を為替レートの引き下げとしていますが、欧米の不動産バブルによる外需の影響が大きいのではないでしょうか。

政府支出拡大は社会主義的な政策?
http://ameblo.jp/hirohitorigoto/entry-11462617952.html


それに、アベノミクスは財政支出拡大だけではありません。量的緩和により市中の国債を買い上げますので、国債の供給が減り、長期金利の上昇は抑えられます。 なので円高は抑えられる。
そんなことしたらインフレになるだろっ! とか言われそうですが、その通りです。
デフレを脱却してインフレにするのがアベノミクスの目的なんですから。

この量的緩和による長期金利の抑制も日本がデフレだからこそ出来る技。
韓国の様にインフレに悩まされている国には真似出来ません。

別に野口氏の主張もマンデル=フレミング・モデルも間違っているというわけではありませんが今の日本には当てはまらない、ただそれだけです。

韓国だったらバッチリ当てはまりますけどね( ´∀`)


しかし、野口氏の主張は財政出動は円高になって効果が無いと言いながら国債バブルが崩壊して円が売られると・・・

円高になるのか、円安になるのかどっちなんでしょうかね。

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