東洋医学で体質をみる その5 虚証の6タイプ | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます ニコニコ


昨日は「実証の6タイプ」 をお届けしました。で、今日は「虚証の6タイプ」です。「実証タイプ」が何かしら余りがちで停滞しやすいとすると、「虚証タイプ」は何かしら不足していることになります。


不足する可能性があるのは、血、津液 。そして、からだを温める陽気と、からだを冷ます陰液の6つです。飲食物の不足は、過飢 を招きますが、結果的にの不足としてカウントしますよ。


一方、が余ることも詰まることもないので、「実証タイプ」にはありません。飲食物は、気化作用 によって、消化吸収されて後天の精気 となりますが、食べ過ぎると、そのプロセスが間に合わなくなって、食べたものが詰まる。それが食滞なんです。


「虚証タイプ」に関しても、東洋医学講座のNo.43 ですでにご紹介しているものもありますが、追加項目も入れて、あらためてチェックリストにしますね。


1 気虚証タイプ(気虚 タイプ)

○ 元気がなく、やる気がなかなか出ない

○ 顔色が悪い

○ 疲れやすい

○ カゼをひきやすい

○ 呼吸が浅く、息切れしやすい

○ 話すことさえおっくうで、ぼそぼそ話す

○ 食欲があまりない

○ 暑くもないのに、動くとすぐ汗ばむ

○ いつも眠い

○ 集中力が続かない

○ よく立ちくらみを起こす

○ 太り気味でプヨプヨしている、または筋肉が少なくやせている

○ 内臓下垂がある(この場合は、気陥証タイプとして分けることもあります)


2 血虚証タイプ(血虚 タイプ)

○ 肌につやがない

○ 唇や爪の赤みがない

○ 抜け毛が多い

○ 爪が割れやすい

○ 動悸を感じることが多い

○ めまいを起こしやすい

○ 手足がつる、あるいはしびれる

○ 便が乾き気味で硬め

○ 眠れない、または夢を見ることが多くて熟睡感がない

○ 冷えを感じる

○ やせ気味

○ 女性は、月経血量が少なく、周期が遅れやすい


3 津液虚証タイプ(津虚 タイプ)

○ からだ全体が乾いて、肌がカサカサしている

○ 髪につやがない

○ 鼻、のど、唇、口が乾く

○ 目が落ちくぼんでいる

○ 声がかすれる

○ 関節が動きにくい

○ 尿量が少ない


4 精虚証タイプ(精不足 タイプ)

○ 足腰が弱い

○ 歯がグラグラする

○ 抜け毛が多い、または白髪が多い

○ 聴力が弱い

○ 低い音の耳鳴りがする

○ 尿漏れがある、または尿の出が悪い

○ 物覚えが悪い、または物忘れがはげしい

○ 力の抜けるようなめまいを起こす

○ 女性の場合、月経の開始が遅い


5 陽虚証タイプ(陽虚 タイプ)

○ 顔色が青白い

○ 手足または全身が冷える

○ 寒がり

○ 温かいものを好む

○ 寒いと調子が悪く、温まるとよくなる

○ うずくまって横になりたがる

○ 頻尿、または尿の色が薄く量が多い

○ 下痢しやすい

○ 気虚証タイプの症状を伴う


6 陰虚証タイプ(陰虚 タイプ)

○ 顔がほてって頬が紅い、手足がほてる

○ よく寝汗をかく

○ のどが乾きやすい

○ 夕方から夜に微熱が出やすい

○ 眠れない、または夢を見ることが多くて熟睡感がない 

○ 温まったときや夜間に具合が悪くなりやすい

○ 尿の色が濃い

○ 便秘気味

○ やせ気味


陽虚は、気虚が進行して、とくにのからだを温める作用(温煦作用 )が低下したものなので、さまざまな冷え症状があり、しばしば気虚の症状を伴います。陰虚は、陰液(おもに津液)の熱を冷ます作用が低下しているので、さまざまな熱症状が出ます。


ご自分の体質を把握して、未病のうちに対処して、本格的な病証とならないようにしましょうね。一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


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