第3069回「2016年上半期流行語大賞候補」
組合委員長「社長！『給料の遅配はない』って断言したのに、給料が振り込まれておりません。これは、どういうことですか？」
社長「確かに断言いたしましたが、その後会社の業務内容を会計士さんに精査してもらったところ、十分なお金が無いということが明らかになり、さらに、残り少ないなけなしのお金を会計士さんにお支払いしたところ、あら不思議、金庫にも口座にもお金が一銭もなくなりました。従って、『無い袖は振れない』という新しい判断で、先の決断を翻すことにいたしました」
組合委員長「そんな！メチャクチャだ！だいたい、どうして、新しい判断が正しい判断だと言えるのですか？」
社長「その辺につきましては、公正なる第三者に精査を依頼しております」
組合員のヤジ１「そんな、ゆっくり、たっぷり、のんびりした時間はないんだ！」
組合員のヤジ２「今月の給料が支払われなきゃ、我々は、生活できないじゃないか！」
組合員のヤジ３「こんなんじゃ、僕のアモーレに指輪も買ってあげられないじゃないか！」
うろたえた社長「そうでゲスか・・。おっしゃることももっともなので、それでは、私どもとしては、倒産させていただくということで・・・」
組合員のほぼ全員「無責任だっ！」
社長は「企業にとって、倒産とは、『卒論』のようなもので・・・」
組合委員長「あなたのような人に、経営者としての資質があるのでしょうか？」
目がいってしまった社長「脂質はあるが、資質はない・・なぁ～んちゃって」
全組合員「・・・」
産業医「しゃっ、社長、大丈夫ですか？」
社長「大丈夫なわけあるか！なんたって、こっちは学歴詐称しとるんじゃい！」
レポーター「このように、現場では混乱が続いております。以上、現場のジョージでした」
このニュースを見ていた父親は、「なんなんだ、この社長は！」とテレビに向かって叫び、息子は、寝間着のままでゲームに熱中していた。
母が息子に「きのう『明日は学校に行く』って断定したのに、どうしたの？」と聞くと、息子は「きのうはそう断定したけれど、今朝起きてみると行く気がせず、とりあえずグラブっていたら、いいところまできてしまったので、新しい判断で決断を翻すことにしたんだよ」と答えた。
母は、「新しい判断で決断を翻すことにしたのなら仕方がないわね」と言い、なにごともなかったかのように、テレビの報道番組に視線を移した。
テレビの画面は天気予報にかわり、アナウンサーのようだがアナウンサーではなくアイドルのようだがアイドルではないお天気キャスターが、「梅雨入りはまだ先になりそうです。今日は、さわやかな一日となるでしょう。そういうわけで、梅雨入り坊やの登場は、まだ先になりますぅ～」と、わけのわからないことをしゃべり、スタジオにいるオヤジコメンテーターが、美人女性キャスターといっしょに「それは残念～」と身を捩らせていた。
このオヤジコメンテーターと美人キャスターを不倫関係にあり、やがてセンテンススプリングにすっぱ抜かれることとなる。
さて、問題です。上記文章に、いくつ2016年の流行語候補が含まれているでしょう？
答えは・・・・
断言
新しい判断
ゲス（ゲス不倫）
第三者
精査
ゆっくり、たっぷり、のんびり（ホテル三日月）
アモーレ
卒論
資質
学歴詐称
とりあえずグラブる
梅雨入り坊や
不倫
センテンススプリング
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向後善之（ハートコンシェルジュ・カウンセラー）
ハートコンシェルジュ
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