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2009-10-02 20:00:24

厚生労働相・ようやく雇用問題で発言か--人材育成・就職支援制度

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非正規労働者の支援恒久化、厚労相が表明
10月2日12時36分配信 読売新聞


 長妻厚生労働相は2日午前、雇用保険の適用を受けない非正規労働者などを対象に、3年の臨時措置として職業訓練期間中の生活を支援する制度を恒久化させる考えを示した。
 厚労省内で記者団に語った。
 この制度は自公政権による2009年度補正予算に盛り込まれ、事業費7000億円が基金として「中央職業能力開発協会」に交付されているが、鳩山政権は、基金の削減対象の一つにあげている。
 長妻氏は鳩山政権として制度設計をやり直し、来年度の当初予算で、財源措置を目指すものとみられる。

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昼に配信のYOMIURI ONLINEの情報ですが、天下り法人がけしからんとかいう別の話に混ぜないで、為すべき政策はちゃんとやると、やっと言ったかという感じです。


失業率は、先月より0.2ポイント下がったとはいえ、5.5%。緊急経済対策のカンフル剤的効果が薄れれば、史上最悪の6%台もと語られているところ、サスガに黄色ジャーナリズムへのサービスばかりやってはいられないのが分かったのでしょうか。


まあ、新厚生労働相ではない人でしょうが、天下りがらみのネタでこの制度の補正財源凍結をいったために、雇用政策と生活保護の中をとった大切な新政策という点を等閑視、否、否定しかねない報道も目にしたのを腹立たしく思っていたところです。まあ、3年間の臨時措置ではなく恒久的制度とするという前進は評価しますが、厚生労働省=悪の権化みたいなイエロージャーナリズムと調子を合わすようなところは少しずつリアリズムの方向に修正してもらわないと・・・選挙は韻文で行い、政治は散文で行えと。


この際ですから、セーフティーネット第2層として意義、必要性をきっちりと説明してもらいましょう!!

マニュフェストでは5000億円とか、前政権が補正でつけた7000億円ではないが大枚の予算を見積もっていることも。


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民主党マニュフェスト

5.雇用・経済
37.月額10万円の手当つき職業訓練制度により、求職者を支援します
【政策目的】
○雇用保険と生活保護の間に「第2のセーフティネット」を創設する。
○期間中に手当を支給することで、職業訓練を受けやすくする。
【具体策】
○失業給付の切れた人、雇用保険の対象外である非正規労働者、自営業を廃業した人を対象に、職業能力訓練を受けた日数に応じて「能力開発手当」を支給する。
【所要額】
5000 億円程度

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2009-09-28 22:35:28

派遣労働問題::いよぎん事件最高裁上告棄却--今井裁判官反対意見

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むかし、この事件の地裁判決にお門違いなインネンを付けた記憶もある。判例を読んでみて、なんだかはぐらかされたような印象が先にあり、それをを言葉にしようとして、し切れないものが残ったと記憶。


hamachan先生がわざわざ紹介下さった、同事件の最高裁上告棄却に関する今井裁判官反対意見は、「言い切れないこと」への明快なご説明と思われた--ワン公如きが言うのは畏れ多いが。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-a073.html


本件は、①派遣労働者である申立人が派遣元であるIBS又は相手方にいわゆる「常用型」として雇用されていた者であるか、②長期間更新を繰り返された雇用契約の更新拒絶について認められるいわゆる「雇い止めの法理」(引用略-ワン公)が、派遣労働者の雇用契約についても適用されるかという2点において、派遣労働者の雇用関係についての重要な法律問題を含む事件である。


①の問題点については、IBSは、申立人と雇用契約を結んだ時点では、特定労働者派遣事業の届出をしていたに過ぎず、一般労働者派遣事業の許可を得ていなかったところ、特定労働者派遣事業とは、その事業の派遣労働者が常時雇用される労働者のみである労働者派遣事業をいうのであり、常時雇用される労働者でない労働者を雇用して事業を行った場合には、罰則を科されることになっていた。そして、申立人の雇用形態がその後変更された形跡はうかがわれず、更新拒絶の時点に至ったことからすると、申立人が「常時雇用される労働者」であって、申立人と相手方との間の雇用契約が常用型に当たると解する余地が十分にある。

また、②の問題点については、申立人のように長期にわたって雇用契約の更新を繰り返されてきた労働者については、派遣労働者であっても雇い止めの法理が適用される場合があり得るところ、本件がそのような場合に当たると解する余地があり、更新拒絶について合理的な理由があるか否かを判断しなければならないことになる。


問題点①・・・申立人の派遣労働者は、一審(松山地裁)、控訴審(高松高裁)が認定するような「登録型」派遣だったのか。


 これに関する地裁の判断(高裁も一部補正して引用)は、まず、原告(派遣労働者)の主張を次のように要約する。

 イ 原告は、昭和62年当時、IBS(ワン公注:伊豫銀ビジネスサービス)は一般労働者派遣事業の許可を得ておらず、特定派遣事業の届出をしていたに過ぎないものであって、「常時雇用される労働者」(派遣法2条5号)に該当しない登録型の派遣労働者を雇用することはできなかったと主張する(<証拠略>)


これに続いて、

 本件では、IBSは、原告を含めた派遣労働者について、6ヵ月の期間の定めのある雇用契約を締結していたものではあるが、採用時から1年を越えて引き続き雇用することを見込んでいたものと認められるし(<証拠略>)、親会社である伊予銀行への派遣であったことに照らすと、客観的にも1年を超えた雇用は可能と見ることができたと言うべきである。そうすると、IBS採用の派遣労働者は、「一定の期間を定めて雇用されている者であっても、採用の時から1年を超えて引き続き雇用することが見込まれる者」に該当する
という。


ここまで読むと、原告・派遣労働者の主張どおり「だから、原告は派遣法の言う<常時雇用される労働者>に当たる」と言うように思えるのだが、予想に反して、

 (であるから)特定派遣事業の届出のみでこれを雇用することができたものと認められる。

と、特定派遣事業の届出のみで登録型派遣を行ったことに問題はないという結論につなげてしまっている。肩すかし感一杯の締めくくりなのだ。


こんな妙な結論になる理由は、推測だが、裁判所の「登録型」に関する認定の仕方にあったのではないか。

上の部分に先立つ段落で、「派遣契約に期間の定めがある」「派遣先が特定銀行の特定支店」(地裁)、「雇用した理由は特殊な経歴、技能に着目してのものとは認められない」「待機期間中の休業手当支給義務を負担してまで控訴人(ワン公注:派遣労働者)を常用の派遣労働者として雇用する意思を有していたとは考えられない」(高裁)などから、「IBSとの雇用関係は、いわゆる登録型の雇用契約であったと認めるのが相当」と言い切っている。しかし、ここに挙げられる理由は、常用型か登録型かを分ける本質的な理由とはとうてい思えない。

 --派遣元と派遣先の契約に期間の定めがあるかどうかは、派遣元と労働者の間の契約のあり方、

    常用型か登録型かを分ける基準ではない。

 --特殊な経歴、技能に着目して雇用した場合が常用型という基準はない。

 

このような、不得要領な理由から「IBSとの雇傭関係は、いわゆる登録型の雇用契約」と言い切ったために、昭和62年には特定派遣事業の届出しかなかったこととの矛盾を、恥の上塗りみたいな屁理屈で押さえ込んだように見える。事件の内容と派遣法の各条を素直にみれば、

申立人が「常時雇用される労働者」であって、申立人と相手方との間の雇用契約が常用型に当たると解する余地が十分にある。

というのが、極めてまっとうな認識ではないか。


問題点②・・・長期にわたって雇用契約の更新を繰り返されてきた労働者については、派遣労働者であっても雇い止めの法理が適用される場合があり得るところ、本件はそのような場合に当たるか。


問題点①は、「特定派遣事業の届出だけで登録型派遣をやっちゃいました」なんていう大チョンボ、派遣法施行間もない頃の法律に関する認識の甘さ--派遣事業者やその親会社である派遣先銀行双方の--が絡んでいると思われる。法律の施行から四半世紀近く経過した今日、この種のミスが頻発するとも思えず、その意味で、応用範囲は広くないかも知れないが、それに比べて問題点②は、今日でも広く出現しうる重要な問題点ではないか。


確かに、いかに長期にわたって雇用契約の更新がくり返されても、派遣労働契約の場合は、「仮に・・・解雇権濫用の法理が類推適用される場合に当たるとしても、当該労働契約の前提たるISSと伊予銀行との間の派遣契約が期間満了により終了したとの事情は、当該雇用契約が終了となってやむを得ない合理的な理由に当たるというほかない」という高裁判決の考え方が広く認められているように思われる。


が、それでよいのだろうかというと、派遣労働者の雇用の安定という観点からして、そうとばかりは言い切れないのではないか。


仮に登録型であっても、本件のように、13年にわたり同一派遣元から間断なく派遣が続けられていた場合についても、商取引契約である派遣元と派遣先の契約の期間満了終了が「派遣元と労働者の雇用契約の終了の合理的な理由に当たる」と言うだけで必要にして十分なのか疑問がある。


長期間にわたって間断なく登録型派遣としての雇用契約を更新してきた労働者について、一つの派遣契約が終わったのちに別の派遣契約により派遣されることへの期待は法的な保護の対象としないのでよいのか。派遣は、その性質上、特定派遣先への派遣の継続は予定されていないしそのような期待は保護しえないとしても、派遣元との雇用の継続の期待も全く保護されなくてよいのか。


このような場合、派遣元には雇用継続の為の努力=新たな派遣先との契約締結など、解雇回避の努力は求められないのだろうか。雇用保護の程度は、いわゆる正社員に劣後するとしても、派遣労働者だけが、パートや契約社員等の直接雇用の非正規労働者に認められる保護--それが解雇権濫用法理の類推適用というアクロバティックな法理にすがった細い道のような保護の可能性であるとしても、それよりも更に劣った権利・利益の保護しかなくて当然とするのは、社会通念上相当といえるのだろうか。大いに疑問である。


2009-09-08 21:30:00

090903_雇用システムWS@本郷3丁目赤門総合棟

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玄田ラヂオ先生プログに「どなたでも参加ご自由です」とあったので、東大社研のような立派な世界なんぞには<無縁の衆生>だけど、覗いてみた。


ラヂオ先生が「いちばん嬉しいのは、労働問題を勉強している実感を強く持てること」とブログに書いているそのままに楽しそうな様子で司会していたり、黒田祥子先生が質問者へのマイク運び係ビックリマークだったりと、肩肘はらない、手作りアットホームな雰囲気がいいなぁ。この日の講師のお二人も勿論いい。お題は・・・

今野浩一郎先生「人事管理の<これから>を考える」

中村圭介先生「いくつかの小さな改革案」


今野先生は、変化の方向性への直感→巧みな図式化のセットがすてきだ。それに、質問がでるほどに事象観察のうんちくと見通し--例えば、外部相場とのつながりがないと内部賃金も安定しないところがある。某薬品会社は外資と一緒に市場賃金の調査までやった。職能資格性ではなく職務役割等級制になっていくと内部と外部の労働市場の連動がよりはっきりしてくるかも知れない・・・なんて話が聞けるのが楽しい。


中村先生は、例の一見ぶっきらぼう・無愛想ながら、しみじみとしたお話。のっけに、「研究のスタンス」としてハイエク全集からの引用がきたのは面食らったが、経験主義的知性みたいなところで通底ということかと勝手に解釈。


その上で、「仕事にかかわるルールの発見、整理、体系化。その上での矛盾、問題点の発見、その結果としての<改革案>」だから、「グランド・デザインを描けない<小さな>改革案」なのだという中村圭介流学風の説明にも僭越ながら納得したつもり。ニコニコ


公務員、ホワイトカラー、非正規労働の組織化といったこれまでの研究の舞台裏というかマインドのお話は勿論面白いが、目下のマイブーム→非正規労働と(広義の)総人件費管理の解明というお題が特に興味深かった。


総額人件費の枠外で非正規が増える。調べてみたら、実際の人にかかる費用、つまり人件費(正社員)と物件費(非正規社員)の総額は、(非正規化が進む以前と比べて)変わりはなかったということになるのじゃないか、人件費は人への投資だが物件費はそうじゃない、かえって生産性を下げているのじゃないか、みたいなことを仰った。


hamachan先生が紹介していた大島寧子さん@みずほ総研の力作「非典型雇用の拡大と労働生産性」

http://www.mizuho-ri.co.jp/research/economics/pdf/argument/mron0905-1.pdf

のことを思い出していた。


大島さんのはマクロの生産性の話だけど、中村先生流のミクロの実証ができたらなおのこと納得じゃないかと。そしたら、鶴光先生@RIETIがハイって手を挙げて、最近外国でもそういった分析が出始めていまして、(企業レベルの分析は)大変でしょうけれど、是非お願いします・・・なんてエールを送っていた。中村先生も「実際の調査はすごく難しいと思う」といっていたが、これは期待大なり。


この話にからんで某室長@内閣府が更につっこんだ質問もしていて、それは人事管理研究が忘れてしまった領域に踏み込むことなんだ・・・と中村流「仕事管理論」がひとくさりあった。これはおいらもちょいと書いた記憶のあることだけどhttp://ameblo.jp/hidamari2679/entry-10116022939.html ・・・ギャラリーも多士済々で、話し手の思いとかを更に語らせたりするところも、「労働問題を勉強している実感を強く持てる」オープンなよい会合だなぁと思うのである。わんわんわんわんわんわん


ちなみに10月は小池先生、11月はhamachan先生、12月は大竹先生なり。

http://das.iss.u-tokyo.ac.jp/future/koyou.html

2009-09-02 12:45:09

なんだかオカシナ方針

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yahooの今日のヘッドラインニュースですが、

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090902-00000049-yom-pol


>民主党は1日、2009年度補正予算に盛り込まれた46基金4・3兆円のうち、1兆円以上を凍結する方針

を固めた。

>景気刺激効果が薄い事業を凍結し、その資金を子ども手当や農家への戸別所得補償制度など衆院選の

政権公約(マニフェスト)で掲げた政策の財源に回す狙いだ。

と、ここまでは公約の実現に素早く取り組むのは結構ではないですか(農家戸別補償なんとかというのは意義がよくわからないけれど)と思って読んでいたら、その次に


>凍結するのは、緊急人材育成・就職支援基金(約7000億円)

とあったのには驚いた。叫び 叫び

おいおい正気か・・・・と。わんわんわんわんわんわん


直近7月の失業率は5.7%、男性に限れば史上最悪の6.1%、有効求人倍率0.42倍も過去最悪を更新など悲惨な雇用情勢、さらなる悪化の見通しもある。そのなかで、いったいどういうことか。


いうまでもなく、同基金は、長期の失業でも社会から排除しない仕組み、雇用保険のような安全網からもこぼれ落ちたヒトに、生活保護ではなく就労を通じた社会参加へと導いていくもの。


「景気刺激」のようなカンフル剤効果とは別の、社会の健全さを維持していくために必要な、極めてまっとうにして今日的に意義深い政策じゃないでしょうか。子供手当も悪いとはいいませんが。


同基金を凍結する理由は、報道によれば、スゴイ。

>運営を委託した厚生労働省所管の中央職業能力開発協会が天下り機関であることを問題視した。

んだとか。


実施機関に問題があるのなら、その問題をただすか他機関を考えるだけであって、政策の意義性とは関係のない話でしょ。小悪にとらわれて大悪を為すに等しいことではないか。


仮に報道が本当だとしたら、政策として何を優先、重視するのかの基準を疑いたくなる。こういう記事を平気で書ける記者のセンスも疑いたいが、政治担当記者の無知蒙昧、アホさ加減ゆえの誤報であれば何より。

2009-08-24 23:54:56

日本文理高校 

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ややっこしい話ではない。

野球後進県と言われて久しい故郷のチームのミラクルな健闘に拍手したいだけ。わんわんわんわんわんわんわんわんわんわん


決勝戦、4-10の9回2死ランナーなしから5点を追い上げ、あわや同点から逆転という状況に名門チームを追いつめたのだから、賞賛せずにはいられない。


惜しむらくは、勝利の女神が最後にほほえまなかったこと・・・序盤から中盤、熱暑の球場にたつ陽炎のように、ゲームのアヤは中京へ、また日本文理へと揺らめいていた。そして、最後の最後、日本文理にくるようにみえて彼方へ傾いて終わった。


戦前の下馬評では1回戦突破かどうかくらいの無印チームだったが、フロックではない勝利を引き寄せる底力があると2試合目あたりから感じられた。全員がよく守り、好機には畳みかけるように鋭い打球を飛ばす。体格、素質がずば抜けているわけではないが、野球センスがあり、よく鍛えられた選手をそろえたチームだ。


まず、エースがいい。直球のスピードは130㎞台の並の投手に見えて、高校生とは思えない冷静さで、切れのある直球とスライダー、チェンジアップを上手く組み合わせて使っていた。しかも、相手打者の力やゲームの状況をみながら。そして何より、ピンチに表情一つ変えない肝の太さがいい。中京相手にもその力は十分に発揮されたと思う--少なくとも6回裏、2死から相手エースの2点タイムリーで2-4にされた後の次打者を討ち取ったと思えたときまでは。高くバウンドした一塁線の当たりは彼のグラブに納まったのに、一塁手も飛び出していてアウトをとれず、それが次打者の走者一掃2塁打につながった。サスガの彼も一瞬気落ちしたとしか思えない。しかし、その後も2点にとどめて最終回のドラマにつないだ粘りは見事。


合わせて特筆すべきは、最終回6点差2アウトランナーなしからの各打者の信じがたい粘り--単に「粘り」というだけでは言い尽くせない質の高いパフォーマンスだ。1番の切手君から続いて確か3,4人、2ストライクに追い込まれながら、諦めや動揺のいろがない。中京のエースの真骨頂である低めの変化球をカットし、或いはきわどく見切って、球数を増やさせ、並行カウント、フルカウントに持ち込んでいく。そして、唯一ともいえる甘いボールがくればためらいもないスイングで鋭く打ち返し、きわどい球は見切って四球にする。


強くスイングすることと見切ることの両方に備える難しさは、自分自身の同じ年代の頃を思いおこしてみても分かる。しかも、トーナメントゲーム決勝戦の最後の1球というぎりぎりの状況の中で各打者が坦々と、そういう難しい仕事を続けていく。こういうのは、これまでの甲子園での高校野球シーンでも見た記憶がない。驚異とか奇跡の粘りといわれる所以だと思う。


そうした粘りへのオドロキと感動が間違いなく甲子園球場全体を覆っていったのが分かる。なお4点差の満塁で打席にたった日本文理のエースに対して、球場が「伊藤コール」に包まれたのは、それまでの彼のピッチングへの評価と、各打者のゲームを捨てないだけではない、打席での信じがたいパフォーマンスの連続がもたらした結果だろう。録画をみていて、そう思う。


そして、声援の中で、背番号1も見事に2点タイムリーでつないで8-10、更に代打のクリーンヒットで9-10まで追い上げる。このころになると球場を覆う雰囲気が打者に打たせていたとしかいいようがない。流れは明らかに逆流していた。最後の打者も、その中で見事に振り抜いている。あの強い3塁ライナーが、もう少し高いか、左右どちらかに寄っていれば、ゲームはどうなっていたことか・・・。


オイラのころには、四国のチームや岐阜、愛知のチームと当たって試合の形になることなど想像もできなかった。初戦はそんな危惧を振り払う逆転、準決勝の岐阜商戦も、地域差などなんにも感じられない互角のゲームで最後に勝った。決勝も、6回の6失点で力つきてゲームが壊れるのかと思ったのは、弱気なワン公の気苦労だった。ゲームを壊さないどころか、「野球は2死から」という、分かったようで分からない言葉を思い出させる攻撃だった。


何がこういう奇跡的なシーンを生んだのかは分からない。日頃の質の高い練習の成果というのは当然、野球後進県といわれてきた地域の頂点にこういうチームが生まれたのは、「地域力」みたいなものもあるのかもしれないと思う。そういうものがプロ、アマを問わず、都道府県単位での勢力地図を変えるのではないかと思ったりする・・・J1アルビは地域プロスポーツの成功例の最たるものだが、それと直接には無関係なのはいうまでもないが、、最弱と言われた高校野球で、県内選手中心のチームが決勝のドラマをつくるまでになった。GM的な役割を果たす人材や、チームを鍛える現場の指導者など、いろんな人材がそろわなくては、こうは行かない。昔はそういう雰囲気が乏しかった地域に、そういう人的な、組織的な基盤が形成されているのだろう。


ロケット奇跡といわれる9回2アウトランナー無し、4-10からの反撃。わんわんわんわんわんわんわんわんわんわん

ノーカット版

1/3 http://www.youtube.com/watch?v=bEiNB46Ju7w&feature=related

2/3 http://www.youtube.com/watch?v=qOLPBRc8IPc&NR=1

3/3 http://www.youtube.com/watch?v=wd3GoiU9h28&NR=1

ダイジェスト版

http://www.youtube.com/watch?v=aD8qbZFiDsA&feature=related

その他

http://www.youtube.com/watch?v=_fwPWpB6Zf0&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=5xxiW8TNXwQ&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=dMbsUejhRK0&feature=related



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