映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』観て来ました。

アメコミ・マーベルヒーローものの一つで、落ちこぼれ犯罪者集団が銀河を駆け抜け宇宙を救うSFアクション。
2014年に公開された第一作の続編にあたります。


以下ネタバレ含む感想です。

 

 

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このシリーズほんと好き。
私の心のツボをことごとく押してきます。

 

「家族の絆」、これに尽きる!
仲間と書いて〈かぞく〉と読むよ。

 

前作の頃からチームメンバー間に生まれた疑似家族的な雰囲気が好きでした。
で、今作ではさらに「家族」というテーマが色濃く出ていました。

 

はみ出し者たちが一つになって生まれたチームがガーディアンズ・オブ・ギャラクシー。
5人それぞれ問題児であるがゆえに、足並みは簡単には揃わない。
不器用で意地っ張りなヤツらが苦労してやっと肩を並べて歩いていくのが愛おしい。

 

 

冒頭のやりとりからしてアットホーム感満載でした。

ノリノリで踊るグルートの背景で必死に戦う他メンバーw
赤ちゃんグルートを皆が気にかけているのが微笑ましかったです。


て言うかグルート可愛いな。
かなりヤンチャに育ってる気がするのはやっぱり世話したのがロケットだからなのか。
ロケットも相変わらず凶暴アライグマでイカしてやがる。

 

アバンでまず戦闘ってヒーロー映画続編におけるお約束の導入シーンだと思うんですが、銃で戦うって言ったのに結局剣でカタ付けるガモーラと言い、体内でヒャッハーなドラックスと言い、「ヤツらが帰って来たぜ」感があって嬉しくなりますね。

 

 

前作で触れられたクイルの父親&宇宙海賊ヨンドゥがかなり重要なポジションに。
「父と息子」「生みの親と育ての親」という熱い要素、いただきました。

スター・ロードとエゴ
ヨンドゥとロケット
ガモーラとネビュラ
ドラックスとマンティス
そしてピーターとヨンドゥ。

それぞれ違った家族の姿。
どのやりとりも印象的で、何から書けばいいのか迷います。

 

しかしヨンドゥ。ともあれヨンドゥ。
いい親父だよ青い人。あの退場の仕方は本当にズルい。
前作からしてクイルに情が移ってるのバレバレだったし、重ねてエゴの真意を知った上でのクイル引き渡し拒否だったんだと思うと……めっちゃいい人じゃないか。
ロケットに対する似た者同士発言からは、愛を教わらなかった人が家族を作る行為のぎこちなさ、心の繊細さを感じました。

 

ガモーラとネビュラは姉妹の愛憎。これも家族の情のひとつだ。
「勝利が欲しかったんじゃない、欲しかったのは姉さん」
グッときましたこの台詞。
本音を言えて、歩み寄れて良かった。
願わくば二人でサノスをぶっ倒してほしい。

 

一番心に刺さった台詞がネビュラのこの台詞だとしたら、一番心に刺さったシーンはドラックスとマンティスです。
砂に埋もれていくドラックスが最後までマンティスを持ち上げているところ。
この場面すごく良かった。
臆面もなくマンティスを醜いと言うドラックス、やっぱり自分の娘と重ねていたのかなあ。

 

そして、クイルとエゴ。
普通の人であることを選んだクイルはカッコよかったよね。
エゴはなあ、はじめはスーパー生命体に人間への愛情が芽生えたクチかと期待したのに、どことなく胡散臭くて、最後はあーコイツ救えんなと少しさびしくなりました。

彼なりにクイルの母親を愛してはいたんだろうけど、だから次に会ったら戻れなくなると思った、だから腫瘍を植えたって言うのは完全に自分本位な思考で、まさしくエゴだなと思った。
それを愛と呼ぶには抵抗がある。
返してくれ、エネルギー体でキャッチボールするシーンでほだされた私の心を返してくれ。

 

 

「人間を超越した敵とそれに抗う人間」という構図はとても私好みでした。
ラスボスが星そのもの、ってなんかワクワクしませんか。
前作に出てきたノーウェア(古代人の死骸で出来た星)にもときめいたし、この作品の世界観好きです。
意識だけの存在が岩石で人の形を成して襲ってくる、こういうのファンタジーっぽくてテンション上がります。
それに対抗するクイルの形状がパックマンってのがまたw

 

アイーシャたちの艦隊が完全にシューティングゲームのノリだったり、ワープを繰り返して顔がゆがんだり、全体的にレトロSFリスペクトな世界。
まさかのナイトライダーネタもあった。
遠い宇宙の物語と地球の80年代ポップカルチャーが融合していて、それが作品の味になっているんだな。

アメリカ・ミズーリ州で男女が歌いながらドライブしてるカントリーテイストな場面から、一気に宇宙の彼方まで話が飛ぶ。
この空間の広さが作品の懐の深さであるようにも思えるし、銀河を飛び回っても主人公の故郷として「地球」が確かに存在しているあたりが、私の里心を刺激するんだ。
何つーか、やっぱ私地球人だから地球が出てくると嬉しいんですよ。

 

 

あとは音楽!
70~80年代の音楽が、単なるBGM以上にキャラクターの気持ちを代弁してて効果抜群。
クイルのカセットから流れてくるのがグッド。
知らない曲がほとんどにもかかわらず、クイルの母親が残してくれたものだと思って聞くと懐かしさが込み上げるんだよな。
何よりノリが良くて楽しいし。

 

軽快なメロディに合わせて大量殺戮やってるシーンは笑っていいのか引いていいのかわからなくなったけど(ヨンドゥの矢って怖いものなしだよね…)
「Father and Son」しっくりきすぎでしょう。
父子の問題は普遍なり。

 

エンディングも遊び心があって楽しかったです。
グルートが引きこもり反抗期に突入してるwww

次作までに更生……してるかな?