モンドヴィーノ

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ワイン業界のウラ事情を覗かせてくれるドキュメンタリー作品です。


ワインは、地中海を中心とした地域では、ほとんど人類の歴史と共にあると言えるような古い歴史を持ったお酒。そして、今では、世界中で、多くの人々に飲まれているお酒。当然のことながら、ブドウの生産についても、醸造についても、その流通、販売についても実に様々な人たちが関わっていて、そこには、各種の利権も存在し、人々のドロドロとした欲望も渦巻いているわけです。


ワインの世界だけの話ではありませんが、グローバリゼーションの流れが勢力を拡大しています。「売れるワイン」の作り方を世界中に説いて回る「空飛ぶ醸造家」ミシェル・ロラン。巨大な資本をバックに世界中で高値のワインを造ろうとするモンダヴィ一家。ワインの価値を決めることに非常に大きな影響力を持つワイン評論家ロバート・パーカー。ワインを生産する大きな勢力とそれを評価し点数化し価格決定に大きな影響力を持つ評論家が結託して世界のワイン業界を牛耳ろうとしているかのような状況が生まれている影で、伝統的な方法で、その土地、風土に根ざしたワイン作りにこだわり、小さな畑を代々守り抜いてきた生産者たちもいます。


多分、いろいろな業界で同じような事が起こっているのでしょう。それぞれの持ち味を活かし、人生を注ぎ込むように生産する伝統職人のような物作りのあり方と、均一化された個性のない物を大量生産、安定供給し、世界中で売り、巨大な利益を上げていくシステムのせめぎ合い。


新興勢力に飲み込まれていく伝統もあれば、一見飲み込まれているかに見えて、実はしたたかに存続を図っている伝統もあり、一歩も引かず巨大な勢力に対峙している伝統もあり、「地道の頑張っている職人」の底力を見せられたような感じもしました。


伝統も、ただ守られているだけでは、やはり、腐敗するというかマンネリ化する危険はあるわけで、こうした危機を生き延びてこそ、「歴史と伝統」を誇れるようになるわけで、この巨大な波をどう乗り越え、真の伝統としてワイン業界にその存在を示せるか、グローバリゼーションの流れは、伝統を鍛える流れでもあるのではないかと思います。


さて、以前は、結構、いろいろワインを飲んでみたりしていたのですが、最近、あまり飲むチャンスもなかったのですが、久しぶりに美味しいワインを飲んでみたくなりました。


少々、上映時間が長いような気もしましたが、なかなか、興味深く楽しめる作品でした。



公式HP

http://www.mondovino.jp/



モンドヴィーノ@映画生活

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