平安宏充会計事務所オフィシャルブログ

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公認会計士の平安宏充です。

会社を経営されている方の中には、1社だけではなく複数の会社のオーナーという方も、大勢いらっしゃるかと思います。

このような場合、グループ間の取引が、「グループ法人税制」に該当しないかを検討する必要があります。


グループ法人税制とは

近年では、大企業だけでなく、中小企業においても、会社分割や株式交換等を利用した組織再編の事例が増加してきており、そのような実情に合った課税制度を実現するため平成22年税制改正で新たに創設されたものです。

すなわち、上場企業のような大企業だけでなく、中小企業においても「グループ法人税制」が適用されます。

以下、ざっくりと内容を見ていきます。


グループ会社の範囲

ここでいうグループ会社とは、100%株式保有による完全支配関係のある法人で、頂点の「親」は、内国法人だけでなく、外国の法人や、個人も含まれることになります。

また、所有の形態は、直接所有のみならず、自社と子会社で100%を保有するというような間接所有も含まれます。


グループ内での資産譲渡取引

完全支配関係があるグループ間で、一定の資産の譲渡取引を行った場合、譲渡法人の譲渡損益は一定の要件を満たすまで、繰り延べられます。

ここで、一定の資産とは、「譲渡損益調整資産」と呼ばれ、以下のような資産で1000万円以上のもののことをいいます。

①固定資産
②棚卸資産に該当する土地及び土地の上に存する権利
③有価証券
④金銭債権
⑤繰延資産


グループ内での寄付

完全支配関係がある内国法人間の寄付は、受取った側では全額益金不算入、支払った側では全額損金不算入となります。

これは、法人による完全支配関係に限られ、個人を頂点とするグループ間においては適用されません。


グループ内法人からの配当

グループ内法人から受け取った配当がある場合には、その全額が益金不算入となります。


適格現物分配

完全支配関係がある法人間で行われる現物分配については、適格現物分配として取扱われ、これにより移転する資産は時価評価の対象からは外れ、譲渡損益は認識されません。

資産を受け取る法人において、資産の移転から生じる利益は、益金不算入とされます。


グループ法人の株式の発行会社への譲渡

グループ法人の株式を、その発行会社に譲渡する場合は、その譲渡損益は認識されません。


グループ内の中小法人の優遇税制の不適用

親会社が、資本金5億円以上の法人である場合、その100%子法人等については、以下の中小企業の優遇税制が適用されなくなります。

①法人税の軽減税率
②貸倒引当金の法定繰入率による計上
③交際費等の損金不算入制度における定額控除制度
④欠損金の繰戻しによる還付制度
⑤特定同族会社の特別税率の不適用


いかがでしょうか。

複数の会社を所有する法人や、オーナーの皆様は、まずは資本関係図を作成し、個々の取引が、グループ法人税制の対象となるか否かを判定して、法人の決算、申告を行う必要があります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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