チョコラ!

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東アフリカにあるケニア共和国の首都、ナイロビから車で1時間の場所。標高1500mにある人口10万人の地方都市、ティカのストリートで暮らす子どもたちは、鉄くずやプラスチックを拾い集めて生計を立てています。タバコも吸う、シンナーも吸う...そんな中でも仲間と助け合いながら生きる姿が描かれます。


路上でゴミを拾いながら、飢えと戦いつつ、やっと命を繋ぐ悲惨な生活をしている...というストーリーを予想してしまいましたが、良い形で裏切られました。


確かにその日暮らしの大変な生活。一日頑張って鉄くずやプラスティックを集めれば、食べていけるだけの収入は得られるとのこと。けれど、そのためには元気で毎日、動き続けなければなりません。病気になったり、怪我でもしたら、十分な手当ては受けられないでしょう。動けなくなっても、何の保障もない生活。死がすぐそこまで迫っているという状況ではありませんが、やはり、不安定で先の見えない生活。


それでも、悲惨さより、明るさ、逞しさが印象付けられる作品でした。


置かれた環境の中、それぞれの精一杯の力を使って生きる姿。彼らがそれ以外の生き方を知らないからということもあるのかもしれません。それでも、一生懸命、環境に適応し、そればかりか、使えるものはちゃっかり利用して生きていこうとする知恵。


彼らを取り巻くNGOについても、それぞれの特徴を見分け、使い分けている様子。


そう、ここで描かれているのは、"可哀想な発展途上国のストリート・チルドレン"ではなく、"どこの社会にでもいるような子どもらしい子どもたち"の姿。


貧しくても、飢えや寒さといった厳しい環境に取り巻かれていても、遊びを忘れない、歌ったり踊ったり笑ったりという仲間たちとの楽しい時間を大切にする子どもたちには、やはり、輝きが感じられます。


ストリートで生きる子どもたちの中には、親もあり、住む家もある子もいます。日本でも、家も親もあるにも関わらず児童養護施設に入所するケースが増えているようですが...。親も健在、家もある、けれど、そこに居場所はない。そんな子どもが案外多いのでしょう。そして、そんな彼らの居場所となり、甘えられる拠り所となっいる場として、モヨ・チルドレン・センターの活動が紹介されています。


私たちの未来を拓く役割を担う大切な存在であるはずの子ども。けれど、実際には、子どもが子どもらしくいることを赦さない社会も多く、子どもの健全な成長を阻害する要素を多く抱えた社会が多いことも確か。


子どもたちは、厳しい環境を生き抜いていく力を持っているもの。子どもの力や可能性を見縊ってはいけない。けれど、それでも、その力や可能性を開かせるためには大人の支えも必要。


"劣悪な環境に置かれた可哀想な子どもたち"にどう向き合うべきか、考えさせられます。そして、そうした問題が、貧しい国のものだけではないことにも気付かされます。


彼らを生み出した背景には、今一歩、迫りきれていないような感じがして、物足りなさも感じましたが、見応えある作品でした。一見の価値アリです。



公式HP

http://www.chokora.jp/



チョコラ!@映画生活

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