そして数日前にNHKのアジアフィルムフェスティバルでやっていた映画「トゥルー・ヌーン」を観て、地雷原で生きるたくましい子供たちを描いた「亀も空を飛ぶ Turtle Can Fly」という映画を思い出しました。
子供が登場する、私の大好きな映画を羅列するとざっとこんな感じです。
ミツバチのささやき [DVD]/アナ・トレント,イザベル・テレリア,フェルナンド・フェルナン・ゴメス
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マイライフ・アズ・ア・ドッグ [DVD]/アントン・グランセリウス
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ライフ・イズ・ビューティフル [DVD]/ロベルト・ベニーニ,ニコレッタ・ブラスキ,ジョルジオ・カンタリーニ
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ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 [DVD]/フィリップ・ノワレ,サルヴァトーレ・カシオ,マリオ・レオナルディ
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リトル・ミス・サンシャイン [DVD]/アビゲイル・ブレスリン,グレッグ・キニア,ポール・ダノ
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子役が泣かせる映画にめっぽう弱い私にとってもう一つ大切な映画が2004年のイラン・イラク合作映画、「亀も空を飛ぶ Turtle can fly」です。この映画を岩波ホールで観た2005年当時には、私にとってはカルチャーショックというかあまりにショッキングでうまく感想が言えませんでした。戦地の子供たちが不憫で可哀想に思う気持ちでいっぱいで、その歴史の意味する重みに圧倒されてしましました。
5年経った今見直してみて、この映画の魅力をじっくり味わうことができたように思います。戦争という理不尽な状況下でマイノリティの側にいる子供を描いた「ライフ・イズ・ビューティフル」とシチュエーションは似ていますね。あの映画ではお父さん役のロベルト・ベニーニがめちゃくちゃヨカッタ。一方この映画は、イラン人の監督バフマン・ゴバディがみずからイラクの国内をスカウトして集めたという子役たち6人が、一人一人とってもいい味を出しているのです。3人の主役と3人の脇役といった感じ。
時は2003年、イラク北部のクルド人居住地、クルディスタンが舞台です。主役の一人はもちろん映画のポスターに出ているこの女の子、難民役のアグリン。深い悲しみをたたえた美少女が、映画の冒頭で荒涼とした山の上から飛ぶシーンに初めて観たとき衝撃を受けました。
アグリンのお兄さんヘンゴウは両腕がありません。彼は妹と妹の子供の面倒をよくみる子で預言者でもあります。そしてもう一人の主役が、クルド人の村を渡り歩いては子供たちを統率するガキ大将的存在の魅力的な少年サテライト、出会いのシーンからアグリンに恋心を芽生えさせます。彼はアメリカに憧れ、村の子供たちをたくましく仕切ってなんと地雷を集めさせ、大人顔負けの話術でその地雷を武器市場で売るのですが、戦争の終結とともにその憧れを失い、深く傷ついてしまいます。
サテライトの子分2人、片足を地雷で失っていますがものともせずケンケンでサテライトを補佐するパショーともう1人がめそめそ泣き虫のシルクー坊や、彼は私の一番のお気に入りです。
最後にもう1人の名脇役がアグリンがいつも負ぶっている目の不自由な男の子、リガーです。この映画の撮影のあとで、実際に目の手術を受けて視力を回復したそう。このいたいけなおチビちゃんの仕草はどの場面でもグッときます。
この右側の帽子を被っている子が、泣き虫シルクーです！亀も空を飛ぶ
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