あんど慶周のコミックを基に実写映画化した作品の第二弾。原作コミックは未読ですが、映画第一弾については、先日、ここに感想を書いています。

 

同じ大学に進学した狂介と愛子。狂介は相変わらず愛子のパンティを被って悪を倒していましたが、狂介が変態仮面になること、自分のパンティが仮面として使われることに抵抗感を覚える愛子はパンティを返すよう要求。徐々に2人の心はすれ違うようになります。そんな頃、世界中でパンティが消えていくという前代未聞の事件が起こり...。

 

前作以上に、変態が生真面目に真摯に描かれています。そして、いやらしくもなく、酷くお下劣なわけでもなく、きちんと楽しめる娯楽作品になっています。前作がPG12だったのに、本作はレイティングなし。それでも、好き嫌いは分かれると思いますが、タイトルから想像されるよりずっと万人向けの内容になっています。

 

変態でもヒーローたる者、カッコよくなければならない、美しくなければならない、強くなければならない。あくまでもヒーロー物の王道を行く姿勢は、前作同様。

 

前作では"変態仮面は変態だが、自分は変態ではない"と言っていた狂介が、"変態ではいけないのか"と悩む本作。前作から本作にかけて自己認識を深めたということになるのでしょうか。正義も悪も、それぞれに悩みを抱えていて、その悩みがパンティ関係だったりしますが、"普通"ということ、"普通でない"ということについて、結構、真面目に描かれています。

 

コミカルな味わいを前面に出しながらも、細部まで丁寧に真っ当に作られている感じが物語に引力を生み、観る者を惹き込んでいくのだと思います。

 

前作の頃よりもずっとメジャーな存在になった主演の鈴木亮平はじめ、案外、豪華な出演陣も、本作の世界観を支える大きな力となっていると思います。

 

無駄なほどに豪華で贅沢な映画作品。前作以上に楽しめました。

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Bunkamura ル・シネマ

テーマ:

東急本店の隣、オーチャードホール、シアターコクーンなどが入る建物、Bunkamuraの6階にあるミニシアターです。1989年にオープンしています。

 

渋谷にはこうした映画館が、ここを含めて結構あるのですが、都内での上映館が一館しかない作品も上映されていて、定期的に行っている映画館の一つとなっています。(もっとも、本館ができた頃は、そんな映画館がもっとあって、今では随分、少なくなってしまいましたが...。)

 

これまで、観た作品は、

人間の値打ち (2016年10月)

山河ノスタルジア (2016年5月)

パリ3区の遺産相続人 (2015年12月)

あの日のように抱きしめて (2015年9月)

パリよ永遠に (2015年3月)

バックコーラスのディーバ(歌姫)たち (2013年12月)

カルテット!人生のオペラハウス (2013年5月)

東ベルリンから来た女 (2013年2月)

マリーゴールド・ホテルで会いましょう (2013年2月)

屋根裏部屋のマリアたち (2012年8月)

愛する人 (2011年1月)

など。

 

当初は、フランス映画中心だったようですが、現在は、ヨーロッパの他の国や最近ではアジアの作品も上映されています。

 

スクリーンは2つ。どちらも、前後の高低差は少なめで、後ろの方の座席はあまり観やすくないと思います。前から5、6列目位が一番観やすいかもしれません。そして、椅子の背もたれが低いので、座り心地は今一つ。

 

日曜日の最終回と火曜日、毎月1日は、料金が1100円になります。チケットはネットでの購入もできます。座席指定制。

 

ロビーでは、チケット売り場でパンフレットなどの販売が行われています。また、上映室は飲食禁止で持ち込めずロビーで飲み食いする(すわれる場所はほとんどないので、基本、立っての飲食)ことになりますが、奥のカウンターで、ちょっとお高めのジュースやグラスワインなどを買うこともできます。(まぁ、お値段が張る分、美味しいし、ちゃんとしたグラスに入れられていたりしますが...。)

 

前後に東急本店やBunkamura館内のカフェやレストランで食事やお茶というのも、なかなか優雅な気分を味わえたりします。(館内のカフェやレストランは映画の半券で特典があるので、1階のカフェ利用なら鑑賞後がお勧め。)

 

上映作品の雰囲気とも関係するのでしょうけれど、比較的、観客の年齢層は高めで、全体に落ち着いた雰囲気の映画館です。

 

興味を惹かれる上映作品が結構あるので、時々は行くのですが、他で上映されていれば、他の映画館を選んでしまうかもなのは、椅子の問題や座席の配置の問題が大きいです。ロビーにもう少し椅子があればよいと思いますし、上映室内での食事の禁止はともかく、飲み物はOKしてもらいたいもの。あまり混雑していなければ、座席の配置の問題は左程気にならないのですが、ここでしか上映されていない作品など、結構、満席になることもあり、それだけに、心地悪さは気になります。その点が、ちょっと残念な映画館です。

 

 

公式サイト

http://www.bunkamura.co.jp/cinema/

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愛の小さな歴史

テーマ:

 

幼い頃からの親友の突然の死に動揺する夏実は、ある時、よく行く喫茶店のバイトの青年に声をかけられます。

夏希はケータリングの仕事をしています。ある日、突然訪ねてきた青年に、かつて母と自分を捨てて出ていた父の消息を知らされ、迷いながらも、ついに会いに行きます。一方、夏生は借金の取り立てを生業としていました。不意に別れ別れになっていた妹を思い出し訪ねていきます。突然現れた夏生に妹は激しく反発します。夏希と父、夏生と妹、それぞれ2人での生活が始まり...。

 

兄と妹、父と娘の物語が並行して描かれるのですが、その2つが、別の世代の男女の物語を動かしていくという構成は悪くなかったと思います。そして、夏希を演じた中村映里子、夏希に父の消息を知らせる青年を演じた池松壮亮、夏希の父を演じた光石研の繊細な感情の表現には胸に迫るものがありました。

 

"憎むより許す方が簡単"。それはそうなのですが、そこに行き着くまでの苦しさが今一つ伝わってこないというか...。"愛の反対は憎しみではなく、無視すること。"無視したくても憎んでしまう辛さ、憎い憎いと思いながら繫がりを断ち切れない苦しさが、突発的な感情として描かれているので違和感があるのかもしれません。そうした感情がじわじわとシミが拡がるように描かれていれば、もっと登場人物たちに心を寄せることができたような気がするのですが...。

 

そして、映画としては比較的短い時間の中で描き切れなかったのか、登場人物たちの感情が変にポンと飛ぶところがあり、物語の流れがギクシャクした感じがします。「憎んでいないからきついんだ」のセリフも唐突な感じがしました。それまでの描写が"憎んでいる"という感じで、"憎みきれない辛さ"があまり感じられなかったですし...。

 

素材やテーマは面白いのに、こなれていないというか、表現として生々しすぎるというか、良く言えば若々しく、悪く言えば未熟な感じがハナについてしまいます。

 

面白くなる要素が色々あっただけに残念。

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TOHOシネマズ 新宿

テーマ:
新宿エリアに、割と最近、といっても、2015年4月ですから、もう1年近く前になるワケですが、比較的、新しいシネコンです。私にとっては、近くのシネコン3カ所目ということになります。

同じ新宿エリアのシネコンとしては、新宿バルト9(2007年開業)と新宿ピカデリー(2008年開業)があります。バルト9が東映系、ピカデリーが松竹系、そして、こちらが東宝系。邦画3社が勢揃いです。

で、他の2館は9スクリーンなので、この中では、一番、スクリーンが多いということになります。さすがに新しいだけあって、設備も良く、映像も音響も座席も快適です。何よりも良いのは、バルト9が9~13階、ピカデリーが4~11階にスクリーンが別れているのに対し、2フロアだけで、移動の負担が少ないこと。バルト9やピカデリーだと、建物に入ってからスクリーンに辿り着くまで思いの外時間がかかってしまったりするのですが、その点は、とてもラクです。

歌舞伎町真っ只中という立地だけあって、夜遅くなったりすると、生き帰りの道は慣れない雰囲気で気持ちがザワザワする部分もあるのですが、特に危険を感じるようなこともなく、行き来できます。

バルト9やピカデリーと重なる上映作品も結構あって、ピカデリーと重なる時はピカデリー、バルト9と重なる時はこちらを選択することが多いです。その理由は、ポイント。会員カードを作ることで、ポイントを貯めることができ、色々と特典もあるので、やはり、こちらを選ぶことになります。

"ウリ"となっている最新設備(IMAXデジタルシアターとか、MediaMation MX4D™とか)は、未経験ですし、プレミアシート系も利用したことはないのですが、ちょっと興味があったりはします。観たいと思う作品が、3Dや4Dになる対応のものでないことが多いので、最新の技術を駆使したスクリーンを体験するチャンスはあるかどうか分からないのですが、シートの方は、特別な時か、特に期待できそうな作品を観る時に試してみたいものです。

建物自体は30階建てで、1、2階は飲食店、3~6階が映画館、その上がホテルです。話題になったゴジラの頭は8階です。この"ゴジラヘッド"、ホテルに宿泊するか、8階のカフェ、ボンジュールを利用すると、見学ができるようです。こちらにも、興味を惹かれています。映画館のショップでも、ゴジラグッズを売っていたりで、映画以外でも楽しませてくれています。

ここで初めて観たのが、昨年5月の「新宿スワン」で、その時に、早速、カードを作りました。それから、これまでに10作品をここで観ています。カードを作った以上、度々通うことになりそうです。どんな作品に出会えるか、楽しみです。


公式サイト
http://hlo.tohotheater.jp/net/schedule/076/TNPI2000J01.do


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テアトル新宿

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先週末、久し振りにテアトル新宿で映画(「そこのみにて光輝く 」)を観ました。


去年の7月の終り頃、「シャニダールの花 」を観て以来ですから、9か月振り位になるのですが...。行ってみてビックリ。入り口辺りからどうも雰囲気が以前とは違っていて...。ドアを開け、階段を下りて、更にビックリ!!!すっかり、新しくなっていました。


何でも今年の3月1日にリニューアルオープンしたのだとか...。たまたま、「シャニダールの花」の後、観たいと思った作品が本館で上映されていなかったため、ご無沙汰していたのですが、まぁ、これだけのリニューアルをしたのであれば、それなりの期間、閉館していたのでしょうし、"観たい映画の上映館として名前が出てこなかった"のも当然の話...。


これまで、邦画の両作を中心としたラインナップで、興味を惹かれる作品の上映が多く、定期的に、観に来ていた映画館でした。老舗感たっぷりというか、やや、古い感じはありましたが、比較的、客層も落ち着いた感じで、居心地の良い雰囲気の映画館でした。


劇場の扉を開けると、スクリーンの大きさも、席の配置も、随分、変わっていて、以前より、スクリーンが大きくなり、スクリーン手前の舞台も少し広くなり、席の配置も工夫され、どの席からも見やすい席の配置になっていました。


いかにも昭和な香りがたっぷりと感じられた以前とは違い、かなりイマドキなオシャレ度が上がった感じはしますが、全体に落ち着いた雰囲気は残されていたと思います。


スクリーンが一つだけの劇場なので、全体にこじんまりとしてしまうのは致し方ないところかもしれませんが、券の販売の窓口が2カ所だけで、先日は、結構、列ができていました。他では上映されていない、それでいて、結構、見応えのある作品が、比較的、上映されていて、混むことも少なくないのですが、観客が多く入る作品が上映されている時だと、窓口での待ち時間を考慮して出かける必要があるでしょう。


これまで、「かぞくのくに 」「一枚のハガキ 」「あぜ道のダンディ 」「冷たい熱帯魚 」「酔いがさめたら、家に帰ろう。 」「乱暴と待機 」「キャタピラー 」「転々 」、その他いろいろ...。なかなか印象的な邦画のラインナップです。


移り変わりの激しい新宿の街。その中で、長く営業を続けている老舗映画館の一つ。これからも、末永く頑張って欲しいものです。



公式サイト

http://www.ttcg.jp/theatre_shinjuku/

新宿ピカデリー

テーマ:

2008年7月14日の「カンフー・パンダ」のジャパン・プレミアでこけら落としを行い、7月19日に正式にオープンしました。


場所は、その名の通り、新宿。新宿伊勢丹、紀伊國屋書店などが近くにある靖国通りに面した場所にあります。


元々、1958年10月に「新宿松竹」「新宿名画座」「新宿スター座」という名称で開館し、その後、1962年に「新宿ピカデリー」という名称が付けられ、「新宿ピカデリー」で洋画を、「新宿松竹」で邦画を公開していました。そして、2001年3月に「新宿ピカデリー1・2・3」として全館リニューアルオープン。2006年5月14日に閉館し、その後、10スクリーンのシネコンに建て替えられ、今回のリニューアルオープンとなったわけです。


2006年の閉館前にも何度か利用していますが、その当時は、「昔ながらの古い映画館」という雰囲気の映画館でした。久し振りに行ってみると、当たり前ですが、以前の面影は全く残っておらず、完全に新しい映画館として生まれ変わっていました。


11階建てのビルの3階から上が映画館。

3階:チケットカウンター、オンラインチケット受取機、ドリンク・フードの販売コーナー、売店

4階:スクリーン1

5階:プラチナロビー

7階:スクリーン2、3

9階:スクリーン4、5、6

11階:スクリーン7、8、9、10


全席指定制で、前売り券などを持っていても、チケットカウンターで座席指定券と引き換える形になります。


3階の上層階に向うエスカレーターの入り口があり、そこで、座席指定券を見せてエスカレーターの乗るのですが、上には、ひたすらエスカレーターを乗り継いでいくことになります。先日は、11階で観たのですが、そこまで辿り着くまでに、結構、時間がかかりました。パンフレットを見ると、障害者用のエレベーターは別の場所にあるようですが、基本的には、ひたすら地道に上がっていくことになるようです。


特に上の方の階で観る場合は、早めの行動が必要になります。


また、先日、実際に映画を観たのは平日の午前中で空いていたのですが、その数日前の休日に行った時は、チケットカウンターの前に長蛇の列。観たい作品が満席で諦めましたが、しばらくは、休日は混むかもしれません。インターネットであれば、20分前までチケットの購入ができるそうなので、混んでいる時は、こちらの利用が便利かもしれません。インターネット経由の購入でもメンバーカードのポイントは付加されるようですし。


白を基調としたデザインは、明るく清潔感が感じられ、ロビーの雰囲気もゆったりとしています。ドリンク・フードのメニューもなかなか充実。「モーニングセット」ということで、パンとコーヒーのお得なセットも用意されていました。


さらに、スクリーンが設置されている階としては一番下になる4階にあるスクリーン1には、専用のエレベーターでアクセスできるようになっている「プラチナロビー」というものが設置され、そこには、「プラチナルーム」(1室3万円。定員2名。)2室と「プラチナシート」(1席5千円。)23席、「プラチナカフェ」が用意されています。パンフレットを観る限り、相当に高級感があるのですが、お値段を考えると、厳しいところ。1度は、プラチナを堪能してみたきような気もしますが...。一体、どれくらいの利用者があるのでしょう?


私にとっては、「新宿バルト9」に続き、「自宅から徒歩圏内にあるシネコン」となります。1回有料で映画を観る毎に1ポイントが加算され、6ポイント貯まると、映画が1回無料になるメンバーカード(入会金、年会費無料)もgetしましたし、これからも、ちょくちょく利用することになると思います。


このメンバーカード。平日のA列席当日券は1000円になるというサービスもあるようですが、いくら安くなるとは言え、A列というのは辛いところ。また、プラチナルーム、プラチナシートではポイント加算がされないというのも納得いかないところ。高い料金を払うのだから、一般席よりもポイントが多く付いても良いだろうと思うのですが...。


ここ数年、新宿駅周辺...というより、新宿三丁目を中心とした辺りで、古い映画館がリニューアルされるケースが増えていますし、シネコンもできました。この辺りの状況を観ていると、映画産業の活気を感じるのですが、やはり、このところの映画は頑張っているということなのでしょうか。


折角、映画を楽しむには便利な場所に住んでいるので、この地の利を生かし、映画ライフを楽しみたいと思います。



公式HP

http://www.shinjukupiccadilly.com/index.html

アメリカばんざい

テーマ:

イラク戦争開戦から5年を経過したアメリカでは、未だに、大勢の若者たちを世界各地の戦場に送り出しています。兵士として送り出された若者たちのその後を追ったドキュメンタリーです。


イラクで、その他の戦場で、大勢の民間人を殺したアメリカ軍。その兵士には、どうしようもなく閉ざされた未来を開くための唯一の手段として軍隊に入ることを選択した若者が少なくありませんでした。


生まれ育った家が貧しく、アルバイトを掛け持ちしても大学の学費が払えない。軍隊に入れば、奨学金を得られる。軍人として働くことで何らかの技術も身に付けられる...。けれど、実際に、奨学金を受けられる者は、希望者の半分にも満たないのです。そして、奨学金を希望しながら受けられなかった人々は、申し込みの際に徴収された1200ドルを返してもらうこともない。奨学金を受けられたとしても、その分、軍隊に入っていなければ受けられたかもしれない政府からの奨学金は減額されるから、結局、入隊したことのメリットは何もない。軍に勧誘される際には、知らされることのないそうした事実。


騙されて軍隊に入れられ、前線に送られた若者たち。それでも、自分たちの「正義」を信じることができれば、まだ、良かったのかもしれません。兵士の中には、武器を持たない民間人を、まだ幼い子どもを殺す経験をした者もいます。武器を持って向ってくる敵を殺しても、自分にある「正義」を信じることができれば、それ程、心は痛まなかったかもしれません。けれど、武器を持たない一般の市民、幼い子どもまで殺してとなれば、そこに「正義」があると信じることは難しいもの。そんな体験の中でPTSDを追う兵士も少なくないわけで...。


軍隊の末端で消耗させられていく兵士たちは、被害者でもあるのです。そして、その被害者である彼らが、戦場では加害者となっていく。冒頭近くで、戦死した兵士の母が、イラクで殺された人々について言及する場面があります。イラクでは、戦死したアメリカ兵の何倍もの民間人が殺されているのです。兵士たちには、まだ、軍隊に入らないという道を選ぶことができたかもしれない。けれど、生まれ育った場所で、罪もなく殺されていく戦地の人々には、選択肢などなかったわけで...。


そんな中にも、何とか、問題を解決しようという動きも見られます。


国のために戦い、傷付いた帰還兵たちを救おうと立ち上がる人々。イラクからの撤退を社会に、政府に働きかけようとする人々。おろそかにされがちな兵士たちの人権を守ろうとする人々。


イラク撤退を叫ぶデモの映像も登場します。その訴えが国の中枢部に届くことを祈らずにはいられません。


けれど、一方で、今、声高にイラク撤退を叫ぶ人々が、一体、いつ頃から、戦争に反対するようになったのかという疑問も沸いてきます。少なくとも、9.11直後のアメリカは、報復に賛成する声が圧倒的ではなかったのでしょうか?開戦時は、それを指示する人々の方がずっと多かったのではないでしょうか?


今、戦争に反対する人々は、何故、開戦時に賛成したのか、あるいは、口を噤んでいたのか?そして、それが、何故、反対派に変わっていったのか?アメリカ政府が戦争を始る状況を作らない方法はなかったのか?その辺りにも少し言及して欲しかった気もしました。


アメリカはベトナム戦争で侵した過ちを繰り返してしまいました。けれど、日本も、日中戦争から太平洋戦争において侵した過ちを繰り返そうとしているのではないか?


私たちは、過去を教訓とし、同じ過ちを繰り返さずにいられるのか、それとも、再び愚かな戦いに走り、多くの人々に大きな傷を与えるのか。その岐路に立たされている今、観ておきたい作品だと思います。



公式HP

http://blog.goo.ne.jp/tbinterface/332d36193c1e91a52d0fc66eee6bf677/56



アメリカばんざい crazy as usual@映画生活

夏休み!となれば、子ども向きのテレビ番組とタイアップした映画が目白押し。息子のリクエストで、ポケモン映画を観てきました。


ポケモンコンテストに出場するため、アラモスタウンへやってきたサトシたち。街へ近づいたところで出会ったアリスに街を案内され、観光気分を楽しんでいました。特に見事だったのは、天才建築家が設計したという人間と自然とポケモンのための庭園。そこで、サトシたちは、何者かが荒らした跡を見つけます。街の有力者でもあるアルベルト男爵は、それがダークライの仕業だと主張しますが...。


愛を訴え、平和を訴え、祈りの力を見せ付ける...。子どもに安心して見せられる映画でありたいという意識は感じられます。


祈りというのは、自分の力では解決できないという判断のもとに生まれるものでしょう。自分で何とかできることなら、神に捧げる祈りよりも自身の鍛錬に比重が置かれることになるはず。どうしようもなくなったけれど絶望はしていない時、人は祈りを神に捧げ、よりよき未来や慰めや赦しを希うのでしょう。多くの場合、祈りだけで何かを解決することはできません。けれど、それでも、祈らずにはいられない。そこに人の心の弱さと強さ、切なさがあるのかもしれません。そして、祈りの背景には、自分自身の限界を知る謙虚さもあるわけで、自分の力の限界についての自覚、絶対的な存在への信頼、未来への希望...そんなものが混ざり合って祈りになるのでしょう。




ネタバレしています。







本作で、祈り(祈りという名の亡くなったアリスの祖父の願いが込められた曲)は、すべてを解決し、荒ぶる神の怒りをもほぐす力を持っていました。けれど、それが効力を発揮するまでに、何故、あのような大変な過程が必要だったのかは不明。危機を救うための手段なのであれば、もっとサッと短時間で機能するものを用意するのが普通ではないかと...。祈りによって、過酷な状況を変えるためには、祈りを捧げる者が厳しい試練を乗り越えることが大切ということなのでしょうか...。であれば、かれらの努力は、神に仕える者たちの修行のようなものなのかもしれません。


見所は戦闘場面なのでしょう。確かに、映画館の大きなスクリーンで見るに相応しい迫力のある映像でした。けれど、同じような技の繰り返しで、間延びした感が否めません。戦う理由が明確に示されないままに戦い続ける。そして、神が街を破壊しそうになる。ギリシャ神話の神々も、滅茶苦茶な争いをすることがありますけれど、それなりに理由は示されるわけで...。


そして、何故、ダークライが復活したのかもよくわかりませんでした。単純に街が元に戻ったのだから、ダークライも元通りということなのでしょうか?


映像の迫力に比べ、物語としての力が弱く、実際以上に上映時間が長く感じられました。


本作は、ポケモン映画の10周年の記念作品ともなっています。映画も10年となると、それも、基本的には「ポケモン同士の戦い」を基盤としている作品を続けるとなると、新しい技の開発、新しいポケモンの開発、新しい戦いのパターン、戦いの理由の開発というのは、なかなか、厳しいものなのかもしれません。息子も、途中までは割りと集中してみていたので、子どもたちには、それなりに楽しめるものになっていたのでしょう。けれど、最後のほうは、少々、飽きていたようです。(私の方は、後半部に入った頃からは、かなりキツかったですが...)


けれど、それでも、劇場に人を呼ぶ方法はある。劇場で映画を観ることによってDSのポケモンのゲームソフトでダークライをゲットできるというのは、商魂逞しいというか、見事なアイディア。JR東日本では、夏休み恒例の「ポケモン・スタンプラリー」も始まりました。さまざまな形で、国で、拡がり続けているポケモンワールド。ポケモン関連産業が、日本の輸出を支えるようになる日もやってくるのではないか、そんな風にも思えてしまいます。ちょっと軽く宗教的な素材を織り込んだのも、欧米での公開を意識したものに思えてきてしまいました。


それにしても、息子には、早くポケモンを卒業して欲しいものです。もう、そろそろではないかと期待しているのですが...。




公式HP

http://www.pokemon-movie.jp/

劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド・パール ディアルガVSパルキアVSダークライ@映画生活

新宿バルト9

テーマ:

オープンして1カ月のまだ新しい映画館です。いわゆる「シネコン」で、その名の通りスクリーンが9つ。名称のバルト(wald)というのは、ドイツ語で森を意味するのだそうですが、全体にウディな落ち着いた雰囲気になっています。


新宿駅東口から徒歩7、8分程度。新南口からも同じくらい。「マルイシティ新宿1」の上にあります。


ビルの9階から12階の4フロアー


9階がチケットカウンター、シネマショップ、コンセッションとシアター1~3

10階にカフェ。ここは、基本的にドリンクのみですが、メニューは充実。食べ物はナッツ類程度。

11階にシアター4~6

13階にシアター7~9


さすが、新しいだけあって綺麗だし、設備も良いし、観やすいし...。


ただ、土日の午後などかな~り混みます。まず、地上の入り口からエレベーターに乗るのが大変。エレベーターの台数が十分になく、映画館へ行く人をさばききれず、かなり、並びます。ヘタすると、ここで10分~15分。


そして、チケットカウンター。これまで、2、3回利用しているのですが、いつも並んでいます。そして、何故か、窓口が半分くらいしか開いていない。混んでいても窓口を閉めているのは、従業員の数が追いついていなのかもしれません。ここで、ヘタをすると15~20分。チケットを未購入の場合、混んでいる時間帯は、40分くらい前には、ビルの入り口についていないと間に合わないと思います。


チケットは2日前から購入可能だし、インターネット予約も出来るので、上手く利用すれば、待ち時間は多少は何とかなるのでしょうけれど,,,。


毎月1日は、映画ファン感謝デーで、1000円。平日の15:30~18:00開始の回は、"シネマチネ"で1200円。


"ミッドナイト上映"ということで深夜の時間帯の上映も多いのは、新宿という土地柄を考慮してのサービスなのでしょう。


私にとっては、我が家から徒歩圏内のシネコン。映画館に辿り着くまでの所要時間が何とかなれば、ちょくちょく利用したい映画館なのですが...。



公式HP

http://www.wald9.com

シネマライズ~祝 20周年!

テーマ:

私にとっては、よく行く映画館ベスト10には入る映画館です。


シネマライズの2スクリーンと、本当に小さな、それなのに、何故か2階席がある、かなり印象的(というか変わった)構造のライズXの3スクリーン。シネマライズもライズXも2階席最前列が一番良い席(1階席だとスクリーンが高く、首が痛くなるかも...)というのが共通点だったりもします。


座席は狭く、「ゆったりと寛いで鑑賞する」という雰囲気にはなり難かったり、係りの人たちの接客も今ひとつ素っ気無いのは悲しいところですが、上映される作品群は、なかなか掘り出し物が多いです。


もうちょっと、居心地の良い空間になってくれたら、いうことないのですが...。


それでも、以前は、整理券の配布もなく、人気のある作品だと延々と並ばなければならなかったのが、座席指定制に変更され、3日前から席を取れるようになり、時間ギリギリに入ればよくなったところは一歩前進。

そして、映画館に一番求めたい「興味深い作品を観せてくれる」という点では、都内の単館系映画館の中でもトップレベルであることも確かでしょう。


この20年の間には、渋谷にも新宿にも映像や音響の設備が良く、すわり心地の良い椅子、接客の丁寧な係員...と、ゆったりとした気持ちで映画を楽しめる映画館も増えてきました。アート系映画館の魁として、老舗のシネマライズにも、是非、頑張ってもらいたいところではあります。


シネマライズで観た作品は、


昨年は...

スーパーサイズミー

Ray

ライトニング・イン・ア・ボトル

真夜中の弥次さん喜多さん

アラキメンタリ

サラ~偽りの祈り

バス174

埋もれ木

ヒトラー~最期の12日間

プライマー

トルゥーへの手紙

フリークス


今年は...

ライズ

スキージャンプ・ペア

ブロークバックマウンテン

アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶


これから観たいのは...

ゲット・リッチ オア ダイ・トライン

ハチミツとクローバー


我が家からは、片道30分以内の映画館の一つでもあり、これからも、年に10回程度は通う映画館であることは間違いないでしょう。


ということで...


20周年おめでとうございます!


これからも、印象に残るような作品を上映し続けてくれることを期待しつつ、もっと心地よく映画を観られる空間となってくれることを期待しつつ、これからも、シネマライズを訪れてみたいと思います。




開館20周年特別鑑賞券が発売されていて、早速、購入しました。鑑賞券が5枚セットになって5000円というシロモノ。有効期限は来年の5月末。一年あれば、5枚の券は確実に使い切れると思い、1セット購入しました。(もう、1セット、買っておこうかと思案中だったりもします。)


この特別鑑賞券、限定1000セットだとか...。早く買わなければなくなってしまうものなのかどうか、微妙なところではあります。





http://www.cinemarise.com/