食品の安全について⑧ ~箸休め~ | K&K FARM 小原英行のブログ

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同じ江戸川区の門倉農園と共に、発祥の地江戸川区で都内の学校給食を中心に小松菜を栽培出荷しています。

むー・・・

もうさ、毎日毎日なんなのよっ!!!


いままでのあのくだらなさは

どこ行ったのっ! by 一部の愛読者w




うん、そんな人いないよねw

うんwそんな人いないよww


というわけで、連日半端ない編集作業で結構忙しいw

じゃー、書かなきゃいいじゃん。ってのはわかってるんだけど

コレって結構重要なんだと思うんだ。


で、ここまできて読み返してみて・・・

なんとなくさ、みんなも感じてるかもしれないけど



『農作賛成♪もっと使おう』とか

『添加物も役に立ってるよね♪』とか?



そんな風に受け止めてない?

その受け取り方は間違ってると思うんだよね。


正しくは、農薬も添加物も、自然物も野菜も。

その中にある毒性のリスクは食品の安全において同様にリスク。

有機無農薬を安全とするのは安易すぎるということ。


元々農薬はリスクの一つではある。と言っているしね。


松永先生のいうリスク。


・農薬

・微生物

・カビ毒

・天然の発がん物質

・加工品に用いる食品添加物

・加工調理でできる毒性物質

・その他、いろいろ。



要するに何をどれだけの量摂取するかで

体内への影響=リスクが変わってくる。


と言っているわけ。


それでもさ、なんつーか自然批判、有機農法反対!

みたく聞こえるのは、現状の世論が



『有機無農薬万歳!安全安心!!』




バンザ━━━ヽ(*´□`)ノ゙━━━ァイ!!!



ってなってるからだよ!!w

なりすぎてるよ、実際。有機無農薬が安全だと思ってきたけど

そうでもないことがわかってきたでしょ?安全の観点から。


その根拠ない、わけのわからない世論に対して

切に『食品の安全』を中立的な立場と科学的根拠から説明しているのが

松永先生だと俺は思う。だって、ドストレートだもの言っている理論が。


反面、色々なサイトを見て



○○農法が正しい!安全。

大自然の恵み♪だから安全♪

農薬使うとえぐみが増すから子供が食べない。

天然の○○




とかさ・・・キリがないんだけど・・・w

そしで、何故かおっさんが笑顔で写真だしてるっつーw

もう妄想が激しすぎて、専門家の間では『宗教だろw』

と放置されてる部分は実際ある。


あの吉田先生との勉強会の時もそうだった。


硝酸態窒素が入っている野菜を毒だとか

入ってない野菜が究極で、腐らないで枯れるとか・・・

そういった話を言って己らの野菜を高価で売る人がいるんだが



俺が、そういったことは本当にあり得るのかと

訪ねてる途中で・・・




| ゚Д゚*) それは宗教かなんかですか?w




と失笑。


その時の模様はコチラ。


吉田先生とお勉強1~序章~

吉田先生とお勉強2~序章2~

序章2 ~追記w~

吉田先生とお勉強3~硝酸態窒素について~

吉田先生とお勉強4~概要~



長いけど、こちらも勉強になります。

非常にいい話だと思う。


その他参考資料。


有機栽培と慣行栽培(歴史)

化成肥料

有機肥料+有機土壌の形成について①

有機肥料+有機土壌の形成について②

化成肥料の可能性と実験①

化成肥料の可能性と実験②

化成肥料の可能性と実験③

自然栽培と果て無き妄想w

まとめ


注)全部読むと知恵熱出ますw



要するに有機無農薬だから安全・安心。と連呼するのは

よっぽど勉強不足か、ただ売りたいだけなんだと思う。

安全を本当に証明するなら、せめて俺のように↑くらいは

調べるはずだし、松永先生のような専門家はいるのだから

耳を傾けて考えるべきだった筈。


実際聞いてみて、この話の方が随分うなずける。



まぁ仕方ないけどね・・・

飽食の日本。モノがあふれる日本。

その中でどうやって生き残るかっちゅーのは・・・

売るために様々な手段をとらなけりゃならないわけだし。


まぁそのあたりはまた別の機会に触れるとして・・・



そうそう、農薬や添加物の話。



天然にも自然にも化学・人工にも色んなリスクがあって。

っていうのはわかったけど・・・農薬や添加物は使わない方が

その分に関してはリスク0なんじゃ?




っていう疑問があると思うんだよね。


これも、またあとでちゃんと実例があがるんだけど

国産麦なんて、平均値でとれば農薬(殺菌剤)を使った方が

カビ毒を増やさないという意味で、安全を実証できている。



これ知ってた?

カビ毒の方がリスキーだから、まったく無害ではないけど

人間の体においては無毒性の量(下のグラフの左側の方のこと。)

を持って、カビの増殖を抑える。



小松菜農家 hideのブログ


ということが事実ある。

農薬を使った方が安全な例は他にもある。


ちょっと横道に逸れると


農薬や添加物を使わない方が安全面において

リスクが下がることはもちろんあるんだよね。

技術や環境をコントロールすることである程度カビ等を

抑えることは実際出来るわけだし。


使いたいと思って使う農家も少ないと俺は思う。


要するに有機肥料だとか、農薬だとか。

それぞれが完全に安全なものじゃなく、性能を熟知して

使い方を選べばいい。全ては一つの道具であり、長所も短所もある。


※有機肥料入れ過ぎて畑に重金属たまっちゃったりねw

やり過ぎはよくないわけ。



有機栽培農産物や自然栽培農産物を否定しているのではなくて

その野菜を売るために


アリもしない安全・安心をくっつけて売ること


を否定しています。


・農産物自体は至って普通。

・安全面においてもまったく普通。

・味においても栽培中の管理に勝るものはないと思う。

・微生物の作り出す1%以下の美味しさとかいうのも

その物質が証明されていて、人類に確実に美味しさをもたらす

種類のものだったとしてもその少なさから意味が不明w



結局有機だろうが、そうじゃなかろうが

安全で美味しい農産物を作る農家は沢山居る。



今回農薬についても松永先生がかなり細かく話してくれてる。


『無農薬』


とした中には、農薬登録されていない農薬と同じような能力を持った

天然由来のものを使って無農薬としている人もいたりする。

(実際そういう資材も売っている。)


普通農薬は登録までに10年程度かかり、研究費用もかなりかかる。

そして、販売されるころには回数制限、倍率制限、日数などルールが細かく

決まっている。この農薬に関する安全基準は世界トップレベルだと普及員は

教えてくれる。俺がすべてを調べたわけじゃないんだけど。


一方、農薬じゃないとされる農薬と似たような能力を持つ天然の液体。

8年くらい前に俺も買ったことがあるが・・・w ← 一応。


『100%天然エキス』


という謳い文句で、天然だから安全だとしていて、回数制限はおろか倍率の指導も

明確にされていない・・・。しかもすげー高いwそれで、虫は死ぬのかというと

よくわからないんだけどねw


その時試してみればよかったよ・・・。今ほど追及しなかったからな・・・。

販売元に本当に安全なものだったのか聞いてみようかなw

天然だから安全が保証されることはないことはもうわかってるんだし。

ちゃんと検査したのかな・・・。天然ハーブを使っている資材。ということで

無農薬に使えます。みたいのもあったな・・・。



_| ̄|○ 8年前くらいにそれも買ってみた…w



若かったな、俺。

しかも、それ超小さいボトルで4800円とかいってわけわかんない価格だったし。

そのわけのわからないものを散布してしまって出荷しました。

8年前。今思えば恐ろしい。ほんと勉強不足でごめんなさい。


┏o ペコリン


その資材さ、正体不明だもの。天然だけど。

仮に虫が死ぬような天然物質・・・怖いっつーの。



無農薬に関して救いだったのは、かなり前ではあるが

有機無農薬を全面に出して売るD社に卸す農家を視察したときのこと。


その農家Sさんのやっている方法は


●ハウスは単棟管理。 ← 連棟よりもリスクが少ない。

●虫との追いかけっこ

●蛾に関してはフェロモントラップのみ使う。

●ハウスの中、外に一切の余計なものを置かない。

(雑草や石、板など。それによって虫の住家がなくなるのだと思う)


などなど。

工夫は果て無い。

虫との追いかけっこだから、栽培に関しては急ぐ。

やられた範囲に関しては全部捨てる。


捨てても単価を高く買ってくれるから成り立つわけ。

それを好んで高額で買ってくれる人がいるから、高値で卸せるわけ。


その時、同じ方法でやっていたKさんは

買ってくれるからやるわけで

有機無農薬が正しいわけではない。

有機無農薬=安全だと信じて高くても買ってくれるからやっている。

と話してくれた。(経営の1手段という意味。)



その頃は俺もここまで勉強してなかったからえ?そうなの?

と思ってたけどw今なら解る。有機無農薬が安全の証明にはならない。

けど経営としては優れてる。


そうやって、ちゃんとニーズに対して正当

無農薬で栽培する農家を知っていたことが本当に救いだった。



そうそう、松永先生の話。

どうか、偏見を持たず、この先生は『食品の安全』において

中立の話をしているのだと思って聞いて欲しい。

それに対してそれでも



『何かおかしくね?』



って思ったときは、今の芸能人やマスメディア、一部の流通が

作り上げた宗教的理論にドップリだということ。

芸能人がよくテレビで言っていた・・・。



○有機栽培だから美味しい。

○有機栽培だから甘い。

○有機栽培だから安全。 ← これは農大生も言っていた・・・。ちゃんと勉強しろ、後輩。



今思えば根拠ねーし・・・。


それと、この手のブログを連日書いていて

アトピーの関係の人の読者登録が増えた。


責任もって書いている。

前から責任もって書いている。



現時点でアトピーの原因は『これ』と解明されていないのが事実だと思う。

アレルゲンは人それぞれだから。それでも、化学物質がどうこう言う人がいるが・・・

化学物質だけではなく『刺激になるものすべて』だと思う。


温度(熱い)

味(辛い)

物理的刺激(痛い)


なども含まれるはず。

そして、卵や蕎麦、果ては花粉まで。

天然のものにだってアトピー、過敏症はある。


アトピー性皮膚炎の慢性化する仕組みに関しては

2012年6月12日に佐賀大教授である出原賢治氏をはじめとする

研究チームが解明している。



アレルギーの原因物質が体内に侵入すると、免疫細胞が働いて

かゆみが生じると同時に、タンパク質『ペリオスチン』が大量に生成されることを

突き止めた。


ペリオスチンが皮膚組織に沈着すると、免疫細胞がさらに刺激され

かゆみが生まれる悪循環が起こることもわかった。


原因物質を取り除いてもペリオスチンの沈着が続き、症状が慢性化するという。

現在の治療法はステロイドの服用などで免疫を抑制しており、感染症にかかりやすくなる

副作用がある。


今回の発見で、ペリオスチンを狙い撃ちする副作用の少ない薬の開発が期待できるという。




というね。


ここまでわかっているわけ。

○○農法の野菜では治らない。


野菜の中にはまだまだメリットになる物質もデメリットになる物質も

解明されてない超微量の成分はたしかにある。


けど、そんなに劇的にその野菜の微量成分で治るなら

その治る成分をとっくに突き止めているはず。


むしろ○○農法で作ればどの土地でも、どの季節でも

全野菜、全作物にその機能が備わるとは到底思えない。

絶対ない。


そして、現地にて劇的に治る写真を見せられたが、もし劇的に治るなら

それは対象者(アトピーじゃない人など)が食べた場合にはマイナスに

働く可能性もある。むしろ、何故治ったのがわからない以上

○○農法の野菜で治ったとするのは問題ある。


藁をもすがる人々をビジネスの相手にするのは間違っている。



ああ・・・すっきりした。

ほんとむかつく。食べ物を弄ぶなと思う。

大切にしろよ、食えない人だって世界には居るんだ。


生産者も消費者も安全をちゃんと知ろう。

食品の安全について・序章

食品の安全について① ~『天然・自然は安全』はウソ~
食品の安全について② ~補足~

食品の安全について③ ~具体例の前にまた補足~

食品の安全について④ ~具体例・じゃがいものリスク~

食品の安全について⑤ ~具体例・塩や砂糖~

食品の安全について⑥ ~ユッケ・レバ刺しが問題になったわけ~

食品の安全について⑦ ~何故浅漬け=白菜に大腸菌が~