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気の変調・血の変調をご紹介してきました。今日は津液の変調についてです。気や血に、不足してその機能や作用が低下してしまうものと、流れがわるくなってその機能や作用がうまく発現しないものとがあったように、津液でも同様に、不足と停滞の2種類が生じます。
津液の不足: 津虚あるいは津液不足
気の不足が気虚、血の不足が血虚であったのと同様に、津虚あるいはそのまま津液不足と言います。↓のようなことがあると、津液が不足します。
① 脾胃の虚弱・不調
② 飲食の不摂生・摂取不足
③ 大病、慢性疾患、老化、労倦(→No.31 )
④ 熱性疾患による発汗過多
⑤ 泌尿器系疾患による排尿過多
⑥ 長引く下痢
①~②は気虚・血虚と同じ理由で、気が不足すれば、津液も不足します。また、血の不足は津液の不足にもつながり、津液の不足は血の不足を引き起こします(→No.23 )。気血同源であり、気津同源・津血同源ですから。
津液は体内の水分ですから、津液が不足すると、身体全体にうるおいが失われます。その結果、おもに、鼻・のど・口の中・唇が乾く、声がかれる、髪につやがなくなる、目が落ちくぼむ、皮膚にはりがない、関節を動かしにくいなどの症状が出ます。
津液の停滞: 痰飲あるいは痰湿
気の停滞が気滞、血の停滞が血お。血がうまく流れないでドロッと固まったものをお血、お血ができた状態を血おと言いました。津液が停滞したり、排泄障害があって過剰になると、痰飲(痰湿)を生じます(→No.32 )。お血→血おのように、痰湿→湿痰とはなりません。痰湿のままです。
外邪・七情内傷・飲食失節・慢性疾患・老化・労倦などによって、津液の輸送・排泄にかかわる臓腑の機能が失調すると、津液が停滞します。特にかかわりの深い臓腑は、肺・脾・肝・腎・膀胱・三焦です。
津液が停滞すると、むくみ、下痢、痰がからむ、咳が出るなどの症状があらわれます。悪化すると、食欲が無くなる、吐き気がする、動悸、胸やおなかが張った感じになるなどが生じてきますよ。
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今日もいい1日にしましょう。
