「熱」とか「余分な水」のような悪さを起こしている原因を「邪」と呼んでいます。

アトピー性皮膚炎の治療の原則はまずこの「邪」を追い出すことです。

皮膚を真っ赤にしている「熱のj邪」、皮膚に水ぶくれやジュクジュクした汁を出している「湿の邪」。

このように邪が体の中に入っている状態を「実証」といいます。

つまり体の中に余分なものが入っている状態です。

一方、体の中に必要なものが欠けている状態、例えば血が足りなくて貧血を起こしていたり、気が不足してフラフラしている状態を「虚証」といいます。

余っているときは取り去り、不足しているときは補うというのが中医学の大原則なのです。

例えば、風邪をひいた時。

風邪は文字通り、風(ふう)という邪が体の中にはいった病気です。

原因となる風(ふう)を取り除いてから体を補っていく薬を使わないと風邪(ふうじゃ)はますます勢いを増して居座ってしまうのです。

このような理由から、真っ赤になったりジュクジュクしたアトピー性皮膚炎の治療はまずこの熱や湿の邪を取り除くことが第一段階なのです。

弱っている内臓のひずみはその後の第二段階の治療になります。

一方、ステロイドの軟膏は、熱や湿の邪を追い出すのではなく、取り合えずなだめて抑えているだけです。

しかし、ステロイドを急にやめてしまうと、リバウンドして、もっとひどい状況になることがあります。

そこで、そのような場合はステロイドを使いながら、熱や湿の邪を追い出す方法をとったほうが有利なのです。

アトピー性皮膚炎の治療には、このような段階を踏みながら、一進一退を繰り返すので覚悟が要ります。

その間は私たちも患者さんも忍耐と努力が必要になる場合が多いのです。

私どもの薬局では、お客様との信頼関係が一番大切なものと考えています。

些細なことでも遠慮なくご注意ご意見を頂ければ幸いです。
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