おはようございます
昨日は「実証の6タイプ」 をお届けしました。で、今日は「虚証の6タイプ」です。「実証タイプ」が何かしら余りがちで停滞しやすいとすると、「虚証タイプ」は何かしら不足していることになります。
不足する可能性があるのは、気 、血、津液 と精 。そして、からだを温める陽気と、からだを冷ます陰液の6つです。飲食物の不足は、過飢 を招きますが、結果的に気の不足としてカウントしますよ。
一方、精が余ることも詰まることもないので、「実証タイプ」にはありません。飲食物は、気の気化作用 によって、消化吸収されて後天の精気 となりますが、食べ過ぎると、そのプロセスが間に合わなくなって、食べたものが詰まる。それが食滞なんです。
「虚証タイプ」に関しても、東洋医学講座のNo.43 ですでにご紹介しているものもありますが、追加項目も入れて、あらためてチェックリストにしますね。
気虚証タイプ(気虚 タイプ)
○ 元気がなく、やる気がなかなか出ない
○ 顔色が悪い
○ 疲れやすい
○ カゼをひきやすい
○ 呼吸が浅く、息切れしやすい
○ 話すことさえおっくうで、ぼそぼそ話す
○ 食欲があまりない
○ 暑くもないのに、動くとすぐ汗ばむ
○ いつも眠い
○ 集中力が続かない
○ よく立ちくらみを起こす
○ 太り気味でプヨプヨしている、または筋肉が少なくやせている
○ 内臓下垂がある(この場合は、気陥証タイプとして分けることもあります)
血虚証タイプ(血虚 タイプ)
○ 肌につやがない
○ 唇や爪の赤みがない
○ 抜け毛が多い
○ 爪が割れやすい
○ 動悸を感じることが多い
○ めまいを起こしやすい
○ 手足がつる、あるいはしびれる
○ 便が乾き気味で硬め
○ 眠れない、または夢を見ることが多くて熟睡感がない
○ 冷えを感じる
○ やせ気味
○ 女性は、月経血量が少なく、周期が遅れやすい
津液虚証タイプ(津虚 タイプ)
○ からだ全体が乾いて、肌がカサカサしている
○ 髪につやがない
○ 鼻、のど、唇、口が乾く
○ 目が落ちくぼんでいる
○ 声がかすれる
○ 関節が動きにくい
○ 尿量が少ない
精虚証タイプ(精不足 タイプ)
○ 足腰が弱い
○ 歯がグラグラする
○ 抜け毛が多い、または白髪が多い
○ 聴力が弱い
○ 低い音の耳鳴りがする
○ 尿漏れがある、または尿の出が悪い
○ 物覚えが悪い、または物忘れがはげしい
○ 力の抜けるようなめまいを起こす
○ 女性の場合、月経の開始が遅い
陽虚証タイプ(陽虚 タイプ)
○ 顔色が青白い
○ 手足または全身が冷える
○ 寒がり
○ 温かいものを好む
○ 寒いと調子が悪く、温まるとよくなる
○ うずくまって横になりたがる
○ 頻尿、または尿の色が薄く量が多い
○ 下痢しやすい
○ 気虚証タイプの症状を伴う
陰虚証タイプ(陰虚 タイプ)
○ 顔がほてって頬が紅い、手足がほてる
○ よく寝汗をかく
○ のどが乾きやすい
○ 夕方から夜に微熱が出やすい
○ 眠れない、または夢を見ることが多くて熟睡感がない
○ 温まったときや夜間に具合が悪くなりやすい
○ 尿の色が濃い
○ 便秘気味
○ やせ気味
陽虚は、気虚が進行して、とくに気のからだを温める作用(温煦作用 )が低下したものなので、さまざまな冷え症状があり、しばしば気虚の症状を伴います。陰虚は、陰液(おもに津液)の熱を冷ます作用が低下しているので、さまざまな熱症状が出ます。
ご自分の体質を把握して、未病のうちに対処して、本格的な病証とならないようにしましょうね。一天一笑、今日もいい1日にしましょう。
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