梅漬けに水があがるとしんなりしてくる、この時期
の梅でお茶漬けにするのが大好きなのだ、子供の頃
カメから梅を取り出して茶碗の淵に並べて茶漬け
で食べていると・・「干しちょらん梅なき腹を壊すぞ!」

しかし、今に至っても腹は壊さないので、どうやら
食べても良いようだ。
土用の梅干し時期までの楽しみである!

この前から姜尚中さんの{心}を読んでいたのだが、
姜さんと青年の交流の中で青年の心の成長を行間から
読み取りつつ青年に亡き息子の面影を垣間見つつ
寄り添った姜さんの心中を思いながら読み進んだ。

「末永く 皆元気で・・・」と言葉を残した息子さん。
その言葉と共にのぞんだ大震災、そこに多くの亡くなった
命に対峙したときに、この言葉が大震災で亡くなった
二万人の方々、原発事故で絶望や流離れの末なくなった
人々の遺言ではないかと思うようになったとあり。

生き抜いた果てに、息子と再会することが出来れば
父は立派にお前の言葉を守ったよと報告したいのです。
こう結ばれていた。

本の中で聖書のヨブ記の一節をあげられている、
想像を絶する心の葛藤を乗り越えられて書かれた
のだろうなと察しながら、久しぶりに真摯に読めた
一冊であった。

読後にこうも思った、あって欲しくは無いが人生には闇と
思えるような場面がある・・・何を支えに乗り越えるのか
と言うことを改めて考えた一冊!

姜尚中さんは次に何を書かれるのだろう?
楽しみに待ちたい!