HATのブログ

IT関係のニュースを中心に記事を掲載します。日経コンピュータで重要だと感じた記事とコメントを2010年9月1日号から書いています。
このブログは個人的なものです。ここで述べていることは私の個人的な意見に基づくものであり、私の雇用者には一切の関係はありません。

◆ほぼ毎月、IT勉強宴会 を開催しています。勉強会の内容は毎回詳細なblogにまとめてあります。御用とお急ぎでない方はお立ち寄り下さい。
www.benkyoenkai.org
◆チャンスがあればぜひ実際のIT勉強宴会にもお越しください。文字だけで理解出来るのは10%以下だろうと思います。

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特集は<さらばPC雑務 透明ロボット「RPA」に全部お任せ>です。そろそろ大和田編集長のカラーが出てきたのか、今までよりIT寄りの特集で面白かったです。ブラウザやOFFICEを扱えるマクロのような自動制御を「透明ロボット」と名付けています。日経コンお得意の勝手命名でしょう。

【Struts2ショック、さらに広がる ぴあが特損2億円、カード不正利用される】(P.06)
Struts2の脆弱性を狙ったサイバー攻撃は何度も記事になっていますが、さらに大きな被害が出ました。
・地図による小地域分析(jSTAT MAP):2万3千人の個人情報流出
・「B.LEAGUE」のサイト運営を委託するぴあから3万件のカード情報を含む15万5千件の個人情報流出
ぴあは4/25日に被害を報告し補償など2億円の特別損失が発生すると発表。株価も大幅ダウンしました。ぴあからは開発、下請けの会社名まで公開しています。それで言い訳になると思っているのでしょうか。前にも書きましたが13人のソフト会社を名指しで記事にするのは問題だと思います。

【日本IBMの「ワトソン君」、有能PMに システムの超高速開発を支援】(P.08)
IBMがWatsonを使った「超高速開発ツール分野」に参入したそうです。

  • コグニティブPMO

見積、計画、プロジェクト管理、品質管理、議事録作成など

  • 統合リポジトリー&ツール

Webアプリ自動生成、テストスクリプト自動作成など

 

日本IBMが独自開発し「世界各地のIBMにも順次展開していく」そうです。記事では詳細分かりませんので実績が出てからの詳細な特集を待ちましょう。プロジェクト失敗のお詫び文書まで自動作成されるなら笑えますが

【制御舞台とIT部門を統合 社長直結で本業に貢献】(P.18)
日立造船の常務執行役員島崎雅徳氏です。1997年にIT部門の一部を分社化して「日立造船情報システム」を作った。2006年にNTTデータグループに移した。今回基幹システム構築はその会社でなく日本IBMに切り替えた。元子会社にも多少手伝ってもらうが必要な人員は減るので、今後はなるべく社内で担える体制も整えたい。

 

バブルがはじけた後、「コアコンピタンス」とかいうコンサルに騙されてIT部門を分社化した大手企業は多いです。各社どう扱うか苦労されています。パナソニックは富士通・IBMに全面アウトソーシング、LIXILは本社に復帰、日本郵船は富士通に51%売り渡し。日立造船は切り離して本社でまた新たな体制を作るのですね。大胆です。

【さらばPC雑務 透明ロボット「RPA」に全部お任せ】(P.20)
RPA(ロボッティック・プロセス・オートメーション)をググると去年くらいからようやく広がりつつある分野のようです。Wikiには「、ITナレッジの少ない業務部門スタッフ向けの直観的な操作で構築可能な自動化である。」とありました。

事例として、ユニリーバのベストストアファインダーは製品をクリックするとAmazonや楽天などが在庫のあるなし、値段などが一覧で表示されます。これはAPIでリアル検索しているのでなく定期的にそのサイトに行って情報を集めたものを見せているそうです。(それはそれでビックリ)このブラウザに商品名を入れて検索するという作業をRPAで自動化しました。

 

安易に自動化すると作業時間が減るどころか人手の倍以上手間がかかることがあるので業務プロセスの整理や条件分岐の洗い出し、例外処理や障害処理の代替策検討が必須です。
このアプリは月額80万円ほどもするので「人材派遣とペアで、ソフトロボを派遣スタッフとして送るハイブリッド派遣」を始めた企業もあります。
現場の利用部門が勝手に作成する「野良ロボット」の増加を防ぐこともポイントだそうです。
恐らくOSやブラウザに強く依存しますので、業務として継続するならAPIで真正面から構築することを考えた方が良いでしょう。

【何でも答える「自動対話AI」 人手不足、解消の切り札】(P.34)
自動対話技術「チャットボット」の広がりについての特集です。いくつかの企業の事例を特集されていますが、恐らくこの分野の日本では最先端の「パン田一郎(フロム・エー)」や世界の最先端で大ブレーク中の「Luka」を載せていないのは怠慢なのかわざとなのか。
2016.05.12号の<すべてはチャットに ボットが起こすUI革命>よりは具体的でしたが、突っ込みが弱かったです。Amazon Echoの日本語版が出た時の地ならしとして受け止めました。

【スマホは負け、ルンバが勝つ 以心伝心でホームIoTの中心を狙う】(P.44)
米アイロボット CEOコリン・アングル氏です。面白いインタビュー記事でした。
ルンバの世帯普及率は米国:9%、日本:4%。市場開拓のために日本法人を新設した。日本向けに作った雑巾がけ小型ロボット「ブラーバジェット」はルンバ以上の売上を達成できるとみている。
長期戦略として、人が他人に頼らず長生きできるようにする技術の提供を重視している。IoTでルンバを制御するのは今でもやっているが、ルンバが家の地図を自動で作る機能を拡張して各部屋にあるIoT機器を制御するオーガナイザー機能を持たせる。わざわざ電源を入れて操作するスマホに勝てる。
この長期戦略を初めて知りました。これに向かった先鋭的な会社と認知されるとさらに広がるだろうと思います。

【ケーススタディ技術:先進IoTで冷蔵庫を見張る SIGFOX採用、通信料は年千円】(P.48)
ナポリの窯を展開する「ストロベリーコーンズ」は、食材の廃棄ロスを防ぐため冷蔵庫にセンサーを付けてインターネットで監視するIoTシステムを2月に稼働させました。
SIGFOXの日本でのサービス開始と同時にスタートしていますので恐らく1st事例でしょう。
「手ごねから発行・成形まで1枚ずつ店で手作りする」というコンセプトですので適正温度から許容出来る誤差が2~3度しかありません。機材故障や停電、ドアの閉め忘れなどの事故か何度か発生していました。既存通信会社に提案させると月額数千円はかかるので店舗で負担するには高額すぎます。そこで懇意にしていたベンチャーがSIGFOXを提案。サービス前だったので機器を手作りしてサービス開始と同時に稼働させました。
「量産すれば子機2万円、親機5万円程度」だそうですのでレストランに広がって美味しいものを出してくれるとうれしいです。IoTはマネタイズが難しいと言われますがLoRaWANを使えばこういうわかりやすいメリットが簡単に出そうなので期待出来ます。

【要件定義後の追加開発機能に不具合 3人が心臓移植の順番待ちを飛ばされる】(P.52)
心臓移植のマッチングを行う日本臓器移植ネットワーク(JOT)でプログラムの不具合で順番待ちを飛ばすという事故がありました。
厚生労働省に提出した報告書によるとシステムを開発したのはNECネクサソリューションズ。「基本的な設計能力及びプログラミング能力が不足していた」と書かれていたそうです。

日経コンが調べると、要件定義完了時点の機能数は107項目。ところが客側の業務理解不足のために追加開発が発生し、最終248項目となりました。テスト工程は8ヶ月から5カ月に短縮されたシステムだったそうです。
これを受けた限りはNECネクサスの責任ですが、こういう発注者も受注者も不幸せになるような事態をどうやればなくすのは技術でなく結局は両社の人間力(気配り)だと思います。

【社長の疑問に答えるIT専門家の対話術 第84回】(P.76)
今回は根本的なコストダウンについてです。プロセス産業(石油・化学・金属等)が生産ラインで利用する分散制御システム(DCS)の標準化を行うコンソーシアムが米エクソンモービル中心に立ち上がったという話題。2017年にも仕様をとりまとめ、メーカーに提示。2021年にその仕様に基づいた機器を利用するそうです。それによって相見積が可能になります。
2010年に軍用航空機と対地情報収集など関連システムとの標準仕様を作成し調達コストを下げたという実績があります。
こういう標準化は日本は本当に下手だと思います。この仕様が出来れば乗っかるしかないでしょう。富士通がPlatinumメンバーとして参加していたのは頼もしいです。

以上

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特集は<全能クラウド 歴史を変えた三菱UFJの決断>です。日経コン2013.01.24号に「クラウドファーストが常識に」で100社にアンケートした結果を特集されていました。4年も経って「ようやく銀行の勘定系すらクラウド化するかも」という今更感の漂う特集でした。

【ヤマトとDeNAが宅配危機にITで挑む 自動運転、真の狙いは顧客の意識改革】(P.06)
ヤマトはDeNAと組んで「ロボネコヤマト」を共同開発します。4月17日から神奈川県藤沢市で「10分刻みで受け取り時間を指定し任意の場所で受け取れる」という実証実験を開始しました。家でなく道で受け取ります。スマホのQRコードをかざして利用者が自ら荷物を取り出します。まあUBERの宅配版+TIMESのカーシェア類似システムですからシステム的に目新しいというほどではありません。将来は自動運転を考えているそうです。
この自動運転の実証実験について、警視庁がルールの基準案を4月13日に発表しました。5月7日まで意見公募中です。この基準を読むと自動運転でなく「遠隔型自動走行」ですからリモコン操作までのようです。

【「日本の開発者が委縮し、米中を利する」総務省のAI開発指針案にPFNが反発】(P.08)
このニュースには私もSNSで強く批判しましたが、日本の残念な現状が露呈されたものです。PFN(Preferrd Networks)は日本のAIトップベンチャー企業です。「AI開発ガイドライン」作成に協力していましたが、機械学習と(鉄腕アトムの様なSF的な)汎用人工知能と区別せず議論するような会議に反発し委員を辞任しました。

 

ソフト開発それ自体がグローバル競争にさらされていますので日本の中だけでガイドラインを作ろうとすることが官僚的過ぎます。利権の臭いに寄って来るハイエナ官僚の圧力に屈しないためにはソフトが理解出来る議員を排出する必要があるのでしょう。

【全能クラウド 歴史を変えた三菱UFJの決断】(P.22)
「いずれは勘定系システムでさえクラウドに・・」と言われても既に全面クラウド利用されている大企業は多くありますので銀行だけを特別視する技術的要素はありません。金融庁の監視が厳しい業界ですから官僚に対して説明する趣旨なのかも知れません。

 

今更感はありますが「停止リスクを織り込む」「性能不足は過去の話」「モンスターレガシーも雲へ」という目次で丁寧な解説をされています。障害に関して、マイクロソフトのAzureの日本リージョンは2017年3月だけで3度大障害が発生しました。AWSも2017年2月にストレージサービス「S3」が大規模障害になりました。それら障害が発生することを前提とした設計を行って影響を最小限にすることはIaaSを使う上では重要だと思います。それが嫌ならデザスターリカバリー機能も持っているSaaSを使うべきでしょう。

【これぞGE流 米ビツニーボウズ 100年企業のデジタル変革】(P.38)
日経コン2016.09.01の<答えはGEにあり>でGEが製造業からサービス業に劇的な変化を遂げたという特集がありました。それに影響されて、郵便物の発送に使う郵便料金計器で世界最大手の米ビツニーボウズがGEに教えを乞いながら「2020年までにクラウドサービスの会社になる」と宣言したという特集です。

 

日本郵便の封筒に押されているスタンプも実は多くがこの会社の機械だそうです。現在はまだ機械メーカーですが、「顧客が必要としているのはスタンプを押す機械でなく、郵便物を送る事」と仕事をとらえなおして、クラウドでサービスを実現しています。

 

具体的な話はともかくとして、日本企業が追従する話を聞かない事が不安になります。企業価値が物理的なモノを提供することだと考えている企業はまだ多いのでしょう。モノからコトへというスローガンは多く聞きましたが、脱皮出来た企業の話は寡聞にして知りません。

【動かないコンピュータ:遭難救援用のドローンが墜落 技術者に「救助」される】(P.120)
報道陣に公開された試験飛行で、降雪が多すぎたため飛行開始場所を間違い立ち木にぶつかり報道陣の目の前で墜落したというどーでも良い内容です。普通ならスルーするのですが、大和田新編集長の記事でしたので取り上げました。
このドローンは携帯の電波中継装置を積むことで大震災などで地上の基地が倒壊した時にも使えるため実験しているそうです。複雑な技術情報を的確にかつ面白く仕上げた記事になっていました。日経コン全体がこのレベルの記事で埋まる事を期待しています。

【社長の疑問に答える IT専門家の対話術 第83回】(P.138)
<CIOの昇進先に「CCO」がある。ポジティブな顧客体験を創出へ>
CCO(チーフ・カスタマー・オフィサー)という新しい職種の紹介です。顧客を直接定義する役割ですからCIOよりはビジネス最前線の職種ですしITとも密接に関係するそうです。

以上

 

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特集は<働き方改革は見える化で>です。ブラック企業という言葉が市民権を持ち各社対応しているという特集です。陰謀論的に言うと他国が日本の国力を下げるためにこういうブームを作り出しているのではないかと疑いをもってしまいます。諸外国からみると何をやっているのか理解出来ないでしょう。


この号から編集長が中村さんから大和田尚孝さんに交代されました。ご就任おめでとうございます。米国のコラムニスト(ブロッガー)に毎回特集だけ読んでもらって感想コラムを書いてもらってはどうでしょう。この号の特集なら「ブラック企業だと思ったのなら転職すればよい。日本は個人の尊重をはきちがえている。この特集のように企業が個人の行動を管理する事こそが個人を尊重していないとみなされる」と言うように思います。

 

【IT企業幹部「売れっ子」時代到来か ユーザー企業の役員への転身相次ぐ】(P.06)
最後の谷島さんのコラムでは、日本企業にはソフトがわかる役員がいないという話を書かれていますがそれと呼応するような記事。IT企業の経営幹部がユーザ企業の幹部へと転身しているというものです。

 

パナソニック 元日本MS社長 樋口氏、元SAP 馬場氏
日本郵便 元NTTデータ取締役 元日本取引所CIO 鈴木氏
あおぞら信託銀行 元日本IBM副社長、元JSOL社長 小名木氏

 

パナソニックは社長の津賀氏が就任されて「V字回復」と言われながらもなかなか変革が進まない状況だと外から見て思いますので思い切った手を打てるようになるかと期待します。

 

【NTTデータ、三菱重工と組みIoT拡大 米GEと日立を追い、子会社買収で弱点補う】(P.07)
GE社のPREDIXについて、このブログで<「自社で実験→成果が上がったものを外販」というプロセスが重要です>と書きました。NTTデータはMHI情報システムズを実質的に買収してこのサイクルを回そうとしてます。ところが<守秘義務がありMHI情報システムズから得たノウハウをそのまま外部に提供出来ない>とのことです。

 

言い訳のように聞こえます。そんなに簡単に真似出来るようなノウハウが企業の背骨をささえているのだとは思いたくないです。ぜひ出し惜しみせずノウハウのデジタル化にチャレンジして欲しいと思います。

 

【日本マクドナルドが海外版Apple Pay対応 2900店で訪日客の支払いも「ファスト」に】(P.10)
日本の電子マネーはSONYが開発したFeliCaが主流です。Suica,Edy,WAONなどほぼ全てのカードがFeliCaです。一方海外はType A/Bが主流です。iPhone7も日本以外は全部Type A/Bです。ようやく日本マクドナルドが両方対応するマネー決済端末を導入すると発表しました。次はどのコンビニが発表するのでしょう。
東京オリンピックまでにせめて東京都内のコンビニは対応しないと混乱するでしょう。

 

【働き方改革は見える化で 残業、健康、生産性が一変】(P.13)
安倍首相が働き方改革で旗をふる動きに応じて各企業で試行が始まっています。
(1)住友生命保険
業務用PCは午後8時に強制シャットダウン。業務スマホも午後8時以降使用不可に
(2)大和ハウス工業
勤怠システムのスケジュール登録を事前にせずにPCを使うと5分ごとに警告が出て30分後にシャットダウンする
ログイン/ログアウト時間と実態の勤務時間との差を目視で人事部がチェック
月80時間残業を超えると役員2名が面談
(3)富士フィルムホールディングス
健康関連情報を集約する統合データベースを導入
(4)サイバーエージェント
毎月社員に簡単なアンケートを実施し、社員の状況を継続的に把握
(5)旭硝子
スマホでどういう作業をするかをコマメに記録。「会議、来客、食事・・・」。工場作業では腕時計型端末をビーコンにかざして作業内容を記録する

 

サイバーエージェントさん以外は「なんだかな~」という内容です。会社は社員のためと思っているのでしょうが、そういう管理をされている企業には行きたくないと考える人も多いはず。サイバーエージェントさんの取り組みは見た目より深いと感じます。毎月「天気に例えると?」と聞いて、晴れから曇りに変わった瞬間、その上司をヒヤリングします。上司がその理由に気づいていなければ(多いと思いますが)、上司失格です。気配り出来ない上司を排除する仕掛けになります。

 

【検証 電子行政 利用者本位は実現するか】(P.32)
いままでずっと失敗を繰り返してきた電子行政。今年2017年はマイナンバー制度の本格運用が始まります。「これが最後のチャンス。マイナンバー導入に失敗すれば、もう日本に電子行政は根付かない」と言われているそうです。


電子行政の難しさは3つの壁があるためです。
(1)行政組織の縦割り
省庁が自分の範囲以外何の関心もないというのはよくわかります。そしてシステム化する時にそういう「すきま」があるとトラブルに発生しやすいです。現在でも省庁ごとにバラバラなシステムが乱立して「必要な情報がどこにあるかわからない」という状況だそうです。
→政府CIOが解消に向けた動き

(2)国と自治体のコミュニケーション不足
我々市民は気づきませんが、国と自治体は行政法によって仕事が明確に分離されています。官僚は「根拠法」を強く意識して仕事しますので書いていない事はやってはいけないと訓練されています。
→自治体CIO組織を作る動きはあるが・・・

(3)自治体間の違い
これも一般市民には理解出来ないところです。NECの時、同じ住民記録システムなのに自治体ごとに要件定義して開発していました。もちろん仕事としてやっているので業者はホクホクですが、納税者の立場から見ると1つを使いまわすべきだと思っていました。
→総務省が自治体クラウドの導入を推進(あまり広がっていない)

 

どの取り組みもぱっとしませんね。官僚だけが悪いわけではなく、国民側が飼いならされて行政に多くを求めすぎている面もあります。「小さな政府」「小さな行政」という言葉は死語になりつつあります。

 

【動かないコンピュータ:ジンズ、東京都など9組織】(P.54)
約72万件のカード情報が流出 Struts2の脆弱性を突かれる
前の号で記事になた事件の追情報です。目新しい事はありませんので流出自体はこれ以上触れません。

気になったのは東京都「都税クレジットカードシステム」の多重請負です。<東京都 → NTTデータ → トヨタファイナンス → GMOペイメントゲートウエイ>という多重請負の中で、トヨタは「金融ISAC」に加盟しているため情報を3月7日には入手していました。ところが自社システムの影響は調べたが委託先には情報開示していなかったそうです。
また、住宅金融支援機構から、カードのセキュリティコードが流出しました。セキュリティ基準「PCIDSS」では保持してはいけない事になっている項目です。このシステムを開発した業者は出入り禁止にすべきです。いまだにパスワードを平文で保持しているサイトも多くあります。ぜひこれを奇禍としてご自分の管理されているサイトでパスワードを平文でもっていないかチェックして下さい。パスワードは不可逆にハッシュ化して持つ事が常識です。

 

【社長の疑問に答える IT専門家の対話術 第82回】(P.76)
このブログで何度が話題に出ている、米CA大学バークレー校のコール名誉教授の話題です。コール名誉教授は4月13日に日本で講演されましたので次号につながるのかな?

 

「日本企業の経営トップはソフトウエアそれ自身に産業を一変させる力があることを認識するのが遅れた」という問題提起から、現在どうですか?という2つの質問です。
(1)経営トップに業務報告する幹部にIT/CSのプロフェッショナルはいるか?
(2)製品やサービスを生み出す研究開発(R&D)部門におけるソフトウエア人材の比率はどの程度か?

 

日本の課題は企業でも産業でもなく官僚と法曹です。産業が一変したとしてもソフトをわからない官僚が出てきて後出しじゃんけんで旧企業を守ろうとすることが繰り返されてきました。その潮流が変わるかどうか。メディアの力も大きいです。日経コンピュータにも期待しています。

 

以上

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 セミナーに行ってきた報告です。オープンイノベーションについて勉強してきました。

セミナーの概要
日時 :2017年3月31日(金) 19:00~21:30
ゲスト:株式会社村田製作所 新規事業推進部新規事業推進5課
  オープンイノベーション推進チーム   牛尾 隆一様
主催 :株式会社ビザスク
共催 :リンカーズ株式会社

オープンイノベーションという言葉はご存知でしょうか?どこかで聞いたことはあるけれど・・・という方がほとんどでしょう。

ググると定義は次の通りでした

「企業内部と外部のアイデアを組み合わせることで、革新的で新しい価値を創り出す」ことを目的に生まれたのが、「オープン・イノベーション」という考え方です。 ヘンリー・チェスブロー博士によって提唱されたこの考えは、外部の開発力やアイデアを活用することで自社の課題を解決し、これまでにない価値を生み出すことを意味しています。

 

主催者のビザスクさんは「1時間からのスポットコンサル」のベンチャー企業です。聞きたい事を持った会社がオープンに依頼して、知っている人とマッチングするという不思議なビジネスモデル。形態的にはオープンイノベーションに少し似ています。東京では定期的に同様のセミナーを開催されているそうです。

  •  2016年11月 『アイデアより実行』スタートアップに学ぶ森永製菓の新規事業
  •  2016年12月 共創でTOYOTAが描く「未来のモビリティ社会」
  •  2017年 3月 コニカミノルタBIC流新規事業開発?新規事業集団の道

共催のリンカーズさんは今年1月のTV放送(ガイアの夜明け)でカルビーのお店が、じゃがいもをスライスする機械を特注するという話を見て知りました。企業からの要件を対応可能な地方の中小モノづくり企業とマッチングするというビジネスです。私の感覚ではこれがオープンイノベーションを仲介する代表的な形態なのかなと思っていました。

 

ところが村田製作所さんの取り組みはこれに留まらない広さでした

■村田製作所 牛尾さま

1991~三菱化学、2001に村田に転職し2012からオープンイノベーション推進活動を開始。
2016.4に堺筋本町にもの作りを応援するコワーキングスペース「ザ・デッキ」がオープンしました。その立ち上げにも協力されました。

 オープンイノベーションには3種類あると考えてます。用語は一般的なものではありません。
(1)課題解決型オープンイノベーション
 自社の課題を持ち寄って解決するような製品を作り事業化する
(2)新規価値創出型オープンイノベーション
 時間と場所を限定して製品アイデアを出し複数企業のコア技術を組み合わせて事業化する
(3)ニーズ探索型オープンイノベーション
 社内で使い道がないリソース(知財など)を提供する

 →これは別部署が担当するべき活動

 

オープンイノベーションを行おうとした時に社内を調べると、過去にコア技術を棚卸した資料が出てきた。それを再度現場にぶつけながら1年半かけて「20のコア技術」を整備してトップ承認を取った。こういう活動を出来ている企業は少ないと思いますがこれがないと「自社の強み・弱み」が恣意的判断になります。今からでもこれはされた方が良いと思います。

 

(1)課題解決型オープンイノベーション

京都リサーチパーク(KRP)のニーズ説明会に2012年から5年間出ています。提案が1件もないものは0件です。成約率は10%程度です。きっちりニーズを見つけ出し、毎月進捗確認する事が重要です。

(2)新規価値創出型オープンイノベーション

これは難しい。11プロジェクトやりましたがまだ成果0です。
(もうすぐ1件出そうなので期待している)

  • 半年・1年かけて一緒にやってもらえる企業見つけます
  • 具体的な時期、場所を特定して課題・ニーズを洗い出します (バックキャスティング手法)
  • その時どんな商品・サービス・ソリューションが必要か出し尽くす

所感

それぞれの企業でしか持っていないコア技術を持ち寄ってどういう価値を生み出せるかを1年かけて研究する。これは大企業にしか出来ないでしょう。一般企業ならKRPやリンカーズさんがやっているようなニーズとシーズのマッチングを「オープンイノベーション」と呼ぶのだろうと思います。

 

B2B企業が他社と組んで新しい価値を事業化するという活動はB2C企業と違う難しさがある事が良くわかりました。この活動に村田製作所さんがリソースを投資出来ているのは研究者に外に目を向けさせるという意味も大きいのかなと感じます。

 

日本と東南アジアで起業されている方から質問がありました。
「海外の時間軸だと半年どころか1週間で結果が出なければ組めないのですがどう思われますか?」
「今年海外進出しようとしているのでその事は認識しています。どう変えるか検討中です」

海外は即結果を求められる。日本は過程を最大限大切にする。良くも悪くも日本ドメスティックなオープンイノベーションの活動だという事がこの質問で浮き彫りになりました。

時間があればザ・デッキを見学したいと思いました。

 

以上

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特集は<IoT 100+1>。またまたxxx100ですね。
昨年2016.01の<IoT100 モノのインターネットの全貌>では「全貌とは程遠い」と書きましたがこの一年でこれだけ事例が充実したのかと驚くほどでした。毎年のことですが日経bpガバメントテクノロジー春号が雑誌in雑誌として20枚(40頁)入ってました。
今号で中村健助編集長は日経ストラテジーに異動されるそうです。おつかれさまでした。

 

【猛威ふるうStruts2脆弱性への攻撃 約80万件の個人情報流出か】(P.06)
3月10日に都税クレジットカード支払情報が68万件流出したことは一般紙にも載っていました。時間軸を見ると相当シビアでした。
3/6脆弱性公表、3/7パッチ公開、3/8IPAが注意喚起、3/9JPCERT/CCが注意喚起
10日に攻撃されたのですから同情します。その後一般紙では報道されてませんが被害は続いていたようです
3/14日本郵便 メール約3万件
3/17ニッポン放送 住所・メール 約1万件

オープンソースを使い外部公開している組織はパッチまで責任を持ってもらえるPaaSかSaaSに切り替えることを考えるべきでしょう

 

【IBMクラウドがブロックチェーンに本腰 Watsonとの2本柱でPaaS拡販】(P.08)
IBMはIBMクラウドの2つの柱としてブロックチェーンと人工知能(Watson)を打ち出しました。しかもクラウドだけでなくオンプレミス環境でも同じPaaSを提供します。
セールスフォース上からWatsonを使えるようにするという発表もありましたが記事にはありませんでした。世界中のエンタープライズシステムの知見をWatsonに入れようとしているのかと思っていたのですが、オンプレで使えるなら日本企業は使い易いかも知れません。

 

AIが学習対象とする大量のデータを格納する場所として、AWS S3の半額近いストレージサービスも発表されました。Cloud Object Storage Flexです。

 

【リクルートが社内AI基盤を開放 サービス向上や業務効率化に寄与】(P.10)
リクルートのグループ内で利用している人工知能(AI)の共通基盤「A3RT(アート)」の一部を無料公開しました。無料公開分は14個のうち6個です。簡単にapikeyを発行してくれました。

 ListingAPI:公道履歴に基づくリコメンドリスト作成
 Text ClassificationAPI:文章の自動分類
 ProofreadingAPI:文章の自動校閲(怪しい箇所検知)
 Image InfluenceAPI:好みの画像の検索
 Text SuggestAPI:文章の自動作成・入力補助
 TalkAPI:会話ボット

インフラとしてAWSのGPUインスタンスを100台ほどとGoogle Cloud Platformを使用されているとのことです。既にカーセンサー.netやゼクシィ縁結びなどで使用されています。

 

【SAP連携など業務用途を開拓 Google CloudはAWSに追いつけるか】(P.11)
Googleはエンタープライズ向けのサービスを強化しています。SAPと業務提携し、インメモリーデータベースのHANAがGoogleCloudPlatform(GCP)で稼働可能と認証したと発表しました。
また24時間無停止の基幹業務向けDBサービス「Google Cloud Spanner」が発表されました。地球規模の大規模分散環境で稼働する24時稼働保証するミッションクリティカルなリレーショナルDBです。標準規格のSQLクエリーやトランザクション処理が可能で、かつNoSQL DB並みの拡張性(スケーラビリティ)を備えます。

 

【IoT100+1】(P.24)
これがIoT?という話題も多くありますが面白い事例も多いです。過去にニュースにあった事例は省いて面白そうなものを。先頭の数字は記事の番号です。
004:サトーホールディングスがセールスフォースを使ってプリンターIoTを展開して1年半、スタッフの緊急呼び出し件数が2割減った
013:猫の首輪にBLEビーコンを付けて迷い猫を探す「ねこもに」。飼い主が移動することで精度が上がる仕掛け
030:会議室入口にセンサーを付けて会議室利用状況を常時検知する「mitoco
048:加速度センサー搭載のタイヤを実装した車で路面状況を自動判断して不凍剤を自動散布する「ISCOS
051:きゅうりのビニールハウスのCO2を監視して収穫が7%増加
083:監視カメラなどの映像をエッジコンピュータを使って画像解析し、個人情報を抽象化してからクラウドにアップする「人流解析サービス
101:ボタン一つでAmazonの買い物が出来る「ダッシュボタン」が開発者向けに「AWS IoT ボタン」として公開されています。

 

【社長の疑問に答える it専門家の対話術 第81回】(P.110)
全号と同じ「経営革新と新技術の利活用に関するアンケート」からの気づき。今回は経営陣と技術陣が期待する技術の順位の違いから考察されていました。
                  経営者の順位    技術陣の順位
IoT                    1           
再生医療                2            3
インフラモニタリング         3           
リキッドバイオプシー        4            7
機械学習                5            2

 

経営陣はIoT、インフラモニタリングへの期待が高い。センサーなどを使って今まで取れなかったデータを集めて新しい価値を創出するという使い方が経営陣にもわかり易いからだろうと分析されています。私は経営者は新しいサービスを生み出す可能性を見出しているのではないかと感じました。

 

以上

 

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