夏休み期間中の7月27日と28日の2日間、技能五輪時計種目強化講習会が実施されました。
技能五輪は旋盤技術や日本料理などさまざまな職種で、
23歳以下の若い技術者がその技能を競う全国大会です。
20年以上途絶えていた時計修理種目が復活して今年で3年になります。
過去2大会の成績は、国内有名メーカーの技術者が上位を独占していました。
技能五輪では、ただ順位を決めるだけでは無く、成積の優秀さも求められる為、
今回の講習会では参加者全体のレベルアップを図る事を目的として開催されました。
技能五輪大会で委員を務められている方々がお集まり下さり、講師を担当してくれました!
第53回大会の課題詳細がまだ発表されていない為、
過去の大会にならって作業内容が決められました。
下記の内容を2日間・16時間の講習しました。
・機械式時計(オリエント社製cal,46943)の力の伝達・構造説明
・上記ムーブメントで不具合検出診断手順、方法(講義・座学)
・上記ムーブメントの不具合修正(作業)
・アナログクオーツ時計(SEIKO社製 cal,V743)について講義
・上記ムーブメントで不具合検出診断手順、方法(講義・座学)
・上記ムーブメントの不具合修正(作業)
大会では作業ができるという事だけでは無く、その解析・説明も要求されます。
頭では理解できていてもそれを文章で表現する事に慣れていない為、これも今後の課題です。
講習会中は選手2名に対して講師が1名付いてくれるという、
選手にとってとても有難い特別な環境でした!
ありがたい環境ではあるものの、大先輩に見られながらの作業で、
選手達は緊張し、手が震えてしまう事もしばしばでした。
間違った作業には、その都度的確な指摘が。
普段では考えられない程の緊張に包まれた、本番さながらの雰囲気で実施された今回の講習会。
大会当日になれば大勢の方に見られる環境での作業を強いられることになる選手たちにとって、非常に良い経験になりました。
大会本番は12月。今回の経験を存分に活かし、選手たちには頑張ってほしいです!