「解剖と変容 アール・ブリュットの極北へ」 | 土方美雄の日々これ・・・

「解剖と変容 アール・ブリュットの極北へ」

3月25日までの会期で、兵庫県立美術館で、「解剖と変容:プルニー&ゼマーンコヴァー チェコ、アール・ブリュットの巨匠」展が、開催されている。その後、5月26日~7月16日の会期で、広島市現代美術館へも巡回・開催されるが、巡回されるのはそれだけで、残念ながら、東京には来ない展覧会だ。出来れば観に行きたいが、3月は家族旅行の予定に加え、取材で沖縄に行く予定もあって、そのことのためだけに、兵庫県まで行くのは、難しいだろう。

ただ、幸い、その図録が、「解剖と変容 アール・ブリュットの極北へ」(現代企画室、2400円)として、書店でも発売されている。

同展&同書は、アール・ブリュット(アウトサイダー・アート)の殿堂、パリのabcdギャラリーで2009年に開催され、大評判になった、チェコの2人のアール・ブリュット作家、ルポシュ・ブルーニー&アンナ・ゼマーンコヴァーの作品を紹介する展覧会を、日本で再現するものだが、それだけでなく、abcdの創立者である、ブリュノ・ドゥシャルムが、翌2009年に制作した長編ドキュメンタリー映画「天空の赤 アール・ブリュット試論」を、併せ、日本初公開するという、大変、充実したもので、巡回するのが兵庫と広島だけなのが、本当に、残念だ。

東京に住む私は、とりあえず、本で2人のチェコのアール・ブリュット作家の作品を堪能すると共に、「天空の赤」については、将来、DVD等で発売されないかなぁ???と、淡い期待を抱いている。