さまよう小指 [DVD]/小澤亮太,我妻三輪子,末永遥
¥4,104
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5歳で出会った初恋の人、涼介に振られ続けてもヘコたれない、ブスで超恋愛至上主義の桃子。想いと勢い余って涼介の実家を全焼させてしまい絶縁されていましたが、月日が経ったある日、涼介がヤクザの笹神に切られた小指を偶然拾うと、本人に黙ってクローンを作ってしまいます。生まれてきたクローンを"あかいとこゆび"と命名し、幸せな日々を送りますが、やがて、涼介にクローンの存在がばれてしまい...。

クローンを作り出すっていうのは、なかなか面白かったです。そのクローンのお蔭で桃子は、"愛する相手に愛情を注いでもらう"という、涼介相手では叶わなかった体験ができるわけですし、涼介も、"我が身のことを考えず相手に尽くす姿"を目の当たりにすることになるわけです。

とはいえ、一言でいうと、無茶苦茶。ストーリーって何な感じで、個々のキャラクターと勢いで突っ走っています。まぁ、63分という短さだから、それでも後半失速気味にはなりましたが、何とか最後まで辿り着けたってところでしょうか。

このチープな無茶苦茶感が楽しめるかどうかが、本作に魅力を感じられるかどうかの分かれ目ってことになるのでしょう。残念ながら、私は、ダメな方でしたが...。

チープだから悪いというワケではないのですが、チープに徹するならもっと徹底的に安っぽい方が楽しめたと思いますし、そうでないなら、もっとじっくりと手間暇かけた方が良かったのではないかと...。勢いで押しまくった分、雑になってしまったような...。

桃子を演じた我妻三輪子が可愛らしくて、ねっとりしつこいストーカー女子の雰囲気を嫌味なく表現していて、作品の雰囲気を軽く明るく仕上げていましたし、笹神を演じた津田寛治のハッチャケた感じも印象的でした。この2人が本作の一番の見所。

桃子と涼介が安易にくっつかない結末には好感を持てました。

まぁ、ワザワザ観るまでのこともないけれど、レンタルのDVDだし、ところどころに印象的な部分もあったし、時間も短かったから許せるってところでしょうか...。


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