私がもっとも尊敬する心理療法家は、故河合隼雄(かわいはやお)氏である。
 

河合 隼雄(かわい はやお、1928年〈昭和3年〉6月23日 - 2007年〈平成19年〉7月19日)は、日本の心理学者。京都大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授。文化功労者。元文化庁長官。
専門は分析心理学(ユング心理学)、臨床心理学、日本文化。学位は博士(教育学)。兵庫県多紀郡篠山町(現・篠山市)出身。
日本人として初めてユング研究所にてユング派分析家の資格を取得し、日本における分析心理学の普及・実践に貢献した。また、箱庭療法を日本へ初めて導入した。
臨床心理学・分析心理学の立場から1988年に日本臨床心理士資格認定協会を設立し、臨床心理士の資格整備にも貢献した』(引用:ウィキペディアより)

 

日本人の日本人による日本人のための心理療法の普及を心から願い、実践し、普及させた方だと思ってる。

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私が心理学を学び始めてまもなく彼が亡くなった事は、とても悲しかった。


もっともっと勉強させて欲しかった。

 

その彼が亡くなる1年前に茂木さんと対談した本を久しぶりに手に取った。

 

こころと脳の対話 こころと脳の対話
1,260円
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この本は、心理学を学んだ経験のある人でないと、少し読みにくいと思う。
ユングや箱庭療法についての学びがあると、とても面白いと感じるはず。

 

河合氏によると、フロイトが自分の著書の中で数多く登場させた

「ゼーレ」(魂)という言葉を
アメリカでは、「ソウル」と訳さず「マインド」に変えたそう。

そして、フロイトの精神分析を「科学」のように持っていったのがアメリカだと。

アメリカ人にはそれがあっていたのだろう。


でも、日本人には合うのかな、とずっと疑問だった。

 

スピリチュアルや心理学、精神世界に救いを求める人は多い。
だけどそのほとんどが、アメリカから来たメソッドだ。


ヨーロッパ発祥のものも、アメリカ経由で全く別のものになり、日本に入ってくる。

(この書籍の中には、そのあたりの事も書かれてます)


自分の悩みを解決したくて、必死で学んだり講座に出ても

どこか浮ついて、堂々巡りになってしまう人が多いのは、

海外文化色(特にアメリカ)の強いメソッドや哲学を

そのままインプット、ダウンロードしてるだけだからではないのだろうか。


日本人の本質的な心の変容に何かが足りないからなのではないか。


そもそも、日本人には日本人ならではの

アイデンティティや価値観があるのだから。