パリ、ジュテーム

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パリを舞台にした18人の監督による各約5分のオムニバス。


パリという街の姿が、いろいろな角度から切り取られています。おしゃれで都会的なイメージのあるパリの街。けれど、そこには、移民の問題、格差の問題、差別の問題、治安の問題...、様々な問題が溢れています。そんな街の明暗が描かれます。単なる憧れでもなく、告発でもなく、様々な人々の生活を包み込む街としてのパリの姿が、時には鋭く抉りながら、全体としては慈しむように描かれています。


息子を失った母親の物語(諏訪敦彦監督)、ベビーシッターの仕事に出かけるために幼いわが子を預ける移民の母の物語(ウォルター・サレス&ダイエラ・トマス監督)、刺されて命を失っていく黒人青年の物語(オリヴァー・シュミッツ監督)、女優志願者と盲目の青年の物語(トム・ティクヴァ監督)、離婚を前にした老夫婦の物語(フレデリック・オービュルタン&ジェラール・ドバルデュー)が印象的でした。


5分という時間では、やはり、あまりに短かった印象は拭えません。やや舌足らずというか、十分に何かを描ききれずに終わってしまった感じの作品も少なくありませんでした。もちろん、それなりにまとまりを持ち、一定の世界を作り上げている作品もありましたが、全体的には、薄味になってしまったように思います。また、各編それぞれが、もっと明確に繋がりを持てていれば、全体としてもっと見応えのある作品に仕上がっていたと思うのですが、その辺りも、今ひとつ弱く、そのために、18本を一気に見るとそれぞれの作品の印象が拡散してしまう感じもしました。


映画館で観るよりも、家で、一本、一本をじっくりと観る方が、より深く楽しめる作品のようにも思えます。DVDになったら、是非、もう一度、丁寧に観てみようと思います。



公式サイト

http://www.pjt-movie.jp/



パリ、ジュテーム@映画生活

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