2009-12-24 18:23:32
夜汽車の機関車達(その5)
テーマ:夜汽車シリーズ今回はディーゼル機関車の雄、DD51について書いてみる。
1.DD51概要
DD51は昭和37年に登場した客貨両用の幹線向けのディーゼル機関車である。
昭和30年代も後半になると、電化区間の進展により無煙化が始まっており、非電化区間の無煙化が課題となっていた。
昭和33年には電気式(ディーゼルエンジンで発電を行い、モーターで駆動する)のディーゼル機関車DF50が登場し無煙化を始めていたものの、DF50は蒸気機関車のC57より非力であり、無煙化はできるものの速度面での問題があった。
そこでC61並の速度とD51並の牽引力を狙って開発されたのがDD51である。
先に登場した入替用の機関車DD13が安定した性能を発揮していることから、DD13が採用している1000PSのエンジンDML61Sを2機搭載し、トルクコンバータの技術進展もあって、動力伝達は液体式(エンジン自体を動力とし、トルクコンバータ(液体式変速機)により変速する。自動車のAT車と類似の方式)となった。
軸配置はB-2-Bとなっている。
中間の従台車は荷重をコントロールできるようになっており、これにより軸重を条件によって変更できるようになっている。
さて、DD51最大の特徴はそのスタイルで、幹線用でありながら車体中央に運転室を持つ凸型をしている事だろう。
これは線路の弱い亜幹線にも使える様に軸重を減らし軽量化するのが目的で、入替用としては珍しくはないが幹線向けとしては世界でも珍しい部類に入る。
しかしながら、十分な出力と安定した性能から16年間に渡って製造が続けられ、649両もの大勢力となった。
このため、四国を除き「非電化区間では何処でも見られる」と言える程のディーゼル機関車の代名詞的存在となった。
なお、実際には線路の弱いローカル支線には入れなかったのは言うまでもない。
なお、DD51は試作機の他、量産型は大きく分けて3タイプある。
0番台は非重連型と呼ばれ、試作機を含めて重連用の機器がない。
客車牽引用に蒸気暖房装置を搭載している。
20号機以降はエンジンが改良型のDML61Zとなり、1100PSへパワーアップしている。
0番台は試作機を含めて総勢53両で、このうちの一部は20系客車牽引用のブレーキ装置を搭載している。
なお、一次試作機の1号機はライトが車体から飛び出た形になっており、運転台上に庇がないため丸みを帯びた独特のスタイルで、他の機体と印象が異なっている。
また、登場時は茶色に白い帯という出で立ちだったが、後に2号機以降同様の朱色を基調とした標準的な色になった。
500番台は重連を考慮したタイプで、492両の最大勢力となっており、実質の標準型である。
スタイルは0番台後期と同じである。客貨両用のため基本的には蒸気暖房用設備を搭載しているが、一部の機体は蒸気暖房用ボイラが省略されている。
このうち501~592号機は機関車単体用のブレーキ弁(単弁)を操作した際に補機のブレーキが作動しない半重連型と呼ばれている。593号機以降は単弁を操作した際に補機のブレーキも作用するようになり、全重連型と呼ばれている。
なお、半重連型も一部改造して全重連型になったものも存在した。
ところで、500番台は492両製造されているが、後述する800番台と番号が重複するため、799号機の次は番号が飛んで1001~1193の番号が付いている。
1001号機以降は番号が飛んだだけでなくルーバーの形が変更になったり、ナンバーがブロック式のプレートになるなど、若干外観が変更された。
800番台は基本は500番台全重連タイプと同じながら蒸気暖房装置を省略して貨物用としたもので、500番台と平行して作られた。
800番台は104製造されたが、900番台は国鉄の慣例として試作車に付番していたことから、500番台同様899の次は番台が飛び、1801~1805となった。
さて、DD51は東北地区を皮切りに蒸気機関車を置き換えていった。特にD51の後釜としてDD51が入る事も多かった。
このため蒸気機関車ファンには目の敵にされることもあったようだ。
北は北海道から南は九州まで配置され、使用する地区による仕様の違い(酷寒冷地向け、寒冷地向け、暖地向け)も現れた。
幹線向けディーゼル機関車にはDD51の後発として大出力エンジンを積んだDD54と、より軸重を落として低規格路線を走れるようにしたDE50が登場したが、DD54は故障頻発でまともに使い物にならず、DE50は動力分散化と電化が進んだため既に牽引対象もなかったことから、DD51が引続き生産され、蒸気機関車を一掃した後は性能の劣るDF50や故障だらけのDD54を置き換えて行った。
昭和60年代になると電化の進展や貨物列車・客車列車の減少に伴い、初期型は経年もあって廃車が始まっている。
JRにも多数が引き継がれたが引続き廃車は進み、基本番台は全滅。500番台も半重連型は全車廃車になったが、残りは後継となるディーゼル機関車が誕生しなかった事もあり貨物用を中心として生き残った。
平成に入ってからようやくJR貨物が北海道向けに新型の電気式ディーゼル機関車DF200を誕生させDD51を一部置き換えたが、他の地域向けにはDF200に使用したエンジンに換装して更新工事を行っており、まだまだ活躍する見込みである。
また、旅客鉄道用は少数ながら貨物列車の牽引と臨時の客車列車用に数両残しており、後継機を開発する程の需要もない事からもう暫く活躍する姿をみることができそうだ。
2.我が家のDD51
我が家のDD51はTOMIX製で、近年リニューアル生産されたものだ。
さすがに最近の製品とあってディテールは秀逸で、特徴あるスタイルをよく表現している。
なお、モデルは準寒冷地向けまたは暖地向の500番台となっていて、ナンバーは選択式となっており、自分は692号機を選択した。
同車は佐倉に永年配置されたが、昭和54年頃に米子に異動し、山陰本線で活躍した。
我が家への導入目的は主に「さんべ」「だいせん」牽引用だが、無論実車同様非電化の雄として広く活躍している。
ブルートレイン用のヘッドマークも製品に付いているので、運転会では「出雲」のヘッドマークを付けて20系客車の先頭に立った事もある。
ディテールと安定した走行性は文句なしなのだが、難点はカプラーである。
電磁アンカプラー対応のアーノルトカプラーが付いているのだが、これが簡単に上を向いてしまい、カプラーの相性によっては走行中に自然開放してしまう事が何度もあった。
かといって、我が家の客車は編成の柔軟性を考慮して見た目犠牲で全てアーノルトカプラーとしているため、他のカプラーに変更する訳にもいかず頭の痛いところだ。
3.DD51つれづれ
DD51は非常にメジャーな機関車だが、自分にとっても馴染みのある機関車だ。
というのも、八高線が非電化の時代によく拝島駅にタンク車をひきつれて止まっている姿を見ていたからである。
文鎮の親分のような凸型ボディーがラジエターファンの上に付いている風車の様なモノと共に強く印象に残っている。
しかしながら、客車を引いている姿はあまり見た事がなく、どちらかと言えば貨物用の印象が強い。
そんなDD51だが、実は長時間じっくりと見た経験がある。
高校時代に鉄研の旅行で「ユーロのりくら」号に乗りに行った際に指定席が展望車だったのだが、岐阜から高山までは最前部。つまり機関車のすぐ後ろだったのである。
その時に牽引したのが欧風客車ユーロライナーと同じ塗装を施したDD51 592だった。
半重連型のラストナンバーでSGボイラ非搭載の機体だが、7両編成で電源・暖房を自前で持つユーロライナーには全く問題なく、実用一点張りのスタイルに特別塗装が施された姿は思った以上にかっこよかったのを覚えている。
その592号機はユーロライナーより早く鬼籍入り。後継機も登場したが、ユーロライナー自体がいまや過去帳入りしてしまった。
他に特筆すべき特別塗装と言えば、やはり北海道の北斗星用牽引機だろう。
ブルートレインに合わせたブルーに金の帯があしらわれ、キャブには星の模様が施されている。
これがまたなかなかよく似合っていてカッコイイ。
しかも、勾配区画を超えるためか重連で運用され、なかなか勇壮な姿である。
残念ながら実車を直に見た事はまだないが、写真でもその魅力は十分伝わって来る。
無論機会があれば直に見てみたいのは言うまでもない。
見た目を狙ったデザインではないが、やはり機能美と言うべきか。
無論、一般塗装も良い。特に青や茶色の旧型客車の先頭に立つ姿は、その武骨なスタイルと共にマッチしており、朱色が編成のワンポイントになっている。
不思議にもどんな列車にも似合っていてEF80の様に旧型客車が一番似合うと言う訳でもないのだが、旧型客車との組み合わせはローカル列車独特の味わい十分で、旅情を掻き立てられるものだ。
急行編成も良いが、オハ61系中心のローカル編成もよく似合う。
そういう意味では秀逸なデザインと言えるのかもしれない。
余談だが、DD51の一部には物々しいプロテクターを装備しているものがある。
非電化区間でタブレットを自動でキャッチする際に車体を保護するものだが、これがゴツくてカッコイイ。
遠い将来かもしれないが、DD51をもう一両買ったら付けてみたいとおもう。
写真1枚目:実用一点張りのスタイルとなったDD51。多数のハッチやルーバーが配置され、メカニカルなスタイルだ。
写真2枚目:凸型の車体が特徴的なサイドビュー。
赤い車体に白い帯と防振ゴムがアクセントになっている。
「文鎮の親分」とはいいえて妙だ。
写真3枚目:「ボンネット」の上にもハッチがいっぱい。
上から見ると灰色が目立つ配色になっている。
最前部のラジエターファンがひときわ目立つ。













