先日、「地域の情報発信にFacebookを活かす法」を書いた。
集客のプロでもない僕の発信に、意外にも多くの人が反応してくれた。
これに気をよくして第2弾を、と思ったのだが…。
■facebookの周辺が騒がしい
さすがにfacebookだ、いろいろ状況が騒がしくなってきた。
何が騒がしいかと言えば、
一つは「いいね!」ボタンの使い方についてのおかしな動き。
もう一つは、facebookを集客のツールにするとの即物的な提案のラッシュだ。
僕はもとよりfacebookのごく初心な利用者である。
アカウントを取ったのは今年の1月。
ツイッターについても同様で、
フォロワーこそ12万人近くいるが、始めたのは昨年の6月。
2つのソーシャルメディアの機能について、
まだ知らないことはたくさんある。
そんな素人が何を言いたいのかと言えば、つまり
このごろfacebook周辺で起きている動きはおかしい!
狂っている、あるいは
的外れだ!!、ということだ。
これらの現象は、いかにもニッポン的だと思う。
実に短兵急で、即物的だ。
効率、いや功利的な面ばかりに意識がいき大切なことを忘れている。
■facebookは、10年後の社会を変えるツール
大前提としての僕の予測を言っておく。
ソーシャルメディア、特にfacebookはこの先、10年、20年たてば
社会を変えていくツールになると思う。
その可能性があるからこそ僕はツイッターで、
1年で10万人ものフォロワーを集めたのだ。
無名の個人が個(孤)メディアになるための「1人社会実験」として。
一方、facebookで僕は、友達を増やすことに汲々としていない。
facebookには、拡散型のツイッターとは別の方法があると思うからだ。
いずれにしても、ソーシャルメディアにおける僕の立ち位置は、
10年先を見ながらまだヨチヨチ歩きを始めたところ。
いろいろなことを発信し、その反応を探っている。
とは言いながら、今のところ僕は会社員であり、夜は受験生である。
だから、やりたいこと、試みたいことがたくさんあるが、
少しずつしかできない。
でも今は、それでちょうどいいと思っている。
なぜならツイッターもfacebookも、まだ始まったばかりだから。
ツイッターもfacebookも、人と人とをつないでくれるツールだ。
この1年間で信じられないような出会いがあった。
そして今年、facebookを使い始めて始めて、
「人をつなぐ」ツールとしては最強・最適を実感している。
このコミュニケーションツールをじっくり育てたい、
というのが僕の願いだ。
ところが今のニッポン、それを許してくれない。
■いいね!自動化ツールや集客本のラッシュ!!
ゆっくり熟成して社会を変えるツールに育ってほしい
という僕のfacebookへの期待感が、何やら危ういものになってきた。
一つは、facebookの「いいね!自動化ツール」の登場だ。
これについては前のブログ
『「いいね!」自動発信ツールはFacebookを滅ぼす!』
で思い切り批判したので、そちらを読んでほしい。
もう一つはfacebookを利用する「集客本(テキスト)」のラッシュである。
僕自身、出版社を来春立ち上げたいと思っているので、
人の本にあまりケチを付けたくはない。
しかしあまりにピント外れなので物申したくなる。
人を集めれば「勝者」ですか!
売れ筋の本を出したいのだから気持ちはわからないではないが、
虚像を売ってもらっては困るのだ。
「Twitter+Facebookとブログでゼロ円集客!」
「Facebookは集客の魔法のツール」
などと喧伝するのは、やめてもらいたい。
facebookを持ちあげたはいいが、
信じて実行した人は、効果のなさに落胆してfacebook離れ…。
これでは、ひいきの引き倒しだ。
じっくり熟成どころか、最強のツールを立ち枯れさせかねない。
■頭を冷やしてよく考えてみよう
ツイッターやfacebookは「口コミ」のためのツールだろうか。
情報の受・発信、かつコミュニケーションのツールだから、
当然のように「口コミ」的な効果が生まれることはあるだろう。
しかしそれは本来、副次的な効果(わき役)である。
これを計算づくで起こしましょうよ、というのが集客本の狙いだ。
しかし計算して、いつでも成功するなら、世の中facebook長者ばかりになる。
そうならないのは、単純な理由だ。
つまり、facebookの参加者はまだまだ少ないということ。
しかも、参加者の多くは知的好奇心にあふれ前向きな人たちである。
広告のにおいがする情報には、まず乗ってこない。
この人たちは「交流」を求めているのであり、
お得な(お手軽な)広告を求めているわけではない。
これに関連して、もう一つ肝心なことがある。
それは
発信する情報に「価値」があるかどうか、ということだ。
■「価値がある情報」を発信できますか?
「価値があるかどうか」は他人(ひと)が決めてくれる。
自分の思い込みで「価値」が生まれるわけではない。
だからモノを売る、人を集めるための情報が
人からもてはやされる条件は、かなり厳しいと思った方がいい。
ながくマスメディアにいた経験から言うと、
人々が求めている情報は驚くほど早く、広く伝わっていく。
逆に、求められていない情報は大見出しを付け、
広いスペースを提供しても、思ったような手ごたえが得られない。
人々が何を求めているか、
メディアの中にいる人間は往々にして「分かったような気になっている」。
情報のプロ、マーケティングの手連れ(てだれ)くらいに思っているから。
流行!時流…、最先端? それが何か…
このごろ、つくづく僕はそう思うのだ。
それを見事、当てることができるなら、
マスメディアが今こんなに苦しむことはない。
よかれと思って企画を組む、番組をつくる。
それを評価するのは読者・視聴者だ。
そして僕らはしばしば、世間の関心を読みあやまる。
優秀な記者より、鋭敏なプロデューサーより、
現実は先をいっている。
しかも、その流行をつくりだすのがフツーの人々であるのが現代だ。
■「数の幻影」を追うソーシャルメディア狂騒
だいぶ脱線してしまった。
僕が言いたいことは、
今のソーシャルメディア狂騒曲を見ていると、
マスメディアと同様の錯覚に陥っている!、ということだ。
どこまで行っても数、数、数…、「数の幻影」を追っている。
大宣伝をすれば、いっとき人は集まるかも知れない。
運がよければモノも売れる。
店には行列ができるかもしれない。
それが「成功」ですか?
一瞬の繁盛より、20年先も30年先もその店が在り続ける…
そんな成功こそが、僕には確かな成功だと思える。
個(孤)メディアであれ、マスメディアであれ、
そういう成功情報、
なぜ成功が持続しているかという情報を伝えることが
「価値ある情報」を伝えたことになるのではないか。
自分がソーシャルメディアを発信する側として考えてみれば、
持続する成功の秘けつを持っていることこそが、価値だ。
それは、人に見えないところでの努力であったり、
お客さんへの何げない心配などり…、
数えだしたらきりもないだろうが、
そういう一つひとつが「価値ある」情報であり、
人はめったにそれを語らない。
■facebookの機能による自動的な成功???
facebookに口コミ効果がないなどとは言わない。
集客成功事例が出ないとも言わない。
しかしこれだけは断言できる。
その成功は、facebookの機能による自動的な成功によるものではない、と。
ツイッター、facebookとおつきあいしてきて僕が感じるのは、
『ソーシャルメディアはアナログだ』ということ。
正直であること、ウソをつかないこと、人を思いやること、
人間として生きるための基本動作ができるかどうかが、
ソーシャルメディアでつきあい上手になれるコツだ。
あたりまえのこと、つまり”常識”があるかどうかなのだ。
ノウハウ本や講演を聞いて、いいね!をたくさん押しても、
付け焼き刃はたぶん成功しない。
ふだんの交流をサボっていながら、
都合のよいときだけ「こっちを向いて」と呼びかけても、
人は振り返ってはくれない。
<ここからは「著者ページ」と「著書」の紹介です>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こんな視点、はじめてだ!
「なぜ?」を徹底追究
ジャーナリストの視点で電本3部作
※著者ページ
http://denhonkan.jp/meikan/detail.html?ab_id=7
※著書
『秀樹さんが教える まだまだ奥が深い Facebookの教科書』
Vol1.
Facebookの基本のキ」。
「入門書」ですがかなり濃い内容です。
いいね!の原理、エッジランクやクチコミ発生機能について 核心を伝えます。
Vol.2
Facebookのビジネス活用術。
個人やお店、小さな会社は大企業や有名人を見習ってはい けません。。
バラマキマーケティングより友達を大切に。
Vol.3
Facebookのスーパースターたちを紹介しています。
「誰か」って?
まあ、立ち読みでご確認ください。
インフルエンサーの投稿術を詳しく伝えます。