草枕


雨乞いガエル-20090502170642.jpg


ハポンで原智彦さん作・演出の「草枕」を観ました。

原さんのお芝居は去年の「人喰い☆サーカス」に続き2回目です。

前のは思いっきり知久さんの曲目当てでしたが(笑)


夏目漱石の『草枕』を基にした作品ですが、私は原作を読まずに行ったので

原作通りか否かはわかりません。

観終わった後本屋に行って買いました。

ぱらぱら飛ばし読んでます。

しかし、昔の文体は非常に読みづらくて頓挫する可能性大。


『草枕』を知らなくたって十分楽しめました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

小説なんか初からしまいまで読む必要はないんです。でも、どこを読んでも面白いので
小説も非人情で読むから、筋なんかどうでもいいんです。こうして御籤(おみくじ)を引くように、

ぱっと開けて、開いたところを漫然と読んでいるのが楽しいんです

(夏目漱石『草枕』より抜粋)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



劇中でもこれが使われていましたが、まさに舞台もそんな感じなのでした。


ハポン劇場は狭くて広い。だって外が舞台になるんだもの。

お芝居はまだ数えるほどしか観たことがないのだけど、ハポンが一番好きです。

ニワトリ役の女性がすごくて、この人を見ただけでも行った価値があったと思いました。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

智(ち)に働けば角(かど)が立つ。情(じょう)に棹(さお)させば流される。

意地を通(とお)せば窮屈(きゅうくつ)だ。とかくに人の世は住みにくい。
住みにくさが高(こう)じると、安い所へ引き越したくなる。

こへ越しても住みにくいと悟(さと)った時、詩が生れて、画(え)が出来る。
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。

やはり向う三軒両隣(りょうどな)りにちらちらするただの人である。

ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。

あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。
越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、寛容(くつろげ)て

束(つか)の間(ま)の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ

ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降(くだ)る。

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故(ゆえ)に尊(たっ)とい

(夏目漱石『草枕』より抜粋)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


音楽とか舞台とか映画とかその他諸々なくたって生きていけるのに、この世からなくならなくて、

しかも時に自分から欲してしまうのはこうゆう理由なんですな。

あぁ100年前からもう答えは出ていたのね。


サブナルな本ばかり読んでないで、たまにはこうゆう本を読もうと思います。


物販では天野天街さんの画集が売ってたので購入。


雨乞いガエル-20090502170450.jpg


この人の作りだす作品は綺麗で怖くて好き。

何気にサイン付きでビビリました。

7月には少年王者舘の本公演「夢+夜(ゆめたすよる)」もあるそうで。

「ライトフレア」は観に行けなかったので、是非行こうと思います。




AD