月光ノ仮面
テーマ:映画終戦後2年たった昭和22年のある晩、擦り切れた軍服を身に着けた男が町に現れます。その男は、寄席に入ると、何故か、高座に上がってしまいます。男は、噺家たちにつまみ出されますが、そこに弥生が通りかかり、その男こそが戦前に一世を風靡した若手落語家で、彼女と結婚を約束していた”森乃家うさぎ"だと言います。当面、師匠の家に住み込み、高座に上がるようになりますが...。
元ネタが落語の"粗忽長屋"とのこと。偽うさぎは、作中で、粗忽長屋の噺をブツブツとつぶやきます。
その内容は...。
行き倒れの男を見つけた八は、その男が熊だと主張。その男の遺体を引き取らせようと熊のところへ行きます。で、八は、熊に「お前が死んでいた」と行き倒れを見つけた話をします。最初、八に勘違いだと分からせようとしていた熊ですが、次第に、自分が死んでいるような気になっていき...。
タイトルが「月光ノ仮面」なのですから"どこの誰かは知らない"のですよね...。本作の場合、"正義の味方"でも、"善い人"でもなかったようですが...。
ということで、本作の"粗忽者"は偽うさぎか本物うさぎか...。落語では、この八っつあんと熊さんの掛け合いの中で、強引に説得されていく熊さんの混乱振りが楽しいところですが、本作では、肝心偽うさぎがほとんど喋りません。この喋らない理由も必然性も感じられず、大きな違和感が残ります。
周囲の誰もが本物と全然似ていない(母親だけは一目で見抜いていましたが)とか、師匠が偽うさぎをいつまでも高座に上げ続けるとか、いろいろと意味不明な状況が続きます。
そして、欠けない満月とか、作中の世界が幻想であることを匂わせるような部分もあったりいろいろに解釈できるような、けれど、意味不明な場面の連続で、観ていて疲労感があるのも正直なところ遊女との穴掘りとか、ドクター中松のタイムスキッパーとか、この辺りも、深読みしようと思えば、いろいろに受け止められるでしょう。
けれど、あまりに雑に観る者に投げつけられている感じもします自分はいったい何者なのか、自分が置かれているのは現実の世界なのか幻想なのか...。虚と実の境目が、この世とあの世、過去と現在と未来の境目が、溶け出していくような不安感が観る者を大きく揺さぶるような作品です。ただ、正直、映画作品としての面白さは感じられませんでした。普通に入場料を取って観せるような作品かというと疑問は残ります。
公式サイト
http://www.gekkonokamen.com/index.html







1 ■無題
こんにちは。
この作品気になっていました。
元ネタの落語しらないのですが…
予告編を見た時に、犬神家の一族、の感じの印象をもちました。私だけでしょうか。
見に行こうか迷っていましたが辞めておきます