第4話 実るほど頭をたれる稲穂
テーマ:孫正義こんにちは。編集の岩野です。
4月1日は各社で入社式がありましたが、
新聞やテレビが真っ先に報じていたのは、ソフトバンク・グループの入社式でした。
その報道でとても印象的だったのは、孫社長がキーワードに『志』(こころざし)という
言葉を使っていたことです。
『志高く』――この言葉のもつ大きな意味に気づいた人には、
孫社長の思い描く未来が見えるはずです。
そして、その意味するところをわれわれにもっとも的確に伝えてくれるのが、
このブログの著者である井上篤夫氏にほかなりません。
第4話
実るほど頭をたれる稲穂
4月1日、ソフトバンク・グループの入社式で孫は新入社員2千187名に言葉を贈った。
「最近はホリエモンさん(ライブドア・堀江社長)のおかげで、大人のソフトバンクと言われるようになった」
会場からは笑いがもれた。冒頭、孫はいつもの穏やかな口調で新入社員の緊張を和らげた。
「これからも新しいことにチャレンジしていかなければならない」
人類はこれまで農業革命、工業革命を経て、現在は第三の革命――デジタル情報革命の時代にいる。「世界中の情報を一瞬にして知ることができ、人類の英知として蓄えられてきた知識を一瞬にして検索し、人々に伝えることができる」
これは人類の力をはるかに大きくしてくれる。
「(この革命で)世界中の人々が平等に楽しいことや、幸せを分かち合うことができます」
まもなく、この新しい時代がやってくる。
「電話、テレビ、パソコン、携帯などすべてを包括するブロードバンドの時代がやってくる。ありとあらゆるもの、知恵と知識を分かちあえる」
ソフトバンク・グループはブロードバンド・インフラを提供し、その上のさまざまなサービス、コンテンツを提供する会社へと成長していく。そのために大事なことは社員一人ひとりが同じ志を共有していることだ。
「デジタル情報革命を起こす。そのテクノロジーを使って新しい21世紀のライフスタイルをもつことができる。その大きな志をもつ」
しかし、大きな志も小さな日々の一歩から。
グレーのネクタイ、落ち着いた色調のスーツの孫は会場の一人ひとりの社員に話しかける。
「みなさんは各職場で、夢と現実のギャップに苦しむことがあるかもしれません。大きな志を持ち続けて、この程度の悩みや問題は当然、解決しなければならないと取り組んでください」
孫もこれまで何万という問題を解決してきた。
「すべての問題は我々を鍛えてくれる“宝”と考えて克服していってほしい。真正面から明るく目をそらさずに解決してください。問題を乗り越えて大きな自分になっていただきたいと思います」
孫は締めくくった。
「人生は一歩一歩、志はでっかく、志高く」そしてグループの総帥孫は、新入社員に頭を下げたのだ。「一緒にがんばりましょう。同じ志とともに。よろしくお願いいたします」
(文中敬称略)







