2005-09-26 16:32:45

第51話 二合目

テーマ:ホークス
10月7日発売!

『孫正義 世界一をめざせ!』実業之日本社より10月7日発売!

定価 税込1050円、カラー口絵つき

編集担当の岩野です。

ホークスのパ・リーグ第1位、改めておめでとうございます!

このブロクは第50話までが単行本になりますが、

ブロクはまだまだ続きます。

引き続き、ご愛読ください。






第51話 



2合目







 9月13日(火)。日本ハム戦。延長10回、バティスタがサヨナラ打。「さすがメジャーだ」(王監督)。ズレータが先発復帰。役者が揃った。

 9月14日(水)。和田が8月3日から42日ぶりの勝利で、11勝目。ズレータ38号ホームラン、三冠王も視野に。

 9月17日(土)。9連戦の緒戦、オリックスにサヨナラ負けを喫する。杉内の好投が報われず。

 9月18日(日)。サンデー新垣が登板。149球で今季2度目の完封、9勝目。1対0。「必殺仕事人」大道の決勝犠打。ベテランの存在は大きい。ロッテとの4連戦に向けての弾みがついた。

 9月19日(月)。5点差をつけてリードしたが、5回に同点に追いつかれ逆転負け。城島の2打席連続ホームランが水泡に。この日、ダイエーの創業者中内こう氏死去。合掌。

 9月20日(火)。松中が2打席連続ホームランしたが、またしてもロッテに敗れる。「中内氏の弔い合戦」(王監督)のはずだった。2連敗。

 9月21日(水)。ロッテに大敗して3連敗。ついにゲーム差は2に。

 9月22日(木)。ホークスの危機を救ったのは「秘密兵器」ルーキー・高橋秀の力投だった。6回途中まで1失点で初勝利をあげた。

 9月23日(金)。松中44号、川崎4号、ズレータ40号、大道1号のホームラン攻勢で、西武との初戦に勝利した。杉内はハーラートップの18勝をあげる。

 9月24日(土)。まさかの9回裏逆転負け。だが、ロッテが楽天に敗れたため1位が確定した。「コメントする気分になれん」と王監督は怒り心頭だった。

 孫は素直に喜びのコメントを出した。

「見事、レギュラーシーズンを制したことはこの上ない喜びです。次はプレーオフ。リーグチャンピオンシップのフラッグを手に、日本シリーズで日本一に。そして11月に行われるアジアシリーズでアジアナンバーワンになり、世界一の夢に一歩一歩近づいていきたいと思います」

 9月25日(日)。斉藤和巳と松坂のエース対決。松中が4回、45号2ラン。斉藤は力投をしたが、9回2アウトとなったところで降板。馬原が前夜の逆転負けの嫌なムードを打ち消した。長く苦しい9連戦を戦い抜いたホークス。レギュラーシーズン単独1位が確定した。


 20代から事業をはじめ、ビジネスでも「世界一の夢」に一直線に進む孫。いま、富士山の登攀にたとえればどのくらいまで来ているのだろうか。孫は答えた。

「まだ2合目です」

(文中敬称略)



2005-09-26 16:23:33

このブログが本になります! 福岡でサイン会も!

テーマ:ホークス

10月7日発売! 編集担当より読者の皆さまへ!


いつも、本ブログをご愛読いただきましてありがとうございます。

まずは、ホークスのパ・リーグ1位決定を祝いたいと思います。

いよいよプレーオフ、そして念願の日本一に向けて、がんばってほしいですね。


そして、こちらも嬉しいお知らせです。

このブロクと、本年春のスポーツニッポンの連載に大幅加筆した単行本、『孫正義 世界一をめざせ!』が、きたる10月7日、全国の書店で一斉に発売されます。出版社は実業之日本社、定価は税込み1050円です。

巻頭には、王監督やホークスの主力選手、そして孫さんのアメリカ留学時代など、カラー口絵も8ページついています。ぜひお求めください。


また、本書の刊行を記念して、10月11日(火)午後6時から、紀伊國屋書店福岡本店(JR博多駅前)で、著者・井上篤夫氏の「サイン会」を行います。

福岡の方も遠方の方も、ぜひお待ちしております!

2005-09-12 12:38:50

第50話 日本

テーマ:孫正義

第50話


日 本







 9月9日(金)。日本プロ野球組織(NPB)は来年3月開催予定の国別対抗戦(ワールド・べースボール・クラシック=WBC)の日本代表監督に、王監督を最有力候補として調整を進めている。

 9月10日(土)。楽天戦。松中は4打点の活躍、杉内が粘りの投球を見せた。杉内はリーグトップタイの17勝目。ホークスは80勝、一番乗り。

 9月11日(日)。ホークスは楽天の新人一場から4点を先制したが、その裏、新垣は3点を奪われ、1点差に。6回には同点に追いつかれた。7回、城島の3ランで勝ち越しに成功。新垣から佐藤、三瀬と継投、最後は守護神、馬原が締めくくった。楽天に連勝。プレーオフ、日本一奪還への大きな弾みをつけた。



 

 この日、第44回衆議院議員選挙が行われた。

「私の一番好きな日本人は坂本龍馬です。官位もいらない、金もいらない。名誉もいらない。でも、自分の命を天下国家に捧げる――ほんとうに清い人生を送ったと思います」

 龍馬に限らず、当時の幕末の日本人、特に男は命を賭けて命を捧げて、天下国家のために動いた。何かと闘うとき、動かそうとするとき、相手は弱点をついてくると孫は言う。

「最後のぎりぎりのところで、金もいらない、地位もいらない、命もいらないという迫力でかかってくる男ほど敵からみて手こずるものはない。(政治家なら)有権者も、あるいは反対側にいる人もいつかは(心を)動かされる」

 私は孫が否定的な言葉を吐いたり、名指しで相手を批判するの聞いたことがない。孫は言う。

「日本が悪い、誰かが悪いと言い出したら、もうそれで終わってしまいます。俺が変えてみせる、ひとりでも変えてみせる――せめて自分の業界ではそういうつもりでやっている」

 孫は固い決意で言う。

「けっしてできないことはない。たったひとりでも革命はできる。いまの日本でもできる、いまの政治でもできると思っています」 




 私は孫のこの言葉が好きだ。

「世の中、困難だらけだ。困難なことはたくさんある。しかし、不可能なことはそうたくさんない」

 明日に繋がる、いま。

 孫の「世界一!」への戦いは続く。

(文中敬称略)


 

  

 

 

 

 

 

 

 

2005-09-09 14:02:42

第48話 簡単な問題

テーマ:孫正義

第49話

 

簡単な問題

 


 

 9月3日(土)。杉内は西武・西口と最多勝対決に挑んだが、手痛い2発を浴びた。打線の援護もなく17勝を逃した。「玉が高く浮いてしまった」(杉内)。

 9月4日(日)。サンデー新垣が好投。高速スライダーが復活した。4安打、新垣は自己最多タイの14K。「できれば寝ないでこのピッチングを覚えておいてほしい」(王監督)。「奪三振王」新垣が復活した。復調7勝目、今年いちばんの内容だった。

 9月5日(月)。ソフトバンクは総務省に携帯事業サービス新規参入を申請した。参入を計画する他の事業者に先駆けて第1号の申請。早ければ、2006年秋のサービス開始をめざす。

 28年前のこの日、読売巨人軍の王貞治が国民栄誉第1号を受賞している。

王選手は756本の本塁打世界最高記録を樹立したのだ。

 9月6日(火)。オリックス戦。和田が好投したが逆転負け。

 9月7日(水)。斉藤、16連勝のかかった試合だったが、オリックスに連敗。

「もうちょっと何試合かは我慢だな」(王監督)。

 ズレータが欠場、城島は肩の痛みが完治せず、苦しい戦いを強いられている。

 

 

 孫は言う。

「われわれは足りない人材、足りないお金、足りない経験、足りない知識という状況の中で、それでももがき苦しみながら這い上がってきた」

 孫は苦しみ、我慢のすえに這い上がってきた。

「夢を強烈にもって、それが志に昇華するところまで思い続けると、いつの間にか足りないものは勝手に揃ってくる」

 しかし、夢は現時点で実現されていない。どうするか。

 その夢に数値を与え、期限を与える。するとその問題点が明確になる。この具体的な問題点がわかれば、半分解決できたようなものだ。そのとき最初に自分に言う言葉がある。

「それは簡単だ。それは簡単な問題ですと、最初に自分に言うのです。そこから解決策を考えるのです。簡単だと思えば、頭の筋肉がリラックスして解決策がどんどん出始める」

 問題点が出て、これは難しい問題だと一言吐くと、筋肉が硬直していい案が浮かばないと孫は考える。

「知恵がぎこちないものになってしまう」

 最もオーソドックスに本質の解決策を、大枠を考えることが大切だ。孫は言う。

「シンプルに考える」

(文中敬称略)



2005-09-02 18:02:55

第48話 武士道

テーマ:ホークス

第48話

 

武士道

 

 

 

 

 

 8月30日(火)。ロッテとの首位攻防戦。和田と久保の同級生対決でもある。2回、城島のシングル、宮地の2塁打。まず1点を先制したが、6回にロッテ、サブローのソロで同点に。その裏、ホークスは3点、7回に2点を追加して、ふたたび6対1とリードした。「楽勝のケース」(王監督)。だが、8回にロッテは一挙に6点をあげ、逆転した。

その裏ホークスは、代打大道の今季初安打のタイムリーヒットで同点に。9回、先頭の川崎が3塁打。最後は松中のサヨナラ打。川崎は今季最多の1試合4安打。「(接戦に持ち込まれたのは)ぼくたちにスキがあったからだと思う。もっと気を引き締めていかなければいけない」(松中)。前半は投手戦。後半は乱打戦。私たちは1試合で2つの楽しみを味わうことができてよかったが、疲れた。「この時期、投手はしんどい」(王監督)。2位ロッテとの差は4に。夏バテにご用心。

 

 

 8月31日(水)。夏休み最後の試合。ヤフードームに詰め掛けた多くのファンとともに、我々は歴史の目撃者となった。斉藤は開幕15連勝。日本記録タイで勝利投手となったのだ。この日、斉藤はあまり調子がよくなかったが、気迫のこもったピッチングを見せた。「チームが勝つことだけに集中して投げたい」。「万馬券だな」王監督が笑いながら言う伏兵・鳥越とカブレラの活躍で勝利を掴んだ。この日、レギュラーシーズン1位のマジック15が点灯した。

 

 

 孫は、これまでの枠を超えたスケールで物を考える。「大きな数字、大きな夢を語ると、男は黙って実行すべきだ、あまり多くを語ると笑われる、軽々しすぎるというように、特に日本的文化、風土の中では批判される場合が多い」。

 壮大な夢を語る孫に対して、いわゆる「孫バッシング」など厳しい反対意見が多かった。これには300年のあいだ、江戸幕府によって培われた武士道の影響が大きいと孫は考えている。

 だが、男は黙って戦うのみでいいのか。「生まれたからには人生を思いっきり生きたい。夢に向かって突き進む」と孫は言うのだ。

 

 

 31日の8回表、ロッテの橋本の打球が斉藤の左太ももを直撃、斉藤は転倒したが、1塁に送球、アウト。斉藤は激痛のためしばらく起き上がれないほどだった。冷却スプレーをしてふたたびマウンドに立った。試合後、足を引きずりながらお立ち台にのぼった斉藤は言った。「痛みはありますが、大丈夫です。ここまで来たら投げますよ」。

               (文中敬称略)

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