NPO法人 肺がん患者の会 ワンステップ

2016年4月15日、NPOへ。2年目です。いろいろやっていきます~


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みなさん、こんにちは。

学会体験感想文を書いて、みんなでシェアしちゃおうという「学会へ行こう!プロジェクト。」今回は最終回。どうぞ~。

 

 

 

 

<自己紹介>

 ワンステップ!代表のさくえもんです。学会の感想文を書きたいと思います。肺がん・腺がん・ステージ4・EGFRALKなし・ちょうどまる6年になりました。45歳。今も治療中です。ちょうど住んでいる横浜で学会開催ということで、楽しみにしていました。

 

 

 

 

<肺癌学会の印象・みてみたい演題>

 患者になってから3回目の学会参加です。1回目は5年前の日本臨床腫瘍学会でした(学会はいろいろあることを最近知りましたよ)。脱毛していた時期です。ロードウオリアーズのようなバンダナで行こうとしたら、「お願いだからやめてくれ」と家族に言われたのを覚えています・・・これはどうでもいい話ですね。で、5年前の初めての学会ですよ。ちょっと書きたいと思います。患者向けのセミナーみたいなものもやっていましたが、20~30人くらいでした。先生方がお話してくださったのを覚えています。

 

 

医師向けのセミナーに参加しても、基本、ちんぷんかんぷん。当たり前ですね。ただ、印象に残っているのは、臨床の現場最前線の先生方が集まるセッションでした。150人程度で、若い先生が多く、立ち見がでるほどの熱気でした。6年前といえば、維持療法が出てきた頃です。「ファーストライン終わった後、経過観察する人~?維持療法やる人~?」なんて質問で挙手を求めていて、経過観察が5分の3くらいだった気がします。そして、アバスチンがまだ脳転移には使えなかった頃です。欧米では使用可でした。じゃあ、現場で脳転移した患者が現れて、アバスチンが使えたら・・・という場合、どうする?なんてことが議題でした。保険で使用不可なわけですから、そのまま使えません。そのなかで先生方がいろいろな工夫を話し合っていました。この体験はよく覚えています。みなさんもセカンドオピニオンにいくと、全体を俯瞰した情報をもらえたり、治療の戦略はこうたてるのかと知ったりして、ガッテンすることがあると思います。そんな経験でした。もっというと、今までとは別の視点で治療を見ることができる、というような感じかな。

 

 

で、今回は日本肺癌学会です。肺癌学会に行くのは初めてです。当たり前ですけど肺がんのことしかやっていませんよ。どんなことを教えてもらえるのか、楽しみでした。今回は患者向けプログラムも3日間通しであります。興味があったのは・・・

 

・患者プログラム 家族のメンタルヘルス

 

・患者プログラム がんリハビリテーション

 

・医療経済性~医療が発展すると国が滅びる

 

こんなところかな。でも結局「全国肺がん患者会連絡会議」の準備が忙しく、体力的にもつらいので、結局見たのはほんの少しです(笑)

 

 

 

 

<患者プログラム・がんリハビリテーション>

 慶応大学の辻先生のプログラム。がんのリハビリといってもピンと来ない方が多いのではないでしょうか?リハビリというと、骨折したあと、動かすようにやるもの、みたいなイメージがあると思います。でも、それとは異なります。QOLをあげる目的という感じでしょうか。ちょっと記憶が頼りないのですが・・・具体的に2つほどご紹介。

 

  1. 抗がん剤治療中でも積極的に運動する

    ベッドの上で(入院中)、寝ながら、ペダルこぎ運動する写真がでました。ジムにある有酸素運動のバイクが小型化して、寝ている体勢でも、ペダルこぎができるようになったものです。そんな運動すると、副作用が軽減するんだとか。本当かいな。副作用中、つらい中で運動するんでしょうか。もっと聞きたかったです。

  2. 体重減少を抑える

    抗がん剤治療したり、進行したりすると体重が落ちますよね。そして一緒に体力も落ちていく。体力落ちれば、薬への抵抗力も下がっていく。さらには肉体的だけではなく、心理的にも落ちます。その負のスパイラルをできるだけ少なくなるようなリハビリがあるそうです。具体的にはがん患者でもできる「筋トレ。」ことは単純です。「運動する」ということです。そして体重減少を防ぐ。結果QOLをあげるデータが示されていました。

 

 

 

 

<感想>

僕は今までの病歴の中で、計18キロ体重が落ちています。こういう感じ。

76キロ(病気前)

→68キロ(8キロ減)

→78キロ(10キロ増)

→68キロ(10キロ減)

→70キロ(現在)

最初の8キロ減は、病気の発症時、体調の悪さや抗がん剤治療が重なり、おこりました。次の10キロ減は手術とその後の合併症(3ヶ月入院)で起こりました。体重が減るときは、筋肉が落ちます。逆に体重が増えるときは、脂肪で増えます(運動していないから)。体重は元に戻ってもそれは見た目だけ。筋肉が落ちて体力が落ちただけです。今、落ちたまんまだよ。これを何とかできないものなのかな、と常々思っていました。そこに辻先生のお話で、これ以上筋肉を落とさない方策・体重を落とさない方策が示されたわけです。

もっと詳しく聞きたいな、自分にはどう当てはめたらいいのかなどなど、疑問が起こりました。今後のワンステップ!の活動の中で、もっとつめたいと思います。

 

 

 

<まとめ>

患者プログラムが200人くらいかな、満員だったのが印象的でした。

22時頃、帰り道の電車の中、中華街で一杯飲んできたと思われる先生方をお見かけしました。なぜ先生とわかったかというと、プログラムを片手に持っていたからです。夜の食事のときも仕事のことを話しているということでもあると思います。朝から寝るまで、肺がんのことを話しているんだなと思うと、ありがたい気持ちになりましたよ。終わりです。

 

 

 

<東京の方へ>

肺がんのシンポジウムです。どうぞ~。

 

 

<大阪の方へ>

肺がんのシンポジウムです。どうぞ~。

 

 

 

 


<治験紹介>
今後、紹介していくことにしました。その薬が肺がん治療の中で、どの位置に来るのか?など全体像を俯瞰でき、自分にどう関係するかがわかるような情報をできうるかぎり書いていきます。今回まずはバナーから。





★免疫チェックポイント阻害剤
10種の希少がん対象です。そのなかに「小細胞肺がん」が入っています
フェーズ2

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みなさん、こんにちは。

 

まずはお知らせからです。

昨年の11月先生方と肺がん患者会が集まって「第一回全国肺がん患者会連絡会議」を開きました。

その模様がやっとHPにアップされました。ご興味ある方は、ぜひご覧になってください。

★会議模様はこちら★

 

さて、学会体験感想文を書いて、みんなでシェアしちゃおうという「学会へ行こう!プロジェクト。」上記した第一回の連絡会議に出席した山岡鉄也さんがその感想を書いてくれました。

★山岡さんのご紹介はこちら★

 

 

 

 

1回全国肺がん患者会連絡会議に参加して

 

山岡鉄也

2010年7月肺腺がん(ステージ4)罹患。

様々な化学療法を経て、現在も治療中。

 

会でも話をしましたが、まずは昨今の肺癌治療の急速な進歩により、

全国肺がん患者会連絡会議が日本で誕生できたことを、そしてその記念すべき第1回目に出席できたことを心からとても嬉しく思いました。肺がん領域に関しては、光冨先生、中西先生、澤先生などを中心に日本の肺癌医療を牽引する有志の先生方が、患者や家族に代わってアドボカシー活動をすすめてくださっていました。これからは全国肺がん患者会連絡会議が、患者や家族の視点から、アドボカシー活動をリードしていかなければなりません。最初は身近にできるものから、ゆくゆくは全国の肺がん患者や家族にとって問題解決の一助となれるような持続可能なコミュニティを目指して前へすすめていく必要があるのです。いよいよこれからスタートするこの活動に参加できる喜びとともに、自身の体調面にも十分ケアをしながら、私のできる範囲で協力を惜しまない、そんな緊張感と使命感も芽生えました。長谷川一男代表を始め関係者の皆さま、どうかよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

<お知らせ>

3月12日、大阪で肺がんのフォーラムがあるようです。みなさんどうぞ~

 

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みなさん、こんにちは。

学会体験感想文を書いて、みんなでシェアしちゃおうという「学会へ行こう!プロジェクト。」Y・Mさんが書いてくれました。今回はお金の話です。どうぞ~。



<自己紹介>
3
年前に手術をしました。ⅢAでした。化学療法をへて分子標的薬の治験参加中です。

<学会の印象>
会場に着くとすぐに受付をしたのですがあたりは医療関係者(ビジネス)と思われる人ばかりで少し緊張しました。受付をした同フロアーに患者・家族参加の部屋が用意されていました。すでにたくさんの方々が席についていて演目が始まる頃には立ち見もでてかなり盛況でした。

<参加した演題>
2
日目の演題 がんと暮らし(お金・仕事) に参加しました。演者は(NPO法人がんと暮らしを考える会)の賢見卓也さんです。参加理由は今後さらに医療の向上により質の高い生活が送れ、また長い時間も持てるかもしれません。それに伴う「医療費の増大」も考えておかなければならないと感じました。

「医療費の増大」は家計のなかに占める医療費のことです。現在、私は夫の加入する健康保険の扶養家族です。昨年の5月末で会社を定年(65才)退職しました。2年間は任意加入できます。ご存じだとおもいますが健保だと高額療養費制度のほかに独自の健保からの給付金還付があります。加入継続は2年間のみですのでその後は市町村の国民健康保険に加入となります。国保は高額療養費制度のみですので国保加入前とくらべると医療費の家計に占める割合は大きくなると考えています。肺癌治療が進化すればするほど経済的にきびしくなる。アメリカでは進行肺癌患者がいる13家族に1家族は家計破たんしているとか・・・

 

そのことに不安を感じたというのが正直なところです。負担はどの程度増えていくのでしょうか?

 

<がん制度ドック>
セミナーの中で紹介されたのは、WEBサービスでがんの「お金」に関する制度が検索できるというものです。

・健康保険に関する制度  ・・・ 国民健康保険税の減免・徴収猶予とか
・公的年金に関する制度
・雇用保険に関する制度  ・・・介護休業給付金支給とか
・職場の制度(ハローワークで手続き) →これ 知っている人少ないそうですよ!!
・障害に関する制度
・民間の制度
・税に関する制度
・慈善活動
・特別な状況
・職業・状況

この制度は賢見卓也さんがさまざまな(保険・年金・福祉・生保・税金)分野の方々と作られたものです。WEBから「検索」するだけで自分の活用できる制度がすぐわかるのはいまの時代に即してて、これからもっと活用できる制度が増えていければいいのにと思っています

実際にやってみました。「チェックリスト」にでてきたのは

・高額療養費制度・限度額適用認定書

・がん保険

・所得税:医療費控除

 

の上記3点でした。いずれも現在活用しているものでした。しかしがんと診断されてまもない人にはきっと役立つと思います。

 

<その他に・・・>
はじめての学会参加でした。ランチのお弁当はかなり上等もので美味しかったです。再来年の横浜開催までに患者・家族が製薬会社主催のプログラムに参加できたらいいですね。そのためにも患者力向上は必須ですね




Y・Mさん、ありがとうございました。

~疑問~

治療費の負担・・・定年で社会保険から国民健康保険へと移行すると、そもそも負担は減るのでしょうか?それとも増えるのでしょうか。この辺は、お金のセミナーがあっても、必ずケースバイケースといわれて、あいまいに終わるところでもあります。定年して、保険が変わると・・・という設定、これ、会社を辞めたとき(解雇など)にも当てはまります。けっこう、知りたいところです。ということで今回、がん相談支援センターに質問をし、実際のところどうなのかを聞いてみたいと思います。返答までもう少々、お待ちくださいませ。


<治験紹介>
今後、紹介していくことにしました。その薬が肺がん治療の中で、どの位置に来るのか?など全体像を俯瞰でき、自分にどう関係するかがわかるような情報をできうるかぎり書いていきます。今回まずはバナーから。




★免疫チェックポイント阻害剤
10種の希少がん対象です。そのなかに「小細胞肺がん」が入っています
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みなさん、こんにちは。

学会体験感想文を書いて、みんなでシェアしちゃおうという「学会へ行こう!プロジェクト。」うに子さんが書いてくれました。どうぞ~。


肺癌学会に参加しての感想を投稿させていただきます。
3日間すべてに参加いたしました。

 

▼自己紹介

ハンドルネーム:うに子、40代。

201311月に左上葉切除、ステージ1B、術後補助化学療法でUFT2年間の予定で来年2月まで服用中。今年8月よりマーカーが急上昇し、現在も上昇中。次回2月の受診がヒヤヒヤものです。

 

▼学会参加目的
学術的知見を深める。特に興味深い分野はEGFRTKIの治療戦略や耐性、予後因子について。

 

▼実際に参加してみての感想

メーカー協賛以外は医師向けプログラムも聞けるようだったので事前にプログラムをチェックしていましたが、専門家と一般参加では名札のストラップの色が異なるため専門家向けの会場には入りにくく、また元々入れないメーカー協賛プログラムに聞きたい講演が多かったので、結局専門的講演はほとんど聞かずに抄録を購入して終わらせ、大半は一般向けプログラム会場で聴講していました。

 

講演内容はほぼ周知の内容でしたが、演者の先生方のお話の仕方が患者に寄り添うという言葉がぴったりで、このような先生が主治医だったらいいなと思える先生ばかりで感動しました。

会場にはたくさんの患者さんをお見かけしましたが、通院中の病院では同世代の女性患者の方を見かけることはないので、会場で実際に同世代女性らしき方をお見かけすると、言葉は交わさなくても自分だけではないという、妙な安心感を持ちました。

 

▼まとめ

当初の目的は達成できませんでしたが、肺がん撲滅のために日々尽力されている先生方、医療スタッフの皆さん、同じ病気で頑張っているたくさんの患者の皆さんに実際にお会いできたことが私自身の中で今後の力となる貴重な体験になったと思います。


うに子さん、ありがとうございました。先生のちょっとした一言や配慮を感じると、患者はそれだけで落ち着く部分ありますよね。本当にそう思います。


★肺がんイベント告知

「ONCOLO Meets Cancer ExpertsOMCE)第2回:ブレークスルー間近:肺がん医療の現状と将来」
北里大学の佐々木冶一郎先生の講演です。Q&Aコーナーもあるそうですよ
★詳細はこちら★



ニボルマブのバイオマーカーを見つけようとする試験です。ご興味あればどうぞ。
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みなさん、こんにちは。

学会体験感想文を書いて、みんなでシェアしちゃおうという「学会へ行こう!プロジェクト。」古川さんが書いてくれました。

最初の外科治療のお話は、「小さく切る」のと普通の手術を比較して、もうすぐ答えが出るよ、というもの。終わりに出てくる「シャボン玉」のお話はびっくりですよ。


長谷川さん、感想文を、送ります。
かなり、堅い文章です。
しかたない、そういう人生を送ってきたのだから。

第56回日本肺癌学会学術集会に参加して

ひょうごがん患者連絡会  古川 はじめ

 

自己紹介

 

平成25年、に人間ドックを契機に肺がん(腺がん)が見つかり、右上葉切除術を受ける。

VATS ( Video Assisted Thoracic Surgery )手術を受け、5日間入院する。手術で、2×1.7×1.5cm のがんを摘出する。気管支・肺動静脈断端にがん細胞はなかった。廓清されたリンパ節に転移はなく、cT1aN0M0 , Stage Aと診断された。

EGFRの変異が検出されず、イレッサの適応がないことがわかる。手術後化学療法はせず、経過観察をして、今2年半が経過している。

 



演題の内容

 

Ⅰ肺がんの外科治療の話題、Ⅱ緩和医療のSPIKESの話題、Ⅲ「仏教の死生観について」、の3点について書きます。

 


Ⅰ肺がんの外科治療の話題

肺がんの外科治療に関する、聖マリアンナ医科大学の佐久久先生の講演から、書きます。

1982年から1988年までに臨床病期ⅠA期非小細胞肺がん患者が276人登録されたランダム化比較試験があった。結果は肺葉切除群の5年生存率が63%であったのに対し、縮小手術(区域切除または楔状切除)が42%であった。この結果より、現在の標準治療は、臨床病期ⅠA期非小細胞肺がんに対して、肺葉切除が標準治療である。

この研究結果が上記グラフである。

 

この外科治療を縮小する研究として、臨床研究の大規模研究が日本で行われている。2002年から「胸部薄層CT所見に基づく肺野型早期肺癌の診断とその妥当性に関する研究(JCOG0201)」がおこなわれた。

 CT所見を(1)pure GGN : pure ground-glass nodule. (2)PSN : part-solid nodule. (3)solid nodule. と分類すると、画像上2cm以下で,すりガラス陰影(GGN)が75%以上の病変を,画像上非浸潤癌と定義できることがわかった。

 

 この研究より、JCOG0802JCOG0804が現在、臨床研究中である。

内容は、臨床病期 IA 期の末梢に位置する 2cm 以下の小型肺癌に対する治療として、肺区域切除(縮小切除)の全生存期間が、現在の国際標準治療である肺葉切除より劣らないことを証明するため非劣性試験である。

 JCOG0802は、「肺野抹消小型非小細胞肺癌に対する肺葉切除と縮小切除(区域切除)の第Ⅲ相試験(JCOG0802/WJOG4607L)」

 JCOG0804は、「胸部薄切CT所見に基づく肺野型早期肺癌に対する縮小切除の第Ⅱ相試験(JCOG0804/WJOG4507L)」

この2つの研究が成功し、肺がん手術が今までの肺葉切除から縮小切除の方向に向かうことを、患者会としても期待を持ってながめたい。

 



Ⅱ緩和医療のSPIKESの話題

緩和医療の講演では、SPIKESという言葉を多く聞いた。これは、患者にとって望ましくない疾患情報を伝えるための,実用的なプロトコルであり、6 段階で構成されている。

(1)S ―― SETTING UP the Interview  : 適切な面談環境を設定する

(2)P ―― ASSESSING THE PATIENT’S PERCEPTION : 患者の認識を評価する

(3)I ―― OBTAINING THE PATIENT’s  INVITATION : 患者からの求めを確認する(どこまで知りたいかを把握する)

(4)K ―― GIVING KNOWLEDGE AND INFORMATION TO THE PATIENT : 患者に知識と情報を提供する

(5)E ―― ADDRESSING THE PATIENT’S EMOTIONS WITH EMPATHIC RESPONSES : 患者が抱く感情に共感を込めて対応する

(6)S ―― STRATEGY AND SUMMARY : 方針とまとめを提示する

 「バッドニュース」は、このような考え方で、医師から患者に提示される。われわれ患者は、このことを理解し、対応してゆかなければいけないと思います。

 



Ⅲ「仏教の死生観について」

メディカルスタッフシンポジウム。看護師、薬剤師と肺癌専門医師との対話空間3。死生観と意思決定 のセッションから、「仏教の死生観について」という演題名の臨済宗円覚寺派管長 横田 南嶺氏の講演について書きます。

 

今までは 人のことだと 思うたに 俺が死ぬとはこいつはたまらん(大田 南畝)という歌を示されて、講演早々、まったく心を「わしづかみ」にされてしまいました。

野口 雨情の書いた、シャボン玉の歌は、彼の子供が、生まれて間もなく、死んだことを歌った、とのことで、「シャボン玉消えた 飛ばずに消えた うまれてすぐにこわれて消えた」シャボン玉の本質は、周りの石鹸液にあるのではなく、中の空気なのだと諭された。だから、消えたように見えても、大きな空気の中で存在し続けているのだと、話を聞いて、心が落ち着きました。

 

朝比奈宗源というお殿様が、寺の和尚に「花は根に帰ると聞けば我も又 生まれぬさきの里に帰らん」という歌を見せて、褒めてもらおうと思った話で、和尚は「苦しいときには、苦しんで苦しんで死んでいきなさい。無理に苦しむまいと努力する必要などは何もないのだから、苦しんで死んでいけばいいのです。」

いかにも、禅寺の和尚が言いそうな言葉ですが、綺麗な言葉でまとめるよりは、汗にまみれて、生きていくことが大切なんだなと思いました。

 

 


▼まとめの一言

 はじめて、肺癌学会に参加しました。教育講演でも、シンポジウムでも、自由に聞けたのは、とても良かったです。患者向けのプログラムも充実していました。同じ時間帯に聴きたい講演が2つ重なり、どちらに行くか、かなり迷いました。迷うほど良い講演が3日間に開かれたと言うことは、学会のレベルの高さを感じました。

 今後も、患者と学会が手を取り合って、より良い肺がん医療が進んでいくことを願ってやみません。

 先生方、よろしくお願いします。

 

 




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新年、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。


さてさて、学会体験感想文を書いて、みんなでシェアしちゃおうという「学会へ行こう!プロジェクト。」今回は7人目、野村さん(北海道 肺がん患者と家族の会)の登場です。どうぞ~。

今回札幌からの参加です。

病歴は 今は4期で9年目に入り分子標的薬を服用中です。

56回日本肺癌学会学術集会 患者・家族向けプログラムに参加できました。

最初は難しそうと考えていたのですが どのセミナーも解りやすく 

素晴らしい盛り沢山の内容でした。

これだけのカリクラムを自分で選んで聞きに行くのは大変だと思いますが

凝縮した3日間で揃えて下さっているので大変助かりました。

私が参加して一番 良かったセミナーは最終日の「がん患者と家族のメンタルヘルス」です。

吉田勝明院長先生のお話は 全てが優しさ 愛に包まれていて涙ぐんでいる方が

沢山いました。

  前向きな考え方ができないからといって、自分を責める必要はありません。

誰でもいつも前向きというわけにはいかないのです。

  悲しみ・苦しみを癒す3T

1.Tear(涙)・・泣く事によりストレスが軽減して自分をケアできる

2.Talk(話す)

3.Time(時間)


○ 聴いてもらうことの校用

 ・カタルシス効果(浄化)
  
心に淀んでいたものが洗い流されて、すっきりした気持ちになる
 
・バディ効果(仲間)

精神的な仲間ができて強くなる
 
  アウェアネス効果(気付き)
  心の奥にうもれていたものが 見えてくる

  プラス思考になる為には

1.肉類・砂糖の摂取

2.運動をよくすること

3.感動すること


私が今患者会に来てくださる方々の心のケアに一番悩んでいましたが
そのお答えを頂けたような気がしました。



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みなさん こんにちは。


学会体験感想文を書いて、みんなでシェアしちゃおうという「学会へ行こう!プロジェクト。」今回は6人目、Iさんの登場です。


Iさんが書いてくれたテーマは、医療費の費用対効果について。なんだか難しそうですか?根本はすごく簡単なことです。「効果のある薬剤に関してはどんどん世に出るようにして、無駄なものは、淘汰される仕組みを入れる」というすばらしいものです。

ところが・・・
「効果のある」ってどこまでのことをいうんでしょう。肺がんは難治性のがんです。その治らない現状の中で「効果のある」ってどこまでのことをいうんでしょう。
イギリスを見てみます。アバスチンやザーコリは使えません。この費用対効果の制度がしっかりと導入されていて、使えないと判断されました。(※そりゃあんまりだぜ、ということで、救済制度もあります)イギリスすごいね。
日本の国民皆保険では、お金のことは置いといて、効果のある薬は世に出すというのが基本。患者も限度額までしか払わなくてよい制度になっているから、あまり費用対効果を考えなくてもよい。でも、それでいいのかな、という議論が日本でも起こっています。このシンポジウム、さくえもんも見たかったですよ。

どうぞ~。



「第56回日本肺癌学会学術集会のトピックス」

シンポジウム6-肺癌新治療の費用対効果の参加報告書

 


■学会全体

会期:2015年11月26日()-28日()

会場:パシフィコ横浜

会長:弦間昭彦(日本医科大学)

テーマ:Bridge for Making History (伝統を受け継ぎ未来へつなぐ)



■報告シンポジウム(シンポジウム6:第2日目 15:55~17:55、第一会場)

肺癌新治療の費用対効果

座長:國頭英夫(日本赤十字社医療センター化学療法科)

   山中竹春(横浜市立大学大学院研究科臨床統計学)

 

演者1:なぜ治療コストを考えなければならないのか。

    國頭英夫(日本赤十字社医療センター化学療法科)(服装)

演者2:医療技術等の費用対効果の評価方法と応用

    福田敬(国立保健医療科学院医療・福祉サービス研究部)

演者3:日本の薬価基準制度と抗悪性腫瘍薬の薬価算定

    成川衛(北里大学大学院薬学研究科)

演者4:日本にも“financial toxicity”はあるのか?

    後藤悌(国立がん研究センター中央病院呼吸器内科)

演者5:あえて高価な治療のトライアルを行う合理性

瀬戸貴司(国立病院機構九州がんセンター呼吸器腫瘍科) (服装)

 



■報告メモ


1)画期的な新薬発売に先立ち初めて学会で討論

 医療者は、医療費に関係なく、患者にとっての最善の医療を施す。それでいて、無駄のない医療を運営できるようにする。そのための学問が、医療経済学のスタートだった。

 医療の費用対効果が重要視されるようになり、その評価の方法も確立されていった。しかし分子生物学の進展に伴う遺伝子診断治療、CT、MRI等の診断機器の登場、コンピュータの導入よる創薬等、加速度的な医学の進歩に対して、旧来の評価法では、対処できなくなっているのかもしれない。

56回日本肺癌学会学術集会(112628日)のシンポジウム「肺癌新治療の費用対効果」では、高騰する医療費に見合った治療が行われているかどうかを臨床の場ではどう判断すればよいかが、話し合われた。

 


2)治る医療の裏表―治るとお金がかかる

分子標的薬の登場、近年の抗がん剤の進展は、目を見張るものがある。がんは本格的な薬物療法の時代を迎えている。薬でコントロールできるがん種が増えている。

 免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブが、メラノーマに続いて、進行性非小細胞肺がんに対しても、効能追加承認申請中である。ニボルマブは、固形がんにおいて、血液がんにおける骨髄移植と同等の効果があるとの研究があるように、現在最も期待されている抗がん剤だが、1回の治療費が100万円を超えてしまう。適応対象になる患者数から類推すると、ニボルマムの非小細胞肺がん患者への投与がはじまると、肺がんの年間医療費は、新たに1兆円が必要となる。しかも長期にわたって服用する患者が増えることが予想されることから、治療費はさらに増え続ける。

 


3)100%確実な医療費破綻を放置している日本に学会側から提言

 「無効な治療は行わない。同じ効果であれば安上がりの治療法を選ぶ。医学的興味のみで高コストの治療の研究の治療を行わない」。このことを確認するためにシンポジウムをもったと、座長の國頭英夫(日赤医療センター)は語る。

 「国民皆保険制度に、高額医療費の公的負担制度があり、諸外国に比べると患者の個人負担は安いとも言える。医療者にとっても、科学的根拠や経験に基づき最善の治療をためらうことなく提案できる。臨床の場ではウイン・ウインの関係となるが、社会としての負担は、将来の世代が身代わりになって負担できる金額をこえると予想される。これでは、いずれ国家財政が成り立たなくなり、破産する」とシンポジストの一人、国立がん研究センターの後藤悌は述べた。

 「臨床試験から得られた臨床評価に見合った大規模な薬価修正が必要」と瀬戸貴司(国立病院機構九州がんセンター)は、訴えた。

 


4)まとめ

 死の病として恐れられていたAIDSは、薬でコントロールできるようになった。薬の進歩は目覚ましく、やがて、多くのがんは、薬で治癒できる時代がくると期待もされている。日本には世界に冠たる国民皆保険制度があり、医療環境は世界一といわれる。ただ、時間がたつにつれ、制度疲労をおこし、今では実情にそぐわないものになっているところがある。医学・薬学の進歩を享受しながらも、抜本的解決策へのアクションが明日からでも必要となっている。5年、10年、15年と短・中・長期的な対策を国が国民に提示するとともに、国民も病気にならないからだ作りが求められている。

 

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 みなさん こんにちは。


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北海道肺がん患者と家族の会を主催しています。では、どうぞ~。

 


今回札幌からの参加です。

病歴は 今は4期で9年目に入り分子標的薬を服用中です。

56回日本肺癌学会学術集会 患者・家族向けプログラムに参加できました。最初は難しそうと考えていたのですが どのセミナーも解りやすく素晴らしい盛り沢山の内容でした。これだけのカリクラムを自分で選んで聞きに行くのは大変だと思いますが、凝縮した3日間で揃えて下さっているので大変助かりました。

私が参加して一番 良かったセミナーは最終日の「がん患者と家族のメンタルヘルス」です。


吉田勝明院長先生のお話は 全てが優しさ 愛に包まれていて涙ぐんでいる方が
沢山いました。


 
前向きな考え方ができないからといって、自分を責める必要はありません。

誰でもいつも前向きというわけにはいかないのです。


 
悲しみ・苦しみを癒す3T

1.Tear(涙)・・泣く事によりストレスが軽減して自分をケアできる

2.Talk(話す)

3.Time(時間)


 ○聴いてもらうことの校用

  ・カタルシス効果(浄化)

心に淀んでいたものが洗い流されてすっきりした気持ちになる

・バディ効果(仲間)

  精神的な仲間ができて強くなる

  アウェアネス効果(気付き)

心の奥にうもれていたものが 見えてくる


 
プラス思考になる為には

1.肉類・砂糖の摂取

2.運動をよくすること

3.感動すること



私が今患者会に来てくださる方々の心のケアに一番悩んでいましたが、
そのお答えを頂けたような気がしました。

 

 

 

 

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みなさん こんにちは。

今回は、I
さんからの感想文です。

ご家族が腺がん(EGFR変異あり)を患っています。分子標的薬が使用できるわけですが、悩みは、その使用の順番や耐性に関することです。EGFR変異ありの方なら、みんな同じ部分で悩みを抱きますよね。Iさんはそんな思いの元に感想文を書いてくれました。どうぞ~。なおALKに関しても触れられています。

 

 


1.  参加したワークショップ


l  長谷川さんのお誘いを受け、肺癌学会に初めて参加しました。仕事で平日は休めず、参加できたのは3日目だけでした。ワークショップ9の「分子標的薬耐性」、一般演題の「癌免疫」とポスター展に参加しました。この中から、ワークショップ9の内容を報告させて頂きます。家族が分子標的薬を使っているので、ぜひ聞きたいテーマでした。


l  ワークショップ9は、分子標的薬の効果測定方法の開発から新薬の効果の検証まで幅広い内容でした。簡単にまとめると、その目的は、「分子標的薬は、肺がん治療において画期的な効果をもたらす一方で、その後、耐性を迎えてしまう。その耐性の仕組みを調べたり、耐性に関する様々な観測方法を確立したりすることで、より効果的な治療や新薬の開発に繋げるもの。」ということだと思います。なお、患者やその家族にとって、私が重要と感じたポイントは、各発表の下線部分です。


l  発表後に、分子標的薬の耐性化の仕組みを、ネットで少し調べましたが、次の2つが参考になると思います。要は分子標的薬がEGFRに上手く嵌らなくなったり、別の経路ができたりして、癌細胞の増殖を促すシグナルが再度出始めるということ理解しました。2番目は専門的な論文ですが、図1と図3ALKは図5)に耐性の仕組みが分り易くまとめられています。

http://gansupport.jp/article/drug/drug06/12626.html

http://www.jbsoc.or.jp/seika/wp-content/uploads/2014/01/85-06-12.pdf

 


2.発表内容

(お聞きした内容をなるべくそのまま記述していますが、何分、医師ではありませんので、正確ではないかもしれません。その点、お含みおき下さい。)

 



     近畿大学 米阪先生


l  2世代のEGFR阻害薬アファチニブは、EGFRHER23の変異を同時に阻害する点に特色がある。


l  耐性は、HER3とヘレゲリンの過剰発現が主な原因であることが分かっている。今回の研究の重要なポイントの1つは、第2世代の効果を測定するバイオマーカーとして、血中のヘレゲリンを計測する方法を確立したことであり、特許を取得する予定とのこと。


l  アファチニブとエルロチニブについて、ヘレゲリンにより効果を計測すると、両方とも低濃度から発現を抑制していることが確認出来た。他方、エルロチニブは、AKTHER2の発現を制御するのだが、その後、増勢するのに対し、アファチニブの場合はこれが見られないという差異が確認された。つまり新しく開発した測定方法によると、アファチニブの方がエルロチニブより、耐性をより長く抑えることが出来るということ。

 


     金沢大学 南条先生


l  肺がん治療の進歩には目覚ましいものがあるが、その結果として、遠隔地転移が発生する事象が多くなっている。転移に対しては、手術や放射線治療による局所療法が有効だが、髄膜炎の場合には、まだ有効な治療が確立していない。


l  本研究では、髄膜炎に対する化学療法の効果を計測する方法として、特殊なマウスを使い、髄膜炎と類似した症状を発生するモデル(LMCマウスin vivoモデル)を確立した。


l  このモデルを使い、エルロチニブとAZD9291の比較を試みた。従来のモデル(皮下腫瘍モデル)では、両者に差がなかったが、LMCモデルでは、AZD9291の方が、より効果が見られた。


l  また、AZD9291の場合には、耐性後にも効果が継続する(リン酸化を抑制する)ことが確認された。つまり、AZD9291は、髄膜炎にも有効性が確認できたということ。

 


     中外製薬 増田先生


l  エルロチニブとベバシスマブの併用は、単剤に比べ効果がある(耐性を抑制出来る)と言われているが、そのメカニズムは分かっていない。本研究は、単剤と併用の比較を通して、耐性のメカニズムを考察するもの。


l  期間を、①単剤でも効果がある感受性期と、②単剤では耐性化が起こった耐性期の2つに分けて、観測した。感受性期においては、単剤、併用ともEGFRのリン酸化を抑制しているが、EGFR以外の下流シグナルにおいては、併用の方が、リン酸化をより強力に抑制することが確認された。


l  耐性期においては、単剤の場合、EGFRについては引き続きリン酸化を抑制しているが、下流シグナルでは抑制出来なくなるのに対し、併用では引き続き抑制され、TM790変異も出現していなかった。


l  単剤においては、VEGF濃度の上昇が確認され、これがバイパス経路となり、下流シグナルの耐性化を引き起こしたことが考察された。つまり、ベバシスマブを併用すると単剤では耐性を迎えた後も、耐性抑制効果が持続することを確認出来たということ。

 


     岡山大学 磯崎先生


l  ALKについては、クリロチニブとアレクチニブの2剤が利用出来るが、本研究はアレクチニブの耐性化プロセスを考察するもの。


l  初めに、セカンダリーミュテーション(2次変異)MET遺伝子に着目したが、いずれも耐性化の明確な根拠は確認出来なかった。そこでMETのリガント(受容体に結合する物質)であるmRNAに注目した。その結果、腫瘍がHGFを発生させることで、耐性化に繋がっていることが分かった。


l  このHGFの上昇に対しては、MET阻害剤を適用する事が考えられるが、阻害剤としてクリロチニブが有効である即ち、アレクチニブで耐性化した場合には、クリゾチニブが有効であるということであり、現在、治験の第2相が行われている。

 



3.感想


l  分子標的薬の適用がある場合、どの薬を選択するか、またどの順番で使うかは多くの患者が直面する問題です。これは、分子標的薬間の効果の直接的な比較に関する治験レベルのエビデンスが十分に無いことも理由の1つと言われています。発表内容は、実験によるものが多いとは言え、患者が薬剤の選択の際の参考になるものだと思いました。


l  特に、これから出る新薬については、使う可能性が高いにも関わらず、患者側の情報は医師と比べると制約されてしまうので、学会レベルの情報を拾っていくことが役に立つ局面もあるのではないかと思います。


l  今回の発表内容では、髄膜炎にAZD9291が有効である可能性が高かったり、アレクチニブの耐性に対して、クリロチニブが有効である可能性があり治験中であったりという情報は、患者側にも大変、有益な内容であると感じました。


l  なお、ランチオンセミナーに興味深い題目が、多かったのですが、製薬会社主催ということで、患者や家族は参加が出来なかったことは残念でした。ユーチューブ等で見ることが出来ると良いと思いました。


 

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みなさん こんにちは。

学会体験感想文を書いて、みんなでシェアしちゃおうという「学会へ行こう!プロジェクト。」今回は3人目、Kさんの登場です。



56回 日本肺癌学会学術集会 参加感想文

(参加日程 1日目 1126日 & 3日目 28日)

 

1.      自己紹介 (ハンドルネーム K)

20142月末 X線で左肺大量の胸水貯留を認め、胸水から肺腺癌の細胞が発見。遺伝子検査を経て、ALK陽性が分かり4月からクリゾチニブで治療開始。20151月原発微大、胸膜播種再発によりクリゾチニブ終了。3月からプラチナ系の抗がん剤治療開始、現在にいたるまで維持療法中。

 

2.      肺がん学会の印象(初参加)

学会の類には参加したことがないので比較できないが、会場も広く、3日間にもまたがり、医療関係者も大人数で、影響力と資金力も大きいのだろう。

   

3.      自分が見た(見たかった)演題

  (患者・家族向けプログラム)肺がんの薬物療法の進歩

  (シンポジウム)EGFRALK-TKIの使い分け

  (患者・家族向けプログラム)医師が患者家族になって

  (患者・家族向けプログラム)ランチョンセミナー みんなで作る肺がん医療

  (一般演題)ALK-TKI

  *ポスター演題に多くALKが取り上げられていたので見たかったが、会場が企業展示ブースと同じところで、見ることができずに残念であった。

 

4.      演題の内容及び感想

  (患者・家族向けプログラム)肺がんの薬物療法の進歩

市民講座で聞く基礎編。特に目新しい情報はなかったため、メモなし。

  (シンポジウム)EGFRALK-TKIの使い分け

医療関係者向けの専門性も当然ながら高く、理解は厳しい。しかしながら、自分の病気が置かれている現状が少しでも感じることができた。自分にとって印象的な話は以下のとおり。

第一世代のクリゾチニブ、第2世代のアレクチニブ、セリチニブ(現在レビュー中)に続きLarlatinibBrigatinibが控えている。

ALKは症例数も少ないので、なかなか強い結論を出しにくい。

・クリゾチニブが長く効いている人はアレクチニ長く効いている傾向がある。

ALKは脳転移の傾向が強いようだ。アレクチニブ以降は脳にも効くようだ。

Beyond PD (悪化後も引き続き投与すること)Rebiopsy(耐性後のがんの変容を確認するための再生検)がトピックになっているようだ。

 

  (患者・家族向けプログラム)医師が患者家族になって

奥様を乳がんで亡くした心臓外科医による発表。「ともに歩む信頼のおける医師を見つけることが大事」とのことであるが、これがなかなか難しい。また、在宅医療で最後をみとることができたのがよかったとのことであったが、自分の時はどうだろうかと考えてしまう。奥様はキリスト教徒であり、「死ぬことは怖くない」と家族に伝えていたようであり、家族はその言葉に救われていたようである。「医者の家族が患者になったとき」という本を出している。


 
(患者・家族向けプログラム)ランチョンセミナー みんなで作る肺がん医療

世界肺がん学会で賞をとった肺がん患者でもある日経BP社の山岡さんのお話し。肺がん患者としての心構えや、世界肺癌学会での市民によるアドボカシー活動についての発表。地域の患者会を超えて、どんなアドボカシー活動があって、日本でも実行可能か、必要かとの具体的なイメージがまだつかめていない私である。2年後、横浜で世界肺癌学会が開催されるようなので、全国連絡会もそれに向けて動き始めたという感じか。「肺がんは慢性疾患になる」とは心強い言葉である。


 
(一般演題)ALK-TKI、クリゾチニブ、セリチニブ、アレクチニブについて、詳細はほとんど理解不能であるが、いずれも結果は良好との発表。しかしながら、奏効率が40%~50%で良好と評価されているが、患者にしてみるとあまり安心できる数字ではないなとちょっとギャップを感じた。

 


5.     
まとめ


ALK
の最新情報を知りたいと思い参加したが、医療従事者向きの発表は、当然ながら専門性も高く、2倍速音声と高速スライドで、悲しいかな、ザ文系の私には正直全く歯が立たないものだった。医療情報サイトや医師の出しているブログ等でゆっくりキャッチアップできればいいなと思う。しかしながら、内容が分からないなかでも多少なりともALKのトピックが見えたり、ALKというマイノリティならでは医師も手探りのような状況で臨床しているのかなという空気を感じたり、ALKの発見者の命の恩人である間野先生を拝むことができたり(発表は見逃してしまったのが悔しい)と、ありがたい2日間だった。そして、自分はここで発表されている研究・調査をベースにした臨床によって生かされているのだなという実感。それにしても、あれだけの膨大な肺がん情報をキャッチアップし続けなくてはいけないドクターや医療関係者には頭が下がるばかりである。

患者・家族向けのプログラムの基本情報(基礎編)は、市民講座やキャンサーチャネルなどで既知であり、私には情報という点で目新しいものはなかった。そこで医学基礎(?)、用語など、医療従事者向きの情報もある程度理解の助けになるような「中級編」のような講座があるとありがたいなと思った。というのも、患者向け講座のなかでも話があったが、主治医にすべてお任せというのではなく、患者自らも治療の選択権を共有する時代になってきた。そのためある程度の知識防衛と、選択に対する納得感を得るためにも、リテラシーレベルを上げる必要性を感じている。

最後に、肺がん患者会の連絡会議に立ち会う機会に恵まれた。そこで、この協議会の取りまとめ役であり、ワンステップ!の代表を務める長谷川さんがキャンサーネットジャパンより「肺がんにおけるジャーナリズム(公報)優秀賞」を授与されたとのことを教えてもらった。治療を続けながら、患者会の立ち上げ、全国肺がん患者会連絡会議の立ち上げに帆走されている姿勢に感服するとともに、この感想文を書くことも、アドボカシー活動の一環になるとのことであり、このような機会を与えてくれたことも感謝。

以上


Kさん、ありがとうございました。ALKの患者さん、たしかにすくないですよね。貴重な情報共有になったのではないかと思います。それにしても、もうすぐセリチニブが出てくるのでしょうし、続いて2つの薬が控えているんですね。開発の進み方がすごいです。そんな印象を受けました。
また「お医者さんは一生勉強し続ける」とよく聞きますけど、学会へ行くと、それを体感できるのかもしれないですね。感想文読んで、がんばっているお医者さんを素直に応援したい気持ちになりましたよ。ありがとうございました。



次回は4人目の登場です。
ご期待くださいませ~。

 

 

 

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