グローバルリーダーシップセミナーの講師で米国大手コンサルで長年の経験を持つ萩原達夫(はぎわらたつお)が皆さんと意見交換をする場!

世界をまたに掛け、ビジネス界をリードする現役戦略コンサルタント萩原氏によるビジネス通信。

彼が講師を担当するCVS Leadership Instituteは、業界を超えて、ますます注目を集めています。全ての社会人・学生に送る熱いメッセージをどうぞ!


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プロジェクトマネジメント能力はとても重要です!

コンサルティングという職業はプロジェクト屋です。企業は自分たちのルーチンオペレーションを回す人材と余力はありますが、一過性のプロジェクトをするのにはそういった人材も能力もないという現状があります。なので、コンサルタントを雇います。システム導入、各種制度設計と導入、リストラ、企業風土改革、トップマネジメントにとって会社を進化させ、改善していくにはそういったプロジェクトが必要なのでプロジェクトのプロであるコンサルタントを雇うのです。職業としてコンサルティングビジネスが成長してきたのは最近のことで100年も歴史はありません。過去は企業や組織の中の人材が自分たちの進化の過程で自力でやってきたものでしたが、その専門性と企業規模の拡張とオペレーション(ルーチン業務)の確立により各企業はコンサルタントを雇うニーズが出てきたのです。同時に、その中でコンサルタントも良し悪しが出てきて、中には怪しいコンサルティング会社も出てきています。企業は変なコンサル会社に引っかからないようにする工夫も必要です。

コンサルはプロジェクトの専門家なので、プロジェクトマネジメント能力はMUSTです。ただこのスキルは誰しもが持っていた方が便利だと思います。というのも家の建築、改装、結婚式、病気の治療まで全てプロジェクトです。そしてどれもリスクは負いたくないものです。なのでこのスキルを持つことは料理ができる、車が運転できる、重いものを持てるのと同様、人助けできるスキルになるのです。

ガントチャートとコンサルプロジェクト
アメリカのビジネス界で異彩を放つ現役コンサルタントが送る躍動感あふれるビジネス-ヘンリーガント

コンサルタントがプロジェクト管理をする際に良く活用するのがガントチャート(Gantt Chart)です。このチャートのベースはアメリカのエンジニア、ヘンリー・ローレンス・ガント(1861-1919)により開発されたもので、プロジェクトの段取り管理を一覧できる便利なものです。これは時間軸を横軸に、肯定を縦軸にとった簡単なものですが、コンサルタントがこういったチャートを使うのには重要な意義があります。通常コンサルティングのプロジェクトというのはリスクが伴うと同時に、クライアントと協力をして進めなければなりません。但し、クライアントは高価なフィーを支払ったのだからプロジェクトを全部やってくれると思い丸投げします。このチャートはプロジェクトの全体像を明確にし、各工程の明細、そして重要性、責任者と所要時間などを明記することにより、プロジェクト自体の透明性をあげると同時に、問題が発生した際にプロジェクトの納期や報酬に変化があることを合理的に説得できるというメリットがあり、丸投げされるリスクを軽減できます。

ガントチャートの書き方

アメリカのビジネス界で異彩を放つ現役コンサルタントが送る躍動感あふれるビジネス-ガントチャート
ガントチャートの構造自体は簡単です。横軸にスケジュール(カレンダー)を取り、縦軸に作業工程を記入していきます。ガントチャートはフーバーダムの建築で使われて効果が評価されたと言われますが、複雑な作業工程を見やすくするのに効果的です。工事と同じように作業工程順に上から書いていきます。私はマイクロソフトのプロジェクトのソフトウエアを良く活用していましたが、やや複雑なので簡単なプロジェクトの場合はEXCELを使いました。
ガントチャートを作成するのには以下の手順で進めるのが効果的です。
1) プロジェクトの最終状況とそこに到達するまでの大枠の肯定をきめる:これがプロジェクトのスコープになります。スコープ(具体的にプロジェクトの範囲を決め、そのプロジェクトの最終結果としてどういった状況を目指すのかを明記したもの)が書けなければプロジェクトは成立しません。
2) 大枠の肯定をタスクレベルに落とし込む(この時点でタスクに関わる人数と時間を明確にします):これらを元にプロジェクトにかかる日数をスケジュールにプロットしていきます。
3) 各工程のマイルストーンを明確にする:マイルストーンとは古代ローマ時代に1マイルごとにおかれた道しるべで、自分がどこにいるかを明確にするものです。プロジェクト管理の場合のマイルストーンは、プロジェクト全体の進捗に影響がある大きなタスク、プロジェクトの節目で、通常その日程がずれるとプロジェクト全体の予定に影響が出ます。プロジェクトというのはなかなか予定通りにいかないものです。通常はある程度のスラックタイム(ずれ込みを吸収できるクッションとなる時間)をある程度織り込んでいますが、マイルストーンはそれで補うことができないほど主要な活動です。例えば土台ができるまで柱を立てることができなければ、土台の完成が参るストーンになります。
4) 各工程での作業時間、人数、費用、そして工程が終わったことを証明する成果物を明確にする:プロジェクトは人手がかかり、その人手が投資するお金になります。同時に工程が終わった際に終わったことを終了する証明が必要になります。私はリスク管理の方針で、各工程には成果物を準備し、クライアントにサインオフしてもらうようにしていました。なのでガントチャートの最後の欄に成果物とサインオフの日にちを記載できるコラムを準備しておきました。プロジェクト全体の教育及び、自分がやった作業に対する価値を認識してもらうこと、リスク、プロジェクト納期のずれ込みなどを早い段階で了解してもらう為にも進捗会議では必ずクライアントの承認をもらうようにしていました。
5) 実際の時間、進捗状況のプロット:4)でチャート自体は完成ですが、プロジェクトの管理は予定と実際の状況の比較になります。なので、予定と実際を比較して見えやすいようにしておけば、プロジェクトチームには自分たちの進歩を見るモチベーションになり、体外的には実際の費用やプロジェクト自体の遅れがあることを早い段階で示唆することができます。

エクセルでのガントチャートの作り方の動画を見つけたので紹介します。


ガントチャートの良さと難しさ

ガントチャートのよさは以下の点にあると思います。
1) プロジェクトの全体像のVisibility
2) プロジェクトの各工程のアカウンタビリティー(責任感)
3) 作業とコストの計算、予算への影響の確認の容易さ
4) プロジェクトを共有するコミュニケーションツール
5) プロジェクトのクリティカルパス(重要なタスク)とその影響が明確になる
6) シンプルさとわかりやすさ
7) プロマネの良し悪しが明らかになる記録
基本的にこのチャートを作る際に困難でしかもリスクがあるのが、どのような肯定で進めるかです。コンサルティングプロジェクトの場合はその会社が雛形となる作業手順とパッケージ化されたモデルプロジェクトがあるので、それを活用するというメリットがあります。ただ、実際に良いコンサルタントと普通のコンサルタントを分けるのがどのようにして作業工程をカスタマイズし、効率的かつ効果的なプロジェクトにするかです。なので、プロジェクトの作業工程を書けるようになるには、かなりの経験値が必要になります。

14期生へ

CVSではプロジェクトマネジメント能力を試されます。事前課題でも3つほど大きなプロジェクトがアサインされます。コア期間は時間も厳しいのでガントチャートになれている時間もないと思うので、今から練習してください。特に事前課題は6人でチームを組みます。距離もあり、簡単に合えない状態なのでプロジェクト管理が重要になります。良い練習になるので、ガントチャートを使ってみてはどうでしょうか?もし欲しい人がいれば私が使っていたEXCELのファイルを使ってもいいです。事前課題頑張ってください。

今日の音楽

CVSは昔HBS(Hagiwara Business Seminar)と言っていました。一期生そしてそれ以前の学生と教会の改修工事を一緒にして宿泊施設を作りました。今回はシャワーやスプリンクラーなども入り7期以来にCVS生がまたVDRCCにとまれることになりそうです。LAにホステルがオープンです。過去の学生と一緒に作ったVDRCCのBoarding Houseにまた学生たちが戻ってくると思うと楽しみです。私はコンサルプロジェクトのプロマネはできますが、工事は知識と経験がないので難しいですね。予定通りに終わるかどうかわかりません。でも毎日私が好きなHousemartins の曲を聴いて頑張っています。14期生も、CVSの初期の学生のように「一緒に作る」というハートを持った学生であることを願います。


ちなみにHousemartins を知ったのはこのゴスペルソングのカバーをやってイギリスのヒットチャートナンバー1になってからでした。この歌も好きです。



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