忙しいセレブに代わり服やアクセサリーを買い付ける"パーソナル・ショッパー"としてパリで働くモウリーンは、数カ月前に双子の兄を亡くしました。揃って霊媒体質だった兄妹は、その死後にコンタクトを取ることを約束しており、モウリーンは兄から届くはずの"サイン"を待っていました。そして、何らかの気配を感じながらも、なかなか兄からの"サイン"と確信できるものを受け取れないまま、兄の死の悲しみから立ち直れずにいました。そんな中、モウリーンの携帯に差出人不明のメールが届くようになり...。

 

タイトルにあるくらいだから、もっと"パーソナル・ショッパー"という仕事の設定が生かされているのかと思ったのですが、全くでした。ステキな衣装があれこれ登場する辺りは、モウリーンのお仕事が生かされているということになるのでしょうけれど、ストーリーそのものには、ほとんどその仕事の特性が絡んできません。折角、耳慣れない、興味を惹かれるような仕事なのに、勿体ない感じがします。

 

衣装の力もあり、スタイリッシュな雰囲気は漂うのですが、展開には謎が多いです。スマホの画面が映像全体に広がって、その後のシーンではいきなり全然違う場所にいて...。時間をかけている割には、設定や展開が伝わってきません。

 

突然音がしたり、不気味な現象が起こったりするのですが、それもヘンに意味ありげで意味なかったり...。ホラーなんだか、サスペンスなんだか、オカルトなんだか、中途半端な感じも気になります。

 

タイトルで期待してしまいましたが、それだけにガッカリ感も大きくなってしまったのかもしれません。残念な作品でした。