先に言っておきますと、アルバムには1978年12月10日と書いてあったのです。
そのほかのデータがないので、検証したところ、何とその日に日食はなかったことが判明(^_^;)
どうやら10月2日と間違えて書いたようです、その日の状況が合致しますので。
12月10日は、多摩川で天体観測をしていたことが、他の日付入りの写真から分かりました。
当時中学生。課内クラブ(放課後にやる有志のクラブ活動である課外クラブに対して、授業の一環として行う課内クラブというのが当時ありました)が科学部であったこともあり、
学校の屋上で見ることに。
<太陽投影板に写った日食>
望遠鏡を直接覗くことは厳禁なので、こういった安全な方法もよく使います。
ここに紙を置いて、形の変化をスケッチしたり、
普段だと、黒点の様子も記録したりします。
また、このときのように大人数で観察するときにも重宝する方法です。
“この欠けてるところに月があるんですよ”ってな具合に。
欠けはじめが東京で15:38
食の最大が16:33で食分35%、つまり最大でも35%しか隠れないということです。
欠け終わりが17:23、ほぼ日没時刻と同じでした。
でも、ここから見た場合には、山があるために、実際にはそれより早く沈んでしまいます。
ですから、欠け終わる前、ぎりぎりで太陽が沈むという面白い状況だったのです。
当時、望遠レンズは200mm1本だけ。
太陽の光を減らす減光フィルターも「ND8」という一般用のものしか持っていませんでした。
したがって、これが当時最良の写真というわけです。
しかも、学校の屋上だったので、どこへ移動してもフェンスがあり、
結局、見ての通りフェンス越しの撮影となってしまったのです。
<奇跡的に残っていた、確認用カラーベタ>
プリントの都合上、順番が前後している部分もありますが、
流れの確認や写真の特定をするために、
紛らわしい写真が混在しているときによくやりました。
緑色の太陽がありますが、
これは日食開始時、当時はまだ流通していた、
サングラスという特殊な直接観察用のフィルターを付けて、
望遠鏡を利用して撮影したものです。
全編こうすれば、作品的には完成度が上がりますが、
大人数での観察が出来なくなるため、直ぐに投影板に切り替えたわけです。
わいわい集まっての観望会って、けっこう楽しいので
将来的には、ひなたぼっこるうむのイベントとしてもやろうかな?