4 暗号付の招待状 「異次元の狙撃手」 プレストーリー | ひまわりの散歩道

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劇場版名探偵コナン「業火の向日葵」の感想をメインに
コナンについて好き勝手、書き散らしています。
 
 
 

◇ 4 暗号付の招待状 「異次元の狙撃手」 プレストーリー ◇

初版限定盤ディスクに収録されていたテレビアニメ
劇場版プレストーリー 「暗号付の招待状」 です。

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毛利探偵事務所を若い女性が訪れます。
結婚パーティーの招待状をもらったけれど、
開催場所が暗号仕立てになっており
今日行われる会場の場所が判らない、とのこと。

毛利探偵が予想した場所へ女性はいったん向かいますが
暗号を解いたコナンが、場所が違うことに気付き
女性に連絡します。

その後、女性の様子にひっかかりを感じたコナンが、
女性の実家に電話すると、警視庁の刑事が来ており
連絡の取れない女性を探しているとのことでした。

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お話の前半はこんな内容です。

これ、劇場版プレストーリーとして、
公開日のテレビアニメで放映されたお話で

暗号に組み込まれた場所が、劇場版の舞台である、
ベルツリータワーと関わってきます。

ただ、お話自体はつながっていない、かな。
「向日葵」 はプレストーリー自体が
劇場版の伏線になっていましたが
こちらはそういう繋がりはなく、
あくまで単独のお話ですね。


以下、感想。

まずは、絵がちょっと・・・残念でした(泣)。
いや、悪い訳じゃないんですが、あんまり可愛くなかった~~。

でも、お話自体は、良くできていて、面白かったです。
暗号もですが、犯行 (未遂) の理由や、
凶器の入手経路、そして、結末。

どれも無理がなく、よく練られているなあと思いました。

劇場版のプレストーリーなだけあって
アニメオリジナル作品の中では、
かなりハイレベルだったと思います。

あと、ラスト、コナンの、止め方も良いですね。
メッセージを、とっさに
「相手が確実に判る暗号」 にする発想がすごいな、と。

多分、あのメッセージだけすばり送っても
相手には響かなかったと思うんですよ。
「あなたに何が判るのよ!」 てなってしまって。

でも、暗号で送ると、受け取った側は
暗号を解く、と言うワンクッションがあるので
少し冷静さを取り戻りた状態で、メッセージに接するんですよね。

例えば、言葉で伝えても伝わらないことが、
手紙だと伝わることがある、と言うような
手段の大切さを考えさせられました。

ただ、それでも、あのメッセージで思いとどまれたのは
受け取った本人の、心のどこかに
「思いとどまりたい」 「止めて欲しい」
と言う気持ちがあったんだろうと思います。

カモフラージュとは言え、可愛い花束を持っていた訳ですし。
そもそも、パーティーの招待状って、前々から来てるんですから
当日まで、場所が判らないままほうったらかしておいたのは
当日まで迷っていたってことでしょう。行くかどうか。

そして、毛利探偵事務所を訪れたのも
もしかしたら、名探偵と言われる毛利小五郎に、
自分の思惑を見ぬいて、止めて欲しかったんじゃないかな。
意識していないとは思いますが。

そういう、本人が自分でも気づいていない 「思い」 に
コナンはとても鼻が利くというか、敏感ですからね。
月影島の事件と言い、甲子園球場の事件と言い。

そういう、声にならない声を聞き逃さずに
相手が求めているものを与えることができるのが
コナン&新一さんの、一番すごいなと思うところ。
ホント優しいなあ~、と思います。

さて、この 「暗号付の招待状」、
この前年の 「絶海の探偵」 のプレストーリーも、
この翌年の 「業火の向日葵」 のプレストーリーも、
共通するのは、殺傷事件にいたらず、
後味の悪さがないことですね。

コナンって、後味の悪い殺人事件が結構多いので
こういうお話は、穏やかで良いなあ~て思います。


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