2009年01月26日(月)

どうして丸い欠損を縫うと、その傷は長くなるの?

テーマ:形成外科

黒子や色素性母斑あるいは良性腫瘍などを手術で取る場合に、


患者様には施術の説明を行います。


その際に、


皆様が気にされるのは、


“取った後どうなるのか?”


・・・ということです。


つまり、傷の長さなどを心配されるわけですね。



例えば、


直径1cmの比較的大きな丸い(ほぼ円形に近い・・・)形の黒子を取る場合、


切り取った後はだいたい同じ大きさの欠損が出来ます。


正確に言うと、少し広がります(*)


  (*)これは皮膚同士には張力があるためです。


この丸い欠損を糸で縫合するわけですが、


もちろん同じ・・・


つまり1cmの長さの傷にはなるわけではありません。


必ず長くなります。


このことはきちんと説明しないといけません。


よく、



「先生・・・

 

 どうして大きな丸いものをとった後、


     縫った傷が長くなるのですか?」



・・・という質問を受けます。


その質問に対し、


僕はいつも2個のカラーボールをみせて


以下のように説明しています。



【丸い欠損を縫合した場合】


ヒルズ美容ステーション


ボールに丸い穴をあけます。


それをそのまま縫合します。


ヒルズ美容ステーション

上から見てもそんなにおかしくはありませんが、


横から見ると、


ヒルズ美容ステーション

両サイドが“山”のように出っ張っています。


このような丸い欠損をそのまま縫合すると


必ずこのような変形が生じます。


これを我々形成外科医は


“犬の耳”・・・


つまりdogearと呼んでいます。


ボールなのでまだいいですが、


これを人間の体、


特に顔などにつくっては大変ですよね。


このような場合、


両サイドの“山”を平らにしないといけません。


つまりdogearの修正を行います。


このために傷が長くなるのです。



では・・・


丸い欠損でなければどうか???


【紡錘形(楕円形)の欠損を縫合した場合】


ヒルズ美容ステーション


今度はもともと紡錘形(楕円形)にあけた穴を縫合してみましょう。


この際に、丸い黒子以外の正常組織を一部・・・


最小限度ですが切除するデザインになります。


ヒルズ美容ステーション


そのまま縫合しても、



ヒルズ美容ステーション

横からみてもdogearはできていませんね。



そうなんです!


丸く大きな黒子を取る計画をした場合、


どちらにしても傷が少し長くなるのです。


最初に紡錘形(楕円)のようにデザインして切除するか、


もしくは後でdogearの修正を行うことになります。


これは各先生の好みにもよります。



ではもう一度見比べてみてみましょう。


ヒルズ美容ステーション  ヒルズ美容ステーション


ヒルズ美容ステーション  ヒルズ美容ステーション


ヒルズ美容ステーション  ヒルズ美容ステーション

何でもそうですが、


ただ単純に縫ってもいけません。


形成外科医は


傷>>>愛護的に!


傷の長さ>>>出来るだけ短く!


傷の方向>>>出来る限りシワに沿うように!


常に心がけているわけです。


もちろん


このような変形ができないようにデザイン・縫合することも大事です。



                              丸山成一



dogearは今回説明した場合以外でもできる可能性があります。









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